お買い得〜
『…という事で、私は異世界では付喪神と言う存在だったわけだよ』
レックス様は私が死んだとき私の魂に触れていたため一緒にこちらの世界へ転生したと言う事だった。しかし、付喪神とは長い年月を経た道具などに神が宿ったもの。そのため木彫りの猫も一緒にこちらの世界に飛んだがその弾みで行方が分からなくなっていたそうだ。それをお爺様が私のお土産として持ち帰ったためレックス様の力が戻り私の前に姿を現したと言う事らしい。
「レインの魂は異世界から来たのか…。」
「おとーしゃま…」
なんだか、私は異質な存在に思われてしまいそうで不安になった。涙ぐみながらお父様の顔を見た。
「大丈夫だよ、レイン。魂が異世界から来たと言っても君が私たちの可愛い娘には違いないのだからね」
と、優しい笑顔を向けてくれる。
「そうだよ!レインは僕の可愛い妹なんだから!」
お兄様はぎゅっと抱きしめてくれた。
私はホッとしてお兄様を抱き返した…。
『まぁ、レインは異世界から来た事でこの世界の者たちよりはすこし魔力があるんだ。あとは私が加護を与えて守護するから何も不安になることはないよ。』
またとんでもないことを言ったぞこの精霊さん
「えっ?かご??」
『加護…いらない?だって私はレインが気に入ってるからね〜。大丈夫私がいたらなんの魔法でも使えるよ?便利だよ?今なら木彫りの猫の置物もついてくるよ?』
いやいやいや、自分で便利って言っちゃったよ。
どこのT○ショッピングだ(笑)
「いや、かごをもらうのってむずかしいんじゃ?」
精霊さんと仲良くなってる人はちょこちょこいるらしいけど、加護をもらってる人はすごく少ないって言ってたはず…。
『結局は精霊の気分次第さ〜。居心地が良くて気に入ったら加護授けるんだ。私は異世界にいた時からレインの魂を気に入ってたからね』
まぁ、確かに長いことそばにいたよね…。私は幽霊だと思ってたんだけど、これは言えない(汗)
「そっかぁ、ありあとーごじゃいます。よろしくね」
ニコッと笑っておこう。
『うん!よろしくね、レイン♪』
ニカッとレックス様も笑う。
おおう、可愛いじゃん。
テレビで見るお買い物はついつい買いたくなっちゃう( *´艸`)