魔法の訓練…
数日後ーー
『さて、レイン。これから私が魔法を教えるからね。使えて損になることはないから大丈夫だよ。』
「はい、がんばりゅ!」
うんうん。と満足気味のレックス様。
「れっくしゅしゃま、よろしくおねがいしましゅ」
『あ、私のことはレックスだけでいいよ。レインに様なんてつけられるとなんかやだ。』
「ん〜。わかったー。よろしくね、れっくしゅ」
『うん、じゃあ、身を守る魔法から始めようか』
「はい!」
まずは木属性のシールド魔法を教えてもらった。
【キュアシールド】葉っぱ達が私の周りに集まって敵から守ってくれる。しかも、葉っぱ達に包まれている間にヒール効果があるらしい。ただこれは火属性の攻撃をくらうと打ち消されてしまうらしい。
回復魔法として使うのもありかな。
「むむむむ〜」
『無駄な力が入りすぎてるよ。攻撃魔法じゃないんだから』
レックスの教え方は大雑把だった…フワ〜ンとかクルクル〜とか、んな説明で分かるか〜!!
『葉っぱがクルクル〜って自分を包みこむイメージだよ!』
ええ〜なにそれ(汗)
『う〜ん、仕方ないなぁ…自分にではイメージしにくいなら…レオンごめんね?』
「「え?」」
少し離れて様子を見ていたレオンお兄様に向かってレックスは手を向けた…
レックスの手から水の玉がお兄様に向かって発射された!ウォーターボールだ!
「うわっ!?」
「危ない!!」
私は必死にお兄様に手を伸ばしーー
ふわん…クルクル〜
葉っぱ達がお兄様を包んだ。レックスのウォーターボールは葉っぱのシールドに届く前に消えた。
『やったね!できたじゃん♪』
ボーゼンとする私とお兄様を前にレックスははしゃいでいる。
「やったね!じゃない!!あぶないじゃない!」
『やだなぁ、本当に当てるわけないじゃない〜、ちゃんと届かないように調整してたし〜レインは【キュアシールド】を自分を守るより他人を守るイメージが強いみたいだったからさ〜』
なんて軽いこと言ってきた。確かに私の中では自分を守るイメージではなかった…そんなことまで分かるものなのか、精霊ってすごい。
『あははは、私はレインに加護を与えているから思考はなんとなくわかるよ。まぁ、全ての思考が分かるわけではないけどね』
とりあえず、しばらくはキュアシールドの特訓をしようね。と笑顔で言われた…