仕事のアフターは大事だ☆Yo!
よろしくお願いします。
受付け嬢、レイチェルside
私はレイチェル、ディザイアシティー冒険者ギルドの受付け嬢。14歳で冒険者学校を卒業し3年程冒険者をしながら事務員に必要な事を学び、去年このギルドに受付け嬢として就職をする事が出来ました。安定して給料が払われるギルドという仕事。その中でも受付け嬢は見目麗しく仕事が出来る女性の代名詞で人気職です。私も容姿と仕事には多少は自信があります。
そんな私の今は、下級ランクの相談窓口に居ます。主な仕事は新人登録と下級ランクの仕事内容だけの相談。本当は新人や見習いの様な人達が多いランクなので、仕事内容以外にも相談に乗った方が良いのは解りますが、チョッと依頼が上手くいくと直ぐに調子に乗る、あまつさえ私達にちょっかいを掛けてくるので基本的には仕事内容以外の相談は受付け嬢個人の自由になっていて、ほとんどの人が相談は受けません。
私は見た目が少しキツイ感じがして真面目そうに見えると昔から言われています。そのせいかプライベートな部分も硬そうと思われている。しかし私だって年相応な乙女な部分や結婚願望は多いにあります。
しかし下級ランクの相談窓口だと出会いがありません。青田買いが出来ると思われるかもしれませんが、それは間違いです。このディザイアシティーでは冒険者の実力プラス狡賢さも大変必要な場所です。見た目良く将来性の高い新人冒険者は、確実に消されるか他の冒険者達に取り込まれます。運良く良いパーティーなどに取り込まれれば良いですが、そうでなければイイ様に使われて最後に殺されて終わりです。以前もそうでした。私が目を付けて付き合った男は大きな冒険者パーティーに入り危険な役割をさせられ、まるで故意的にすり潰される様に死亡しました。
他には、私のタイプの下級冒険者が他所の町から来たのでこれは!と思いCランクの評判の良いパーティーに強引に紹介して面倒を見させました。そして彼はそのパーティーの一員にもなり私とも付き合い始めたのですが、3ヶ月もすると同じパーティーの女冒険者の泥棒猫にNTRされました。
やっぱり下級ランク窓口はダメです。せめて中級ランクの窓口なら優良物件が多いのですが、その部署は独身の先輩方が多いうえ後がつかえているので私に声がかかるのはまだまだ先になりそうです。
そんな日々を送り私があの男に会ったのは、平日の昼下がりでギルド内もあまり人が居ない様な時間帯でした。
このギルドの受付け嬢で皆の憧れのミネア先輩から回わされて男の客が近付いて来ました。
向こう側から入って来たスーツは生地はとても上等なのですが華美な部分が余りにも無さ過ぎなのが暗黙の了解ですが、しかしあの男の着ていたスーツやシャツは中々派手でとても良かったと思います。
何ですかこの男は?さっきから私の感に触る事ばかりしてきます。それに私を女として見てもいない、ムカつきます。そのせいか少々仕事が杜撰になってしまいました。早くこんなムカつく男は帰ってほしいです。
そしてその男がキレてから、何かが変わってしまいました。
それからは『怖い』と『どうしよう』しか頭にありませんでした
そして私はミスの大きさから脱力してその場にしゃがみ込んでしまい、私も気付かない内に漏らしていました。漏らしていたことに気付いてようやく頭がハッキリしてきましたが別の意味で『どうしよう』と困っていると舌打ちと共に頭から水が降って来て漏らしたのが解らなくなりました。一瞬この目の前の男が助けてくれたのでは?と思いましたが、私を連れ出して色々と責任を取らせる為のようです・・・・・が、私は今混乱しています。
私が今いるのはディザイアシティーでも有名な高級ブティックです。アハトというこの男が私に『女性に人気の洋服屋は何処に在る?』と聞いてきたので素直に答えたらこの店に向かって行きました。
どうせ脱がせるのに新しい、しかも高級な服など必要無いと思うのです。もしかしたら嫌な予想ですが、散々私の身体を弄んだら奴隷商か変態貴族にでも売る為に着飾らせるのかもしれません。
店主を呼び金貨2枚を渡し下着も含めた上下一式、そのスタイルに合うアクセサリー、それとメイクを頼んでから、表に出て他の店員達と話ながらタバコを吸っているアハトという男。
やがて出来上がると店主に何かを聞き、釣り銭をチップとして渡して『行くぞ〜』と先に歩き出すアハトという男。
やがて近くのカフェに入ると店員にお茶を2つにオススメのスィーツを3種ほど頼みタバコを吸い出す。時折何かを言いたげにこちらを見るが何も話さない。そして注文した品がテーブルに来ると『どうぞ、食べて〜』と言い自分はお茶を飲み出す。しかし私が動かないと判ると『ふ〜』とため息をして話し出しました。
「・・あ〜、ゴメン!今回の件は別に受付けの嬢ちゃ、じゃ無くてレイチェルちゃんに何かが有って、て訳じゃ無いから!ま、俺も仕事で仕方無くって事でさぁ、あの場に居たのが運が無かったと思って諦めてよ!お詫びは服に、貸しイチって事である程度のお願いは聞くからさぁ〜。・・」
「・・・私はこれからアナタに■■■で■■■な事を3日3晩されて、そのうち飽きたら奴隷商か変態貴族に売られる。そう思っていたのですが・・違うのですか?」
「違うよッ!それじゃあ俺、どんだけ酷い極悪人なんだよ!・・・でも■■■は希望すれば付き合うけどぉ〜⁉︎ど〜する?」
私は即座に「結構です。」と答える事が出来た。何も無い事が解り少しは心に余裕が出たのかもしれない。するとアハトは断られたのに少しだけ笑って『ですよねぇ〜』と言いながら席を立った。そして
「明日から普通にギルドで仕事が出来るようになってるから。・・それと(お漏らし)の事は秘密にしとくし!じゃあねぇ〜」と言って去って行った。
・・・なんだったのだろう。今回は突然起こって巻き込まれて、何が何だか解らない内に終わった。もちろん、怒りはあるが、覚悟を決め身構えていたのに肩透かしを食らって『アレ?』って感じだ。あと、あのアハトが以外に優しいヤツだってことが解ったのも『アレ?』の原因かもしれないが・・・今、私の表情はどうなっているだろう、笑みを浮かべてる?それとも頬を染めてる?・・悪い表情では無いハズ。出来れば見て欲しかった・・・。
あっ!お漏らしの件もシッカリ釘を刺して置くとして、お願いはどうしようか?・・まあ、いいや。今日は疲れた、帰ってゆっくり休もう。
受付け嬢、レイチェル side end
今は陽も暮れて公園通り近くの待ち合わせの店に向かうアハト。
ーーーー仕事はまだ終わってはいないーーーー
待ち合わせの店のカウンターに女が座っている。アハトはその隣に座るなり
「次はどう〜すんの?」と言ってから酒を注文する。女は静かに
「所持金はそのまま、近い内に取引があるのでお願いします。」と言って席を立つ。
アハトがその女の背中に「ギルマス、どうなった?」と声を掛けると
「ギルド本部に監視付きの左遷よ。生きたまま本部に到着出来ればだけど・・」と振り向いてアハトを見た顔は、ショートカットの小粋な美人OL風の受付け嬢ミネアだった。
しかし次の瞬間、身体の輪郭が歪みそれが治ると全く別の女になっている。受付け嬢のミネアもまた先行して情報を集めていた桜市側の1人であった。
アハトは1人カウンターで飲みながら思う。それは今日委員長ちゃんと行った高級ブティックでの事だ。そこの店主並びに店員がアハトの服装に物凄く興味を示し喰い入る様に調べたり聞いたりして来たのである。その時の言葉や態度から見るに信じられない事だが、あの昭和チンピラスタイルがコッチの世界ではアリ!と言うかぶっちゃけカッコイイらしい。
すなわち、俺ってばイケてる!→女にもてる→ハーレム形成!→俺人生の勝ち組!イエ〜イ‼︎
の図式がアハトの脳内に出来上がりニマニマしながら1人カウンターで飲んでいる。
後日、ロクサーヌファミリーの面々と飲んだ時にこの話を熱く語ったところ
『それ、服装が格好イイだけでアハトが格好イイとは誰も言って無いよネ?』
と忘れていた事実を指摘され真っ白に燃え尽きたそうだ。
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