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異世界 Ⅷ Ⅸ Ⅲ (マフィア) 仁義なき異世界LIFE !  作者: hikozaemon
黒歴史、チンピラ時代
12/22

テキ屋はツライよ①

よろしくお願いします。


テキ屋の準備をする為に日本に戻って来たアハト。ムーさん(後輩であり上司であり友人)に日本の食品を密輸してテキ屋をする事などを相談したところ、条件付きでアッサリOK。早速準備を始める為あちこちに出掛けて行く。

多少時間が掛かったが屋台本体から食材や備品まで用意したアハト。後はムーさんの条件でも有るアハトの格好だが、ムーさんが用意してプレゼントしてくれた!


「屋台をやってる時はコレしかありません!日本の伝統スタイルです!」


と、これまたド派手な刺繍が入った灰色の甚平。腹巻き代わりのサラシ。頭にはバンダナでもタオルでも無く派手な日本手拭い、そして下駄。『極道』と書かれた扇子に胸元と手首は金無垢で字を型どったアクセサリー。


「・・・・・・・」


どうせこんな事だろうと薄々は感じていたアハトは静かに装備一式を魔法の袋へと仕舞う。するとムーさんが


「先輩!レベルが上がったから調整するので第3処置室に来てください!」


「・・レベル?このチンピラの体レベルUPなんてするの?」


「勿論、しますよ〜。元はゲームキャラなんですから。」


と言うやり取りをして第3処置室に共に向かう。





以前と同じ、特殊身体干渉型のRVW機械に似た装置に入り調整を終えてムーさんと話し出すアハト。


「おめでとうございます先輩!チンピラレベルが上限の9を超えたので『ヤクザ構成員レベル1』になりました。・・解りやすく言うと、ブラブラして粋がってた悪ガキが組にスカウトされて正式に盃を・・・・」


「ツッコミたい事は色々あるけど、何となく解るから・・で具体的にどの辺りがどう上がったの?」


「じゃあ、これを見てください!」とモニターをアハトに見せるムーさん。そこには・・・






アハト、ノイン-ドリット


男 22歳


任侠道 (漢道を極めんとする者) 二段


極道構成員一級 三/九


暴力(喧嘩、カチコミ) 三/九

シノギ(頭脳、器用) 五/九

謀略(悪知恵) 四/九

悪運(逃げ足) 二/九

暴論(交渉) 三/九

威圧(威厳) 一/九

女衒(性交渉) 七/九

道具(武器) 四/九



【使用道具】


拳銃(コルトM1911 MK-Ⅳ) 1丁


短刀(白木鞘のドス) 1本


【奥の手】


炎の漢気 (気合、威圧大幅上昇)

ヒットマン魂 (殺害命中率上昇)

渡世のしがらみ (刃物使用技術大幅上昇)


【裏□□】


(条件を満たしていない為表示不可)







・・・もはや何も言うまい・・ツッコミ入れたら負けだ。








「・・・前から思ってたんだけどさ、どうして俺のステータス画面って日本語中心なの?」


「だって!昭和任侠道ですよ!義理人情漢道ッスよ!日本語に決まってるじゃ無いですかぁぁぁぁ!!」


「・・・・変なコト聞いてスミマセン・・・」

ムーさんの迫力に、根本的にムーさんの無茶振りの趣味の所為でこんな事になってることを忘れてツイ謝ってしまうアハト。もう、どうにでもいいや!とばかりに「行ってきます。」と言って異世界に向かった。現実世界はきびしぃ〜!










ディザイアシティーで屋台を出す為には、屋台を出す場所の露天商組合が場所と商品の許可を出した許可証を持って商業ギルドに行く必要が有る。そして審査が終わり商業ギルドから認可状をもらい初めて屋台を出して商売できるのである。

アハトが屋台を出そうと計画している場所は、ロクサーヌファミリーの事務所や花街にも近い公園通りである。無論、公園通りの露天商組合はロクサーヌが仕切っているので、頼んでみたら二つ返事で許可証を出してくれただけでなく、知り合いなどに声を掛けて宣伝もしてくれるとの事。これで事前に商品アピールをする時間が取られなくて済むとアハトは大いに喜んだ。さらに若頭のファビノさんが商業ギルドに付き合ってくれて2日は掛かる認可状を1時間で取る事が出来ました。こっちの世界のマフィアはかなりコネが効きます!

さて屋台を出す位置は、酒場通りと公園通りの交差点から裏町通りに向かう南公園通りの中ばで裏町に入る道とのT字路の辺りである。そこで裏町に入る道を正面に見ながら公園を背にした場所がアハトの屋台の場所になる。最初ロクサーヌの皆から『酒場通りの交差点辺り』という物凄い好位置を提案されたが、これはアハトが断った。別に格好を付けて遠慮したのでは無く、適度に屋台をしてダラダラのんびりライフで!と考えているアハトとしては折角の場所も屋台が営業して無い日が多くなった時に『ロクサーヌファミリーに悪いな〜』というヤル気の無い考えからである。

それとロクサーヌファミリーに近い方が何かあった時に『・・用心棒の先生!お願いします!』というのが出来そうというチキン的な考えも少しはあった。

営業時間は『きっと起きれると思うから昼過ぎくらいの午後から始めて夜の大鐘2ツ(8時)くらいかなぁ〜』とアバウト。休みは『個人業だし天気が悪かったりヤル気出なけりゃやらなくてイイよね〜』的な超不定休。本当にやる気があるのか不可解だが明日の昼から開始である。













桜市との交易が開始されこのディザイアシティーの住民に絶賛された桜市側のシステムがある。週休2日制。この国最大の歓楽街がある街としては休みが増えれば大腕を振ってさらに遊ぶ事が出来る!という理論である。そのおかげか、ディザイアシティーでは、日本と同じ1週7日で各日の呼び方も同じで土日は休みである。


そして今日は日曜日でありアハトの屋台の初オープンの日。













現代日本にある様な小さめな白いプレハブ型の販売店。冷暖房、冷蔵庫、冷凍庫、レンジ、電気コンロ、大きな水タンクまでを完備し全面上部と窓口は強化ガラス。店の側にはパラソル付きのデッキチェアが2つと4人掛けのベンチが1つ。さらには日本では常識の開店祝いの花輪。そして『グランドオープン』『大開放!』『じゃんじゃんバリバリ』というパチンコ屋と店を間違ってる(のぼり)。どこをどう見てもやり過ぎで、やっちまったのである。

本来ならその一画だけがこの公園通りからかけ離れて異常である。しかしここは、ディザイアシティー。向こう側と繋がってからは逆にこのくらいのパフォーマンスがないとこの街での商売は凌いではいけない!と思うことで自分の屋台というか最早、店となってる物をスルーしているアハト。


そして店の前にはシャルロットちゃんを筆頭にロクサーヌファミリーの全員。それにロクサーヌの皆が宣伝してくれたのか花街の女性たちや冒険者。もちろんデッキチェアにはレイチェルとベティーちゃんが座ってる。


そしてアハトは大きな声で呼びかける。


「じゃあ、これからアイスとクレープの販売を始めるゼ〜!」







お読み頂きありがとうございます。

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