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異世界 Ⅷ Ⅸ Ⅲ (マフィア) 仁義なき異世界LIFE !  作者: hikozaemon
黒歴史、チンピラ時代
15/22

因果応報

よろしくお願いします

ギルドに街でと色々と悪目立ちしてしまったアハトです。早いもので異世界再デビューから半年以上経ちました。

屋台は、ロイの紹介で元『西の旋風』の冒険者の女性とその弟妹を雇い基本2人体制で屋台を任せて週5日の営業をしてます。正直、女子供だけで店を任せるのも心配はありましたが、俺の屋台にチョッカイ出した奴がどんなめにあってるかを知ってる人は絶対に手を出してきません!それに俺とスグに連絡取れるようにはなってるから何か有っても大丈夫だと思う。あと、ロクサーヌファミリーもそれとなく目を光らせてくれてるので俺は屋台の仕入れと金勘定だけで済んでます。

冒険者の方は桜市経由の輸送護衛をコネでやったり山賊退治等の虫系以外の依頼をボチボチやったおかげでDランクにはなりました。それに冒険者の顔見知りも結構増えてギルドに行くと気軽に声を掛けてくれます。例えば・・・『『アハトさんチワッス!』』『『『お疲れ様ッス』』』『『今日もキマってるッスネ』』『『アハトさん舎弟にしてください!』』『『アニキと呼ばしてください!』』

と言う感じで皆とてもフレンドリーに話し掛けてきます・・・・・・・

ケッ!!解ってますよ、ど〜せ俺なんか類は友をって感じでそんな奴等しか声かけてきませんよぉ〜だ!それに冒険者達に『ギルドに来た初日にギルドマスターに詫びを入れさせた上に暗殺した』とか『ギルドの受付嬢を複数性奴隷にした』とか『文句を言えばアーティファクト(銃)で殲滅される』などなど・・・・有ること無いこと噂されてるしッ!そりゃ〜『身から出た錆』だと言われればそれまでだけどさ、目を合わさない様にするとか、俺を大回りして避けて通るとか、余りに酷過ぎない!?おかげですっかりヤサグレてギルドの入口付近で声を掛けて来た連中とウンコ座りしながらタバコを吸ってるよッ!←(心は夜中のコンビニにたむろするヤンキー状態!)そんな迷惑な感じでギルドの入口付近でヤンキー座りしてれば高ランクの冒険者なら注意くらいしてくれて、そこから普通の知り合いが出来ると思ったけど高ランクの冒険者でさえ目を逸らされるって一体どうゆうこと!?で、『俺のイメージって一体・・』と言うことをレイチェルとベティーちゃんに聞いてみたところ、


『アンタッチャブルな危険人物』 『・・・・私にとっては番犬?』


と言うような情を交わし合った仲とも思え無い言葉が返ってきました。

・・・もういいです。そんな事情(ほぼ本人の所為)もあり冒険者の仕事はたま〜にやる程度になってます、グスン!(涙)


あとは桜市からの表の仕事やムーさん経由の裏の仕事と密輸などをシノギ(仕事)にしている為、金貨も円も結構溜まってます。おかげで適度に仕事をしてあとは飲んだり遊んだりしている感じの日々を過ごしてる。

飲む(酒)、打つ(ギャンブル)、買う(娼婦を買う)、のロクデナシの三種の神器とも言うべき行為と、俺にコナを掛けてくるアホ共にヤキを入れる、女と会う、この5つが俺の仕事外の基本行動。おかげで知り合いが増えまくって花街や繁華街を歩いていれば必ず1人くらいは知り合いに会うくらいには顔が広くなっちゃいました!



さて、そんな俺の状況で厄介なことも少しはある。それはクサレ貴族やマフィアからの勧誘だ。貴族としては桜市との繋がりと汚れ仕事をする冒険者としての確保。マフィアもほぼ同じ理由で金儲けのノウハウや戦力、そしてこのディザイアシティーの縄張り(シマ)争いの火種として俺を勧誘しようとしているようだ。貴族の方は『来てくれたらラッキー』って感じで密輸とかで会った時に『どう?』と誘われる程度なので断るのも簡単なんだけど、マフィアの方は以外としつこかったりしてる。俺はロクサーヌの客人扱いだけどマフィアなどの組織からは盃を受けていないので俺が了承すればファミリーの一員にする事が出来る。そんな事情から幾つかのファミリーの幹部クラスが俺に接触してくる事がある。いきなりダイレクトにファミリーに入れとは言わないで仕事や商談を持ちかけたりしながら飯や酒を奢り女を(あて)がう、そして舎弟や兄弟にならないか?と聞いて来るお約束のパターンだ。まあロクサーヌの客人でもあるから美人局(つつもたせ)や暴利な飲食代を後から請求するなんて事はないし、必死に説得するなんて事も無い。あくまでも俺が自発的にOKするのを待つスタイルみたいだ。ただ、顔繋ぎの為かちょくちょく顔を見せに来るのはカンベンしてもらいたいが・・・


そしてどこの世界にもバカは存在するもので、ギャングかチンピラの集まりみたいな集団12K(トゥエルブケー)と言う奴等が俺に接触してきた。こいつ等は『よろしく』ではなく『夜露死苦』みたいな感じの昭和の族的なバカ達で、俺の事も大して調べもしないで勧誘に来たらしい。どうやら隣の国のクラセウス帝国最大のマフィア『アルバッケン』からディザイアシティーに来ているホルフという幹部に言われて動いてるみたいだ。

このホルフは俺を呼びつけた上に兄弟盃では無くただの子分になれと言ってきた。

最初はホルフの弟分でコンラートと言う幹部がキチンとロクサーヌに俺と会う断りを入れてから話しに来た。言葉使いも丁寧で筋も通したから俺は呼び出しに応じて、迎えに来たコンラートという幹部と指定されたレストランに行った。そこではテーブルに座り飯を食っているホルフが自己紹介をしないどころか俺を座らせもせずに『お前を子分にしてやるぜ!』と言って来た。さすがにコンラートが嗜める発言をしていたがホルフはまるで聞いていない。俺はアホに関わる気は無いので無難に『マフィアになるつもりは無いので帰らせてもらいます』と言ってその場を後にした。後ろではホルフが何かを言っていたがコンラートが嗜めていた。


12Kは普段ホルフから仕事を貰っていてホルフの私的子分みたいな立場にある。一般人相手には好き勝手に暴れ他のマフィア達の前には絶対に出ないという小物チックな12人の集団でディザイアシティーの住民からは嫌われている。さてそんな12Kのチンピラ2人が『俺たちの仲間にしてやるぜ〜?12Kに入りゃあようデカイ顔出来るしよう、アルバッケンから美味しいオコボレにありつけるぜ〜』『帝国の貧乏貴族の娘なんかも好きに出来るんだぜ〜、だからよ〜そしたらギルドのベティーを俺等にも姦さてくれよ〜』

・・人通りのある道の真ん中だが関係無い!俺は即座にこの2人をボッコボコにしてやった!当たり前だ、ちゃんと付き合って無くてもベティーちゃんを抱いたからには心では俺の女のつもりだ。それを姦す?これを黙っていられるほど俺は玉無しじゃあ無え!もちろんその時のセリフは『ヒトの女に何すんだぁ、ア"ア"ン!?』と言うベタな893チックなものだった。

手足が変な方向に向いて顔は倍に腫れ上がり血塗れになった2人は放置して俺はベティーちゃんとレイチェルの居場所へと走った!この2人が別の奴等がレイチェルとベティーちゃんを連れに向かってると言い出したので待ち合わせ場所やアジトを聞き出して向かっている。もし何か有ったら帝国最大のマフィアだろうが相手にする覚悟が不思議と出来ている。この身体の所為かもしれないが・・・・・


待ち合わせ場所の連れ込み宿の通りでレイチェルとベティーちゃん、そして4人の男達を発見出来た。近付くにつれ4人の男達の姿がハッキリとしてきた。


「レイチェル、ベティーちゃん大丈夫か?」


「あッ、アハト!あんた大丈夫なの!?」「あれ?アハトさん歩けるんですか?」


「「「「アハトさん、チ〜スッ!」」」」


「・・えッ?お前等・・・何これ?いったいどうなってんだ?」


「私達はアハトが刺されて大怪我したって変な奴等に聞いて・・・」


「そうなんスよ!でもレイチェル姐さんやベティー姐さんをやたらと連れてこうとするんでピンと来たんス!」

「そんで俺等が一緒に行くから場所だけ教えろって言ってやったんですよ!」

「そうしたら何だかんだとごねだしたから俺等で締め上げてやったんス!」

「そしたらそこの連れ込み宿の事を喋ったんで念の為、俺等も姐さん達の護衛で来たんスよ!」


「アハトさんは何とも無いみたいだから・・私達、騙されたんですか?」


「まあ、多分な?・・でも助かったゼ〜。お前等礼を言うぜ!ありがとナ!」


「よしてくださいよアハトさん!」「そうっスよ俺等が勝手にやったことですから!」「気にしないでくださいよ!」「むしろアハトさんこそ無事で良かったっスよ!」


俺は正直『運が良かった』そう思った。もし俺を慕ってるこいつ等がレイチェルやベティーちゃんの側に居なかったらと考えると・・・とても恐ろしい。

あと今まで調子に乗ってたツケが回って来たのかもしれない。日本とは違うこの異世界でスキルなどにより身体的に強く、権力などに近く、金周りがイイからといって余りにも自分の事しか考えず好き勝手に振舞っていた。そもそも自分の事すらキチンと考えていなかったかもしれない。そして自分の手の届く範囲を広く長いと勘違いしていた、自分は少し特殊能力が使える身体になっただけなのに・・・

俺は1つの決断をして魔法の袋から金貨を一掴み出し目の前にいる若い冒険者達に渡しす。そして


「すまないがコレで2人を暫くガードしてくれ、頼む!4、5日で落ち着くと思うから。ヤバクなったら俺の名前を出して桜市に保護してもらってくれ!」


俺の深刻な表情から『『わかりました!任してください!』』と4人は直ぐに引き受けてくれた。


「アハト・・・」「・・アハトさん・・・」


レイチェルとベティーちゃんは心配そうだったから


「大丈夫!どうにかするから。心配しなくていいからナ!」


と明るめに声を出し走り出す、1つの決断を胸に抱いてロクサーヌファミリーに向けて・・・。
























お読み頂きありがとうございます

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