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異世界 Ⅷ Ⅸ Ⅲ (マフィア) 仁義なき異世界LIFE !  作者: hikozaemon
黒歴史、チンピラ時代
13/22

テキ屋はツライよ②

よろしくお願いします。




昭和のテキ屋っぽいスタイル(しかもド派手)で俺が販売しているのはクレープとアイスだ。似合うかどうかは何も言わないでくれ!自分でもたこ焼きか焼きそばの方が・・と思ってるところだ。そしてたこ焼きなどは作るのに時間がかかる上に技術が味に直結するから俺には無理だ。一方アイス&クレープは盛るだけ、包むだけなので俺にピッタリ!アイスは業務用の大きな物を10種類ほど購入してあり、コーンとカップを使ってトッピング有りの2通りの売り方だ。クレープも業務用の皮を2種類用意して有る。クリームもホイップにカスタードにヨーグルトの3種類。あとは日本で購入した色々なカットフルーツ。そして種類豊富なスィーツソースやトッピングの数々。その他備品も準備OK。そしてきになるお値段は・・・・


【 アイス】 種類によって値段が変わります。トッピング別料金


シングル 80セニ(800円)〜


ダブル 150セニ(1500円)〜


【クレープ】 トッピング別料金


1番シンプルなホイップ、チョコソース、で90セニ(900円)〜


というボッタクリな料金設定です。

しかし、売れてます! 平均でアイスは150セニ、クレープは180セニくらいで売れてます。


何せ、こっちの世界では氷菓はとんでもない値段がする。上級貴族や大商会でようやく口にすることが出来るレベル。それで氷菓を作れるくらいの氷を用意するには基本魔法しかない訳で、氷を作ったり水を氷にする魔法は魔力がとてもかかる。なので氷菓の為に魔力を使うなら魔物を倒す為に使った方が稼ぎになるので普通の考えなら魔術師や冒険者を目指す。この様な理由で氷が作れるほどの魔力を持った人物は屋台や料理では見られない。

また、クレープに使うクリームやフルーツは異世界にも似た様な物はありますが、日本側の方が遥かに美味い!それはそうでしょう。美味さを求めて科学的に品種改良や育成をして作られ、一定の基準をクリアしないと出荷出来ない果実。美味くなければ食商品としての価値が無くなる加工食品のクリーム。それらは王国側の大商会、貴族達へと輸出されているが、市井まではなかなか出回ってこない。


では、日本から輸入して販売する場合、まず桜市で中間マージンを、王国で輸入税を取られ、大商会が傘下の商会に流して、さらに小売商店に回る頃には輸入した時の値の10倍を超える。只でさえ為替レートが5倍する日本からの輸入なので日本での元値の50倍はする事になる。


また、日本側の人物が販売するケースもほぼ無し。まずは、桜市と王国の税金。そして利益が出ても為替レートから計算される日本円での利益。そして桜市や日本の仕事の依頼料金の高さ。さらに、こちらに来れる人間や人数が決まっている状況で日本側がその様な仕事の許可を出す筈が無い。

すなわち、密輸している俺はウハウハぁ〜という事。余りに忙しいのも嫌だから1日100人くらいで店を閉めてます。今では不定休なこともあり買えると『今日は運がある(ツイてる)』とか『幸せ(イイこと)ありそう』と半分、占い状態になってます。



このアイス&クレープ、お客の7割は女性。しかも値段が高いので常連の女性達の半数以上が娼婦のお姉さん達で残りが裕福な家庭の子女や小金持ちの女性。

この裕福な家庭の子女というのは商家の娘や貴族の娘さん達で学校に通っている子から家事手伝いまで幅広い年齢層だ。

小金持ち女というのは個人で店を成功させてる様なやり手な女性達である。

おかげでかなり顔が広くなり色々な情報も入ってくる様になった。特に娼婦のお姉さん達の情報はマジで凄い!マヌケな男達が寝物語で話してしまう内容が株で言う所のインサイダーに当たる情報で、そんなのがワンサカ出てくる。もちろん有益な情報にはお礼を出してるよ!で、その情報をどこで教えてもらってるかといえば、娼婦のお姉さん達のお店です!もちろんハッスルした後に教えてもらってマス♡レイチェル達には内緒だ!

逆に個人で店なんかを成功させてる様な女は要注意だ。なんせ俺や屋台、そして桜市の情報を隙あらばゲットしようと油断も隙も無い状態だ。しかも平然と肉体関係を迫って来るので性質(たち)悪い。・・・ハイ、白状します、引っ掛かりました!中規模の酒場と宿などを経営する20代半ばの女性と関係を持ってしまい、色々な融通をさせられそうになりました。しかし、そこでレイチェルが登場!物凄いキャットファイトの末その女を撃退してくれました。本来なら修羅場なのですが、その女を撃退し捨て台詞を吐く姿は『極妻一直線!』という感じでレイチェルに思わず拍手をしていた俺です。もちろんレイチェルには精神的&下半身的にお説教されました。


そんなスィーツの屋台に似合わない大人のドロドロとした部分も多いけど、ロクサーヌファミリーのシャルロットちゃん、通称シャルロットお嬢の様に純粋にスィーツを楽しんでくれる子達もいるのだ!シャルロットお嬢の通ってる学校は裕福な家庭の子が多いお嬢様学校というやつで、お嬢のクラスメイトや友達と一緒に学校が終わると買いに来ることが多い。もちろん子供達だけでは無く、護衛やお付きの人達と一緒にだけどね。

シャルロットお嬢が目をキラキラさせ迷いながらもスィーツを選んでいる姿は本当に天使の様です♡この薄汚れたオッサンの心にとっても沁みます。

それとなぜかシャルロットお嬢やその友達が屋台に来る時はロクサーヌのダンとその友達のマーシーと言うオッサンが大抵いる。悪さはして無いけど目尻は下がり口元はニヤけていてキモイ事この上ない感じになってる。しかし『紳士、触らずの精神』のおかげか少女達に触れる事は無いし誘拐などを目論む奴等が近付くと見的必殺(サーチ&デストロイ)してくれるから逆に助かってる部分もあるけど・・・でもやっぱりキモイ!


そん感じで俺の屋台も順調にやってる。結構忙しいから、そろそろ人を雇うかとマジで考えているけどね!


基本、屋台で稼いだ金はこちらでの生活と情報代に消えていく。そして向こう側の仕事で得た金はこちらで裏の仕入れに使い、仕入れた商品を密輸で向こう側に持って行って高額で捌いている。これが今の俺のシノギ(仕事)だ。











お読み頂きありがとうございます。

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