いざ、ウルルネア洞窟へ
「もう一人のメンバー誰かなぁ?」
「もう一人は槍使いの方で~すわ」
槍使い?戦士系ってことですね。
「槍ってめずらしいね~大体の人は剣つかってるもんねぇ」
「能力は強いらしいので~すが…」
へぇ…どんな人だろう?
「お、お待たせしました…」
息を切らせながらやってきたのは大柄な男の子…大きい。
「ええと…ミスト・アンイオス…です」
「サナリア・カーヴェルスよ。よろしくお願いしますね」
「レイン・ヴェルナーグです。よろしくお願いいたします」
「フレイア・ジョシンで~す!よろしくね」
ミスト様はなぜかプルプルしている…
「ぜ、全力でお守りさせていただきます…」
顔面蒼白だけど大丈夫かしら?
「ミストさんは大きいのに頼りないので~す」
フレイア様なんて事を!ミスト様を見るとすでに泣きそうな顔になっている…大丈夫なんだろうかこのメンバー…
『大丈夫でしょ~私もついてるし。その男侮っちゃだめだよ~』
『わたしもいますぅ~』
「レックス!カリーナ様」
「師匠がそういうなら大丈夫でしょう。そろそろいきましょうか」
―――――――
ピチャン…ピチャン…
「う、うわぁ!!」
…またか…ミスト様はとても臆病なのかな…水滴が落ちるたびに叫んでる。
『ねぇ。ミスト?そんなに怖い?』
「へぇ?!」
『ふふふふ、その調子じゃぁ君の力はなかなか発揮できそうにないねぇ』
『いい力をもっていらしゃるのに~』
レックスとカリーナ様にはミスト様の持っている力に関心があるようだ。
「ぼ、ぼくは…強くなりたいんです…でも…」
「精霊様本当にミストさんはつよくなれるので~すか?」
フレイア様がミスト様の声をさえぎってレックスとカリーナ様に問う。
『いいものをもってるよ?』
「ふぅん?」
なんだかフレイア様は納得してない様子。…ミスト様後ろでいじけないでください。
洞窟内をしばらく歩いていると奥のほうから叫び声が聞こえた。
「「「「!?」」」」
先に洞窟に入ったパーティだろうか?
『おかしいな?この洞窟にあんな魔物いないはずだけど…』
レックスは叫び声の聞こえた方角を見てそう言った。
『アレは、一学年の子供達にはむりなんじゃないですか~?』
カリーナ様も首を傾けている…
一体どんな魔物が奥にいるというのか…しかし、叫び声が聞こえてしまったからにはほおっては置けない!
「レックス!いきますよ」
私は叫び声の聞こえた方へ走り出した…
『やっぱりレインならそういうよねぇ…仕方ないかぁ~』
「っ!」
なんでこんな魔物がいるの!?
ウネウネとゆれる巨体…あれ?さっき叫び声が聞こえたのに人の姿がない…。
『あ~あ…ヒュドラか…めんどくさいなぁ』
レックスはニヤニヤしている…




