1話 好き勝手やってきた代償が今、やってきたんだ
俺達は何も悪くなかったんだ
俺達は何もしてないのに
なんで・・・なんで巻き込まれないといけないんだ・・・
・・・いや、俺達が、俺達人間が好き勝手やった結果がこれなんだ・・・
「兄さん、食料貰えたよ!」
「おっ、ありがとうな」
約3年前世界は滅びた、今まで何千年と人間が好き勝手やってきた代償が今、やってきたんだ
「っ、相変わらず固いパンだな」
「うん、でも味わって食べないとね、一日で食べられるの限られてるから」
「モグモグ、あぁ」
三年前俺達は普通に暮らしていた、普通に学校に行き、普通に帰ってくる、特に何かを望んだわけでもないのに、突如そんな幸せな、マンネリ化していた日常生活は終った
「・・・ほら、やるよ」
「!え、兄さんの分は?」
「さっきお前が食べ物持ってきてくれた分だよ」
「え、いいよ別に、私の分ここにあるし」
「・・・そうか?」
「うん」
「・・・わかった」
俺は妹に水をやろうとしたが断れたこっちとしては素直に受け取ってほしかったのだが
「・・・お前、もう平気なのか?」
「?ん?何が?」
「・・・父さんと、母さん」
「・・・うん、流石にもう、三年前、だしね」
三年前、あの日突如大きな地鳴りがしたと思った瞬間だった、地面が割れたんだ、地震ではなかった、だが割れた、凄い揺れだった、そのおかけで父さんと母さんは死んだ、家が潰れ下敷きにされ、見つかった時はただの骨だけだった
「・・・そっか、強いなお前は」
「んっ・・・」
そしてその時何故俺と妹が家に居なかったか、それは単純な答えだ、学校に居たから、俺と妹は同じ高校であり年は同じクラスも同じだ、何故そうなったのか、理由はない
「・・・本当、俺達が何したってんだろうな、妹」
「・・・うん」
あの地鳴りが起き世界中パニックになった、そしてかなりの家々が破壊、道も通れないほど破壊された、そこまではまだ良かった方だった、その次の日だった、世界が変わったのは
「疲れてるか?」
「・・・うん」
深海、俺達は今までただのでかい生物が居る程度だと思っていた、でも全然違ったんだ、深海の中に居た生き物、それは化け物だったんだ、人喰いの化け物、何千匹とでかい、化け物が
「・・・今までいろんな事がありすぎてたからな」
「うん、そうだね」
そしてそのでかい化け物達は次々と陸に上がり俺達、人々を食い殺してはバラバラにしていった
「お前の匂い、落ち着くな」
「!ふふっ兄さんの匂いも落ち着くよ?」
俺達、兄妹はその滅びた世界の生き残り、俺達は今小さな箱の中に居る、外は化け物だらけで出られない、豚小屋と同じだ
「・・・ねぇ、お兄ちゃん」
「・・・なんだ?」
「・・・キス、しよ?」
「・・・いいよ」
そしてそんな狂った世界のおかげで俺達兄妹も、狂っていた