第18回活動報告:腕試し
腕試し
活動報告者:宇野空響 覚得之高校二年生 自然散策部 部長
世の中意外なことはよくある。
今回のように、外見年齢が実年齢よりも若く見間違うことなどよくある話だ。
良く言えば、大人っぽく見える。悪い言い方をすれば、年をとっているように見える。
日本人は若く見られがちというが、僕の意見からすれば、外国人が大人びすぎだ。
というか、中世ヨーロッパ程度の文明レベルに、身だしなみというのを一般人に求めるのは酷なのだろう。
男性はひげを伸ばすのが当たり前だし、ぱっと見、全員僕からすればおっさん以上にしか見えない。
だから、越郁君がドーザさんをおっさんと見間違えてもし刀のないことなんだけど、本人があそこまで落ち込んでいると申し訳ない気持ちになってくる。
ともあれ、この空気をどうにかしないと、腕試しが始められない。
「えーっと、とりあえず。ドーザさんの精神が回復するまで、なにかできる腕試しはありませんか?」
「あ、ああ。そうじゃな。まずは魔術から見せてもらうか。というか、それ相応に若く見られたいのなら、ひげぐらい剃らんか」
「ギルド長が、ひげを伸ばせば若いからって舐められることはないっていったんだが……」
「「「……」」」
ドーザさんの返事で、お前が原因かよ。という視線が一気にモッサギルド長に集まる。
「て、程度の問題だ。と、今はそういう話ではない。マンナ様のお弟子様たちの実力を測らないといかん」
強引に話を変えるモッサギルド長。
まあ、当然の話しでもあるから、特に誰も突っ込まないが視線は冷たい。
「コホン。まずは、あちらの射撃上で、魔術を放ってもらい、精度と威力を見せてもらおう」
そういわれて、越郁君がいらしい笑顔を浮かべて……。
「よーし、張り切ってー……」
「最大威力はしなくていいぞ。このギルドが吹き飛びかねん。マンナ様の時に同じ顔されたわ」
「ちっ」
なるほど、里中先生はそういう力をしっかり見せつけてたわけか。
まあ、有効ではあるんだろう。
こうやって僕たちがスムーズに町になじめているのだから、そこらへんは上手くやってくれたということだ。
普通なら、力を持ちすぎると恐怖されて警戒されるはずだけど、そいうのもないから、ちゃんとした会話による意思疎通もしているということだ。
なかなか簡単にできることじゃない。
一歩間違えれば、敵対してしまうようなことだ。
そんなリスキーなことはしたくないから、僕たちは穏便に接触をするという方法を取ったんだから。
それをきっちり成功させるあたり、里中先生はすごいね。
しかし、今の越郁君と同じ顔をするということは、そういうお茶目なところもあるんですね。
そんなことを考えていると、越郁君がつまらなそうに魔術を唱える。
「ファイアバレッド」
ドン、ドン、ドン、ドン!!
爆発音、というか発砲音と共に炎の弾丸が撃ちだされて、的を穴だらけにして、さらには後ろに積んである土の山にまで穴をあける。
ファイアバレットというのは、そのままの意味で炎の弾丸で、土属性の魔術でまず弾頭部分を作り出し、炎をまとわせ、撃鉄や火薬の必要なく、風の魔術の応用で飛んでいく代物だ。
威力的には、アサルトライフル程度。
大型の魔物相手には致命傷にするまでに時間がかかるので、これよりも大きめの弾頭も用意してある。
簡単にバズーカとなずけて、弾頭に爆発機構を取り付けたものだ。
着弾してめり込んだら爆発するという代物。
不帰の森にでる大型の魔物たちはこれで大抵一撃で戦闘不能になる。
「これでいい?」
越郁君はもうどうでもよさげに聞いてくる。
「ああ、十分だ。全く、このレベルの魔術を簡単にだして不満顔とはな。全力など、町から十分離れてみるしかないな。まあ、今はいいか。次、ユウヤ殿」
「はい」
「ゆーや。ここは期待されているし、一発でかいのを」
「いや、されてないだろう?」
「いやいや、押すなよ? 絶対押すなよ? って言うのはフリだから。やらないといけないんだよ? ねえ、モッサさん?」
「いや、やめてくれ。先ほどと同じレベルでお願いする」
「わかりました」
そういって、越郁君を無視して、同じファイアバレットを連射する。
「ほお。ユウヤ君もコイク君のと同じものが使えるのか」
「ええ」
「しかし、他に使えたりはしないのかね?」
「まあ、できないことはないですけど、ここで手の内をさらす理由にはなりませんね」
「……そうじゃな」
やっぱり、こっちの手の内を探りに来ているね。
当然といえば当然か。
しかし、もっと引っ張るかと思ってたけど、大人しく引き下がったのはなんでだろう?
「モッサさん、もっと押さないの?」
「くっ、コイク君。そうなるとわしもそれ相応の手の内を晒せとくるんだろう?」
「そりゃそうじゃん。目標物を魔術攻撃するってだけの指示だし、多種多様の魔術を使えなんていってないしねー。ってその反応から察するに、先生にやられた?」
「……ああ。では、私のようにそちらも同じ程度の魔術を見せてくださいと言われてな。どうにもできんかった」
「先生容赦ないからねー」
ああ、そして笑顔で言いそうだね。
と、僕もさっさと済ませよう。
「じゃ、僕もやらせてもらうよ」
2人と同じようにファイアバレッドを打ち込む。
「3人とも同じ高威力の魔術を使えるのか……」
「3人で一緒に頑張ったから、使える魔術は大体被ってるねー」
「得手不得手があるだろう?」
「さあ、どうだろうね?」
「ぬぐぐ……」
越郁君はそういって、モッサさんの僕らの情報追及をかわす。
しかし、やはり越郁君が幼く見えるから彼女に狙撃ちするように質問攻めにしているね。
僕や勇也君は相槌を打つぐらいにか会話に参加出来てない。
まあ、越郁が振り回しているから心配はないけどね。
「とりあえず、魔術は終わったし、あとは何かな?」
「あとは戦闘技能だな。そこでサラやドーザと戦って見せてもらう」
「なるほど、ここでサラさんやドーザのおっちゃ……さんってわけか」
「ぐふっ!?」
心無い越郁君の言葉により、すでにダメージを受けているドーザさんだけど、大丈夫かな?
そんなくだらないことを考えていると、サラさんがちょと慌てた様子でモッサギルド長に話しかける。
「ちょ、ちょっとギルド長。流石にあの魔術を使える相手に戦闘は無理ですよ!?」
「ああ、心配はいらん。魔術なしの武器、体術勝負じゃからな。サラとドーザと続けて戦闘してもらって体力などを測る」
「……なるほど。それなら安心しました。じゃ、誰からやる?」
「ま、やっぱり私が一番でしょう」
サラさんに返事をしたのはやはり越郁君だった。
「やっぱりコイクが一番か。でも、魔術が使えない戦闘は違うぞ?」
「よくやってるからだいじょーぶ。で、武器はどうするの?」
「流石に本物ではなく、訓練用だ。ほら、あちらに立て掛けてある中から選ぶといい」
「はーい。へえー、思ったより色々あるんだねー」
「そうだな。てっきり木剣と棒だけかと思ってた」
「僕も同意見だよ」
サラさんに言われて僕たちも一緒に訓練用の武器を選びにいったんだけど、思った以上種類が多かった。
僕も勇也君のいうように、せいぜい木の剣と槍と見立てた棒、木の盾、ぐらいかと思っていたけど、メイスを模したのもあれば、ハンマーに見立てたのもある。
果ては、両手剣や小型の小剣や、杖も置いてある。
杖って、必要かな?
「ねえ、サラさん。この杖って戦闘で使うようなもんなの?」
「え? 魔術師なら杖を使って戦闘するんじゃないのか?」
「「ん?」」
2人で仲良く何を言ってるんだ? と首を傾げる。
つまりだ、この世界には杖を使った魔術師独特の戦闘スタイルがあるんだと思う。
僕がそう結論付けていると、モッサギルド長が話に入ってくる。
「ふむ。サラ、先ほどの魔術でコイク君たちは杖を使っていなかっただろう?」
「ああ、そういえば」
「杖は基本魔術を使いやすくする媒体で、戦闘で武器として使うことは稀だ。まあ、魔術師自体が肉弾戦をするということがまずないんだが、魔術師が襲われるなどいう周りの注意を怠ったパーティーが悪いともいえるがな」
「なるほど。で、そうなると、コイクたちは杖の戦闘ができないということは、武器が使えないということですか?」
「先ほども言ったが結論を急ぐな。杖を持たないということは、他の武器を使うという事だ。そうだろう? コイク君?」
「そうだよ。しかし悩むなー、槍かなー?」
「悩むというのはどういうことだ? 手慣れている武器は槍ではないのか?」
「えーっと、別に隠すことじゃないからいうけど、うちの先生はなんでも使えろっていって色々使ってたんだよね」
越郁君のいう通り、武器は使い分けが大事だといわれて一つ武器に固執することはないように教えられてきた。
その武器が使えなくなったら戦えなくなるというのは死につながるからね。
最悪、足元にある枝や石、砂でもなんでも使って生き残るというのが大事だと教わってきた。
銃器も同じだ、弾切れしてからリロードするのではなく、弾が切れる前にリロードを心掛ける。
このリロードはタクティカルリロードといい、リロードのタイミングを悟られて襲われないためでもある。
代わりに弾薬弾倉を通常よりも消費するので欠点といえば欠点になるのだが、アイテムボックスの能力がある私たちはそういう心配はない。
なお、弾倉を拾わず次の弾倉をリロードだけおこなうスピードリロードというモノがある。
ちなみに、交戦時間が長く、弾倉が空っぽになった後のリロードを余儀なくされた場合はエマージェンシーリロードといい、カバーをしてリロードをするものがある。
なお薬莢も回収するのが一般出来てある。
理由は二次大戦であった日本の物資不足からくる資源の回収という意味ではなく、空薬莢や空弾倉に躓くなどという不測の事態を避けるためだ。
「理に適ってはいる。まあ、とりあえず一番使い慣れているものを選ぶといい」
「おっけー。まあ、サラさんは剣だし、それを考慮して、レンジの長い槍かなー」
「ふむ。まさに使い分けだな。剣相手ならば槍というのは間違いではない」
日本では刀だが、槍と剣では三倍段という言葉があり、剣で槍に勝つには槍を持つ相手の技量の三倍の実力がいるという言葉だ。
異世界ではレベルというわかりやすい自分の能力値を測るものがあるし、スキルなどもあるから、あまり意味がないかもしれないが。
というか、里中先生相手にはどの武器を使おうがボコボコにされたという結果しかなかったけどね。
「よっと」
ピュン!! ピュピュン!!
軽く越郁君が素振りをする。
思ったより音が鋭いから、獲物はそこまで重くないみたいだ。
「……なあ。随分使い慣れている気がするんだが、本当に手慣れているわけではないのか?」
「うーん。一番得意なのは魔術だからかなー? でも、武器での戦闘もかなりやったし、大丈夫だよ」
「……みたいだな。よし、両者準備は整ったみたいだな。こちらへ」
そういって、モッサギルド長は訓練場の真ん中に呼び寄せる。
その場で訓練していた人は先ほど、受付の人に言われて端によって練習をしている。
なにか申し訳ない。
「では、まず注意事項だ。これはあくまでも訓練であり、相手を殺傷することが目的ではない、急所への攻撃は極力さけること。審判の指示には従う事。骨折などは治療術師がいるので、有料で治療してもらえる。己の腕に自信があるなら自分にも相手に大けがをさせない立ち回りをせよ。よいな?」
「おっけー」
「はい」
なかなか厳しいことをいう。
でもある意味いい脅し文句だとも思う。
こういえば、相手を殺すことはもちろん、下手にけがをすると自分の懐がいたむことになるから、必死になる。
さらに腕に自信のあるとか煽っているから、怪我をさせないように寸止めを心掛けるよね。
流石ギルド長といった感じかな?
「では、サラ対コイクの試合を始め!!」
そうモッサギルド長が言うけど、越郁君もサラさんもその場から動くことはしないでお互いの出方を観察していた。
しかし、これでは試合の意味がない。
「……コイク。これは私が試験官でもあるから、そちらから打ちかかってくると良い。出方を見るのは悪くないが、これはコイクの試験だからな」
「あ、そっか。わかったよ。じゃ、いくよー」
そういって、越郁君が大きく槍を振り上げ、振り下ろす。
槍というのは突くというイメージがあるが、こうやって振り下ろしたり薙いだりして殴打にも使われる。
日本の戦国時代、集団戦においては突くよりも振り下ろすというほうが主流だったりする。
相手を突き殺すよりも、叩き伏せたほうが後方の敵を押しとどめられるし、後ろから押し寄せた敵によって、叩き伏せられた敵が踏みつぶされて死ぬからだ。
日本で織田信長が使ったとされる有名な三間半槍は主に振り下ろす、薙ぐ、槍衾で騎馬隊の突撃を防ぐものとなっている。
三間半というのはメートルでいうと約6メートル40センチもあったというから、相当長い槍だというのがわかる。
流石に越郁君の使っている槍は集団戦の槍ではないのでせいぜい3メートルといったところだ。
それでも越郁君の倍はあるんだけどね。長いすぎない?と思った時もあったが、調べると、自信の倍程度が大体基準らしい。
だから、越郁君の選択はそこまで間違いでもない。
あと、余分であるが、使えもしない長い槍を持つ人を指したとされる言葉が「無用の長物」だったりする。
と、槍に意識がいっていたが、振り下ろされた槍はしっかりとサラさんの剣に受け止められている。
「ぐっ。思ったよりも力はあるんだが」
「まあねー。っと」
「なに!?」
返事をしつつ越郁君は押し込こんでいた槍を素早く回転させ、石突きでサラさんの剣を下から弾く。
上からの押し込み耐えるために力を入れていた剣はいとも簡単に上に打ち上げられ……、さらに槍は回転して矛先がサラさんの目の前に戻る。
「なっ!?」
さらに驚いているサラさんだが、それに越郁君は反応することなく、槍を突き出す。
ビュッ!!
しかし、その不意打ちはサラさんがとっさに転がることで回避される。
が、それで終わるわけがない。
体勢を崩した相手が立ち上がるまでまつようなスポーツ的な殺し合いなど存在しない。
止めを刺すのが当たり前。
そう教わってきた越郁君は容赦なく追撃をかける。
突きの状態のままからそのまま半身をひねって、転がったサラさんに横薙ぎを加えて、体勢を整える隙を与えない。
「ぐっ!?」
横からの重たい一撃に、立ち上がろうとしていた不安定な体制だったサラさんはそのまま地面に再び転がる。
そして、さらに槍を回転させて石突きでサラさんの胴に打ち込む。
「ぐふっ……」
痛打を貰ったサラさんは深く息を吐き、動きが止まる。
その瞬間を狙って顔面に槍が突き出され、寸止めされる。
……。
訓練場が静まり返る。
その中、越郁君はその体勢を変えず、サラさんから目を離すこともなく、口を開く。
「えーっと、顔面に突きをいれないと終わりにならない?」
「あ、いや。それまで!! 勝者、コイク!!」
越郁君の声で我に返ったモッサギルド長がすぐに試合を終わらせる。
「「「おおおっーーーー!!」」」
湧き上がる訓練場。
まあ、あんな小さな越郁君が立派な騎士みたいなサラさんに勝てるとは思わないよね。
そんな騒ぎをよそに、越郁君とサラさんは握手をする。
「いや、凄いものだな。魔術だけではなかったのか」
「サラさんが受けてくれたからですよ。ある種の芸みたいなもんですし、二度目はないですよ」
「なるほど。私が試験官であるということを利用したわけだ」
「ええ」
「だから長物を選んだわけか」
「はい。私はこんななりですからね。せめて長物じゃないと対人戦はきついですから。まだまだです」
「ははっ。あれでまだまだか。マンナ様は一体どんな訓練を施したのか」
「えーっと、ボコボコ?」
うん。
ボコボコとしか言いようがないね。
ボコボコにされて、何が足りないか自分で勉強という形だった。
越郁君が使った槍術は確かいろいろな流派の本を読み漁って使えそうなものを組み合わせただけだ。
一つを極めるような時間はなかったからね。
自分でたくさん取り込んで、里中先生に通じるかをためして、ボコボコにされながら研究をしていくの繰り返しだった。
「……マンナ様はやはりすごい方なのだな」
「うん。いろんな意味でね」
僕たちにも容赦ないからね。
笑顔で地獄を突き付けてくるし。
いや、必要なことだというのはわかるけどね。
そんな感じで2人が話していると、モッサギルド長が2人に近寄ってくる。
「コホン。2人とも見事な勝負であった。負けたサラの評価も悪くなることはない。あの連撃を受けてあそこまで生き延びれるのはそこまでおるまい。普通であれば、最初に剣を払われた時点で終わりだ。コイクも予想通りというか、予想以上というか、マンナ様のお弟子様だな」
「ありがとうございます」
「まー、がんばったよ」
「うむ。では、続けてドーザとの戦闘だ。体力配分も考えろというのは先ほどの勝負からは無用じゃな」
そういうと、モッサギルド長の後ろから復活したドーザさんが姿を現す。
「よし、コイク。次はおれだ。サラと同じような手が通じると思うなよ?」
「うん。また違う手段でやらせてもらうよ」
「私はコイクが勝つのに賭けさせてもらおう」
「おい!? サラ、こういう時は俺だろう!?」
「いや、手合わせした感じでは、まだまだ実力を出してはいない」
「そりゃそうだろうな。あっという間にやられたし」
「……ふん。そういう気を配れないのがおっさんといわれるんだ」
「ぐっ!?」
「まあ、私の不甲斐なさを差し引いても、パワータイプのドーザが勝てるとは思えないな」
「一発が当たれば終わりってことだろう?」
「当たればな」
そういってなぜか、サラさんとドーザさんがにらみ合う。
「こらこら、本人を差し置いてなんで2人がやる気満々なんだ? ほれ、さっさと準備せい」
「みてろ。一発でダウンだから。この斧でな」
「では、私はコイクがドーザを翻弄するところを見るとするさ」
そういってドーザさんが選んだのは、両手斧だ。あ、無論木製だから刃はついていない。
だけど、大きい分重量はあるだろうから、ドーザさんの体格も含めてもらうと痛いだろうね。
「コイクは槍のままでいいか?」
「あ、うん。手札が見られられてる状態でどこまでやれるか試してみるよ」
「ほう。なかなか余裕だな」
「いや、こういう訓練なら死ぬことはないでしょ? いい経験になるかなって」
「うむ。よい考え方だ。ほか冒険者も見習ってほしいものだな。では、両者構え!! 始め!!」
そして、越郁君とドーザさんの勝負が始まった。