ゆもみん
『今日は温泉のお話です』
「あー私、温泉好きだからなー」
『そうなんですか?』
「いい女には湯けむりが似合うと思わない?」
『なんか殺人事件の匂いがしますね』
「あ”?」
『じゃあ問題。草津温泉はどこにあるでしょう?』
「その答えは風に吹かれてるわ」
『正解は...』
「あっ待って!カンで当てるから」
『カンですかい』
「大分?」
『ぶーです』
「静岡?」
『ぶー』
「知りません」
『あきらめ早いですね。答えは群馬です』
「カンだと47回目でしか当たらんわ」
『群馬県民に謝ってください』
「草津温泉って名前は知ってるよ」
『草津温泉といえば、湯もみが有名ですね』
「あ、ああ、あれね。有名だよね」
『特に肩と足つぼの湯もみがいいですよねー』
「そうそう。最高よね」
『...違いますよ。知らないでしょ、湯もみ』
「あんたのくせに騙したわね」
『湯もみとは、熱すぎる温泉の湯を、水を入れて薄めることをせずに、六尺板を入れて湯をもんで、入浴できるまでの一定の温度に下げるものです』
「その結果、肩こりと足つぼに効くのよ」
『もういいですよ』
「温泉に行きたいなあ」
『良ければいいところを調べておきますよ?』
「あっ、一緒に行く?」
『えっ...』
「あれ?ドキドキしたのかな?ん〜」
『はい、すごいドキドキしましたよ。殺されるのかと...』
「湯けむり殺人事件じゃねえよ」