お爺様帰宅する
バーン!!
「今帰ったぞー!!」
「ふみゃっ!」
扉を力一杯開けたのは領地に視察に行っていたお爺様…お爺様、元気いっぱいなのはいいのですが扉が破壊されてますわ(泣)
「おかえりなさいませ、父上。できれば、もう少し静かに扉を開けてください…レインがびっくりしてるではないですか」
お父様は呆れ顔。
「まぁいいじゃないかー!細かいことは気にするな!!」
がはははっと笑うお爺様…細かくはないです。帰ってくるたびに扉を壊すおつもりですか?
「お爺様おかえりなさい〜」
「おじーしゃまおかえりなしゃい〜」
お兄様と一緒にお爺様の足に抱きついた。
「おお!ただいま。良い子にしておったか〜?」
「「はい!」」
お爺様はお父様に視察の報告を始めた。
「やはり、ダナの森近辺の村に魔物が出没しているようだ。周辺を見て回ったが田畑が荒らされておったわ。ワイルドベアの足跡もあったから対策を練らねばー…」
ワイルドベアは3メートル越えの熊の魔物、肉食で凶暴だ。前世でも熊って危険な動物だったなぁ。
「そうですね、しかし、精霊様が多くいるはずのダナの森で…」
ダナの森は精霊様が好んで住んでいるらしい。だから豊かで資源が豊富なんだとか。
「ふむ。どうも不埒な輩が精霊様の不興を買っておるようでな…」
うーん、もっとこの世界の事勉強しなきゃなぁ〜。私は聞き耳を立てながらお爺様にもらったお土産に手をかけた。
…なんで!?
なんでこれがここにあるの!?
それを見たとき私の横を風が通り抜けたー
お爺様は元気いっぱい。肉体派です( *´艸`)