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異世界と私と精霊  作者: 朱鷺
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ベリル・エーディオン

私はベリル・エーディオン。伯爵令嬢です。

私には公爵家令息のレオン・ヴェルナーグ様とおっしゃる婚約者がいます…


伯爵家の娘である私がなぜ、公爵家のレオン様と婚約者になったのか…

それは単にお父様方がご親友同士だったときに交わした約束にあったのです。


[将来互いに、男の子と女の子が産まれたら婚約させよう!]


良くある話ですよね…でも、子供にとってはとても迷惑な話です。

私も最初はとてもいやでした。だってちゃんと自分の意思で結婚したいじゃないですか?

まぁ、貴族ですからある程度大きくなったときに恋愛結婚がしたい!…なんてことは諦めましたわ。


でも、実際にレオン様に会って諦めていた気持ちが再び戻ってきたのです。

婚約者だとしても恋愛できるのではないのか…と。

言い方は悪いかもしれません…レオン様のお顔を見たとき私は一目ぼれしてしまったのです…。


しかも、とっても紳士なんですの!

お顔がいいのに紳士って…すごいですよね!私の知っている同い年の子息の方はいつも上から目線で…

高慢な方が多いのです…何度いじめられたことか。

あぁ…でも、私なんかがレオン様の婚約者なんて、やっていけるのかしら?

淑女としての教養は家庭教師にしっかり叩き込まれましたが、私はレオン様と比べるととても幼く感じます…。


「大丈夫、どんなベリルでも私は好きだよ。君は私より3歳下だし、これから自分の思うようにがんばればいいんだよ。困ったときはちゃんと僕を頼ってほしいな。」

って、言って下さいましたの。レオン様は本当にとてもお優しくて…欲しいときにほしい言葉をくださいますの。


少しずつ…私もレオン様の隣にいて恥ずかしくないように成長していきたいと心に決めましたわ。




でも、やっぱりレオン様の隣にいるのは少し大変…

ステラ学園に入学したその日からレオン様に気がある方から嫌がらせを受けるなんて…


階段から落とされたとき…魔法攻撃を受けたとき…本当に怖くてもう二度と学園に行くことができないと思いました。

私がしばらくの間伯爵家()で療養することになってから毎日レオン様はお見舞いに来てくださいました。

あの日にレオン様は水属性の精霊、アクア様に加護をいただいたこと、そしてその力で私の傷を癒してくださったと…。

アクア様も紹介していただきましたの。アクア様は、女性かと思ってしまうほど美しい方でしたわ。でも、話し方は少し…変わってましたわね…

あとは、学園で何があったとか、レイン様とレックス様が喧嘩をなさったとか。その日にあったことをいろいろ教えてくださいました。


「僕のせいで君を傷つけて本当にごめんね。でも、もう怖い思いをすることはないよ。」

そういってレオン様は私を抱きしめてくださいました。





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