学園に戻って…
洞窟から帰った私達は怪我などがないか調べる為に医務室に連れて行かれた…
『怪我なんてないのにねぇ~皆優秀だから(笑)』
「相性が悪かったとは言え…私、もっとつよくなりたいですわ」
サナリア様がそう言った…。
「私もで~す…私は、属性は有利のはずでしたのに逃げ惑う事しかできませんでした…」
フレイア様はしょんぼりしている…。フレイア様結構攻撃してたけど、狙いを定めれていなかった事が問題だったんだよね…。
私も、今までサポート魔法や回復魔法を集中して訓練してたから攻撃があまり通らなかった…もう少し頑張ろう。
「…レックス様」
ミスト様は真剣な表情でレックスの名を呼んだ。
『なんだい?ミスト』
レックスはミスト様が言おうとしていることが分かっているみたいだけど…
「ぼくを鍛えてもらえませんか?精霊の力の扱い方を…」
『うう~ん…』
レックスは少し悩んでいるようだった。
『やってもいいけど、ハーフといっても君は人間寄りだから精霊の力を使うのは身体にだいぶ負担がかかるよ?』
ミスト様は火の精霊と人間のハーフだが、身体的には人間よりだそうだ。だから火の魔法を自身の精霊の力で使ったときに瞳の色が変わったらしい…それは人間の部分に無理やり精霊の力が作用する為体のバランスが崩れ副作用が現れる。
「…分かっています。それも含め…っ!」
続きの言葉を言おうとしたとき…ミスト様の身体が炎に包まれた…。
「「「ミスト様!?」」」
炎はすぐに消え現れたのは…
「ぼくは強くなりたいのです!」
…6歳くらいの男の子?しかも、瞳は深紅だ…
『ふむ…。とりあえず、自分でどこまでの精霊の力を使えばそうなるのかを見極めるのが必要だなぁ』
レックスはなにやら考え込んでしまった。
『ミストさま~おかわいらしいですねぇ~』
カリーナ様が子供ミスト様をみてきゃっきゃっ言っている…。
「ミスト様なんで~すか!?」
フレイア様が叫んだ。まぁ、そうだよね、その反応が正しいと思う。
「へぇ~かわいいわねぇ~」
サナリア様はそういって子供ミスト様の頭を撫でた…あの、元はあの大きなミスト様ですよ?
「あ!サナリア様ずるで~す!私も~」
そういってフレイア様は子供ミスト様をぎゅ~っと抱きしめてよしよし。と頭を撫でる…
ミスト様を見ると顔が真っ赤です…心中お察しいたします…
『君ら分かってるのかな~?ミストは今は小さいけど中身はかわらないよ?』
あぁ。レックスも呆れちゃってるわ。フレイア様おもいっきり抱きしめましたよね…?
フルフルと首を振り涙を溜めフレイア様の顔は赤いのか青いのかよく分からなくなっていた。
「わ、私…ごめんなさいで~す!!!!」
バーンと扉を蹴飛ばして…フレイア様は走って逃げていった…
えええええ…扉吹き飛んだし、フレイア様痛くないのかしら…?
なんてとこを呑気に考えてしまった。




