フレイア・ジョシン2
ごきげんよう、皆様!
私は今壁と化しておりますの!
何故か…で~すって?
それはもちろん、ミスト様にお礼をするためデ、デートにお誘いする為で~すわ!
サナリア様にアドバイスをもらい、レイン様とレックス様にお力を貸していただいたんで~すもの…失敗は許されませんわ!
「あの…」
いろいろ考えていると後ろから声をかけられた。
「なんで~すの?私今急がしいので~す。放っておいてくださいまし」
「え、あ、ごめんなさい…でもフレイア様その行動は目立ちますよ?」
んん?私は目立たないように壁になっているので~すよ?目立つわけ…
周りを見回してみると…私を可哀想な子のような目で皆みてるではないで~すか!?
解せませんわ!
「なんでで~すの!?」
「フレイア様…」
私の名を呟く人を見ると…ミスト様!?
「なぜ、ミスト様がここにいらっしゃいますの!?」
「いや…なんか視線を感じたらフレイア様が壁に寄り添ってこちらを見ていたものですから…何かぼくに用事でもあるのでしょうか?」
はう!気づかれていたなんて!!
「え、ええと…わ、私この間の洞窟で助けていた…いただいたおおおお礼をしたいと思って…今度の休みに一緒にお出かけしてほしいので~すわ!」
…言った!私は言ったので~す!!
「え、ええと…ぼくとですか?」
「そうで~す!ミスト様以外にはいらっしゃいませんわ!」
伝えてから私はどんどん顔が熱くなってきましたわ…
ちらりとミスト様を見ると、ミスト様の顔があかくなってきましたわ。
ふふふ、なんだか可愛らしいで~すわ…。
「いかがでしょうか?おいそがしいで~すか?」
「あ、いえ…ただ、お礼といわれるほどの事はしていませんが…。」
「そんなことはありませんわ!あの時助けていただけれなければ私はヒュドラに…」
そう…ヒュドラに囲まれたときは本当にもう駄目だと思ったので~す…。
その時の恐怖を思い出して身体が震えてしまう…
「あ、大丈夫ですよ…フレイア様が危なくなる前に次からはぼくが守ります!」
え…?
私は顔を上げミスト様を見た…。いつもの頼りない顔ではなく、とても凛々しい…
そしてミスト様は私を抱きしめてくださいました…。
大きなミスト様に包まれるように抱きしめられ、安心感から震えが治まるのを感じました。
そうなので~すね…やはり私はこの方の事が…
「…はい。まもってくださいませ…ミスト様私は貴方が好きで~すわ…」
私の言葉にミスト様がはっと、目を見開いた。そしてこれでもかというほど顔を赤くした。
「はい…必ず守ります。ぼくも…フレイア様の事が好きです。」
そういうとミスト様は私の前にひざまずき…私の手を取り口付けを落とした…
なんなんで~すの?周りからはオオオーとかキャーとか歓声が…
はっ!
周りに沢山の人だかりが!!
「あははは、フレイア~やっるぅ~」
少し離れたところからサナリア様の声が…?!
ああああああ
「はずかしすぎで~すわ~~~~~~!!!!」
私はミスト様を置いて走って逃げてしまいました…ごめんなさいミスト様…




