風の精霊 カリーナ
わたし、風の精霊カリーナはみてしまったのです~!!
いつものようにレックスさまをストー…げふんげふん…。
お見かけしたのでお声をかけようと追いかけていたのですが…。
はわわわ!アレはやばいですよ~!!
レックスさまがっ!早くレインさまにお知らせしないとっ!
『レインさまぁああ~!!たいへんですぅ~』
「カリーナ様?」
『レックスさまがたいへんなんですぅ~とっても怖い感じになってしまわれました~』
以前も一度あんなふうになった事があった…。あの時のレックスさまをとめたのはレインさまでした。
「場所を教えてください!」
『こちらです~』
私はレインさまをレックスさまの元へ誘導した。
―――――――
『―――さようなら』
レックスの冷たい声が聞こえた…。
「駄目――――!!!!」
私が叫ぶとレックスの動きが止まった…。
『…ちっ。カリーナか。』
レックスの表情はとても恐ろしかった…。でも、とても苦しそうで…
『ごめんなさい…レックスさま…』
カリーナは私の後ろからレックスに謝罪の言葉を告げる…
「カリーナ様が謝る事なんてないです。レックス…何でそんなに苦しそうなの?」
『苦しそう?そんなこと無いよ?私たちの幸せを邪魔する奴らをつぶそうとしてただけさ』
「レックス。私はそんなの望んでいないよ?レックスが悪い事をしてまで私は幸せになろうなんて思ってないわ」
レックスは私には見えない何かでとても苦しんでいる…。いつもいつも私が守ってもらうばかり…。
神様…どうしてレックスにばかりつらい事をさせるの?
私もレックスと一緒にこの世界にきたのだから…私にもレックスが背負っている事を分けてください…。
『レイン!それは願ってはいけない!!』
レックスのこえが聞こえたけれど…私の意識は白い何かに覆われた…。
《本当に彼が背負っているものを君も背負う覚悟があるのかな?》
声が声が聞こえる…
ええ。レックスばかりにつらい思いはさせれません…。
私は頭の中で答える。
《そうか。彼は納得しないだろうが…彼の心はきっと君に救われるはずだ…。》
私はレックスと共にこの世界で生きて行きたいのです。
《ふふふ、そうかそうか。ならば君には少しつらい思いをさせてしまうかも知れないが…彼と共にこの世界を生き抜いてくれ》
ええ、レックスとなら大丈夫。彼を一人だけにはしないわ。
まぶしい光と共に私の意識は現実世界に戻された…。
『レイン!!』
目を開けると心配そうなレックスの顔があった。
「大丈夫、レックス。私も貴方と一緒…。もう一人で悩まないで?」
『レインはバカだ…こんな能力人間であるレインが持つなんて…』
レックスが持っていて、苦しんでいた能力…未来を読む力と人の心を読む力。
それを回避する為に色々な角度からかえようと考えるとその先がどうなるかも分かってしまう。
これでは心が病んでしまう…。
「これからは一緒にかんがえようね?」




