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異世界 Ⅷ Ⅸ Ⅲ (マフィア) 仁義なき異世界LIFE !  作者: hikozaemon
黒歴史、チンピラ時代
10/22

冒険者にチャレンジ!

よろしくお願いします。

お仕事とはいえ、いきなり悪目立ちしたアハト。普通なら2度と行かないか、暫く時間を置いてから行くのがセオリーである。しかしこの男は3日後にはギルドのカウンターの前に立っていた。腕を組みそれはもう"ドドーン " と擬音が出そうなほど受付け嬢の前に立っていた・・・但し、別の受付け嬢の前にだが。


前日にアハトはロクサーヌのロイと飲みに行ったのだが、その場で冒険者の討伐依頼を体験したいと話したところ、ギルドを通せば一般のDランク5人以上のパーティーなら有料で受けてくれるらしい、と教えられた。但し変な冒険者パーティーに当たると身ぐるみ剥がされて殺られて終わりだから、キチンと調べるか紹介して貰った方が良いと聞き、『じゃあ紹介して!』とロイの知り合いの信用の置ける冒険者を紹介してもらうべく別の飲み屋に移動し、そこでDランクパーティーを紹介して貰った。『西の旋風』と言う5人組みのパーティーだ。リーダーがガイと言う20歳くらいのCランク冒険者で、あとが男女2人づつで全員Dランクだ。ロイが言うには安全第一で依頼をこなす手堅い冒険者パーティーとしてソコソコ有名らしい。早速交渉し、当日ロイも一緒に行く事となり近場に1日で銀貨2枚(10万相当)プラス本日の飲み代で引き受けて貰う事になった。そして翌日にギルドに行って依頼の締結手続きをする事を約束し、皆で深酒をすることになる。

そして翌日というか当日の昼過ぎに起き冒険者ギルドに向かい冒頭へと続くのだが・・・


委員長ちゃんこと、レイチェルちゃんは隣の受付でこちらを冷やかに見ているけど気にしたら負けダ!それよりも目の前の背の小さな受付け嬢、名前を聞いたらベティーちゃん14歳だ。冒険者学校卒業と同時に此処へ就職したコで、オジサン達の保護欲を擽る可愛さがある。

ただ、3日前の騒動の時レイチェルちゃんの隣の2番窓口に座っていたので俺の顔もバッチリ覚えていて先程も名前、年齢、などを聞いたら涙目になりながら震え声で話してくれました。

さて、本題の依頼締結手続きをしようと思い、組んだ腕をを解き一歩前に出るとレイチェルちゃんが動いた!

「ベティー、後は私がするから1番窓口に回ってくれる?」


なんてKYな発言!仕事の会話であってもベティーちゃんとお話ししてホコホコとした気持ちになろうとしていただけなのに!キィ〜レイチェルちゃん余計な事はしないで‼︎


そしてレイチェルちゃんとベティーちゃんの席が入れ替わったので俺も当然隣に移動した。


「・・・・・・・・(笑)」←(無言だけどベティーちゃんに笑顔を送ってるアハト)


「・・・・・・・・(泣)」←(涙目のベティーちゃん)


「・・・・・・・・(怒)」←(引き攣る頬と額に怒筋のレイチェルちゃん)


レイチェルちゃんが再び席を立とうしたので俺も"ススッ "と少しだけ隣に移動する。


「・・・・・・・」「・・・・・・・」


ズビシッ!と中指おっ立てるレイチェルちゃん‼︎


人差し指と中指の間に親指を挟み、その拳を突き出すアハト。


「・・・・・・」「・・・・・・」


その時後ろからロイが「アハト〜。何、遊んでるんだよぉ〜。依頼締結手続きは中級ランクのところだぜ〜!ガイの奴もう待ってるから急げよ〜。」と言ってきたのでコクリと頷き。レイチェルちゃんにウインク付きの片手で投げキッスをして移動した。


後ろでは逆上してカウンターを乗り越えて来ようとしているレイチェルちゃんを懸命に抑え付けようとしているベティーちゃんの姿がありました。ベティーちゃんGJ!











出がけに色々あったけど翌日、遂にやってまいりました!森です、討伐依頼です、冒険者パーティーです‼︎俺はいつもどうりの昭和チンピラの格好だけど気にしないで!森の中、1人だけ凄い浮いてるけど気にしちゃ〜イケナイ!

只今俺とロイは西の旋風の人達に挟まれる形で森の中を進んでいます。すると森の先の茂みが揺れゴブリンの顔が確認できました。俺は思わず、


「あれは何だー⁉︎ゴブリンだ!ゴブリンが出たぞー‼︎」


とメッチャ指差し&オーバーアクションのポーズ付きで叫んでいました。気分は◯口浩探検隊です。ロイとか西の旋風の人達は『コイツ頭、大丈夫か?』みたいな顔で見てきたけど、これは知っている人は皆やってしまうお約束なのでスルーして欲しかったです。


それからはゴブリンが殆どで、オークは1匹だけでした。俺もゴブリンを1匹、サクッと殺らせてもらいました。俺はこう見えても一応10歳から時間があれば近所の古武術道場に通っていた。ただ、型だけを黙々とやってただけだから実力の程は解らないけど、それでもゴブリンを殺った時に『ホウ!』とか『へぇ〜』て皆言ってたから悪くはないと思うよ。


次はオークを殺りたいと皆に伝え、全員で奥に進んで行った時に最悪のヤツラに出会ってしまった‼︎


正式名称を誰かが言っていたが俺の耳には入ってこない。俺は無我夢中で絶叫しながらその最悪のヤツラにスキルを解放した・・・・















戦い終わって陽が暮れて、ここはディザイアシティーの繁華街。

前日に西の旋風のメンバーと出会った店で今日の慰労会をしているアハト以外の面々。西の旋風のリーダーのガイがポツリと漏らした。


「・・しかし、あのアハトって野郎マジで色々スゲぇ〜な!・・」


「「「「「(確かに!)」」」」」と皆頷き、昼間の出来事を思い出す。







ウッティキャタピラという芋虫の魔物がいる。攻撃力は非常に弱く強さ比較をゴブリンとすると、ウッティキャタピラが1に対してゴブリンが10で有る。大きさは1mくらいで吐き出す糸は蜘蛛の様な感じで一般人でも怪我をしないで逃げられる程度の、そんな魔物が5匹出た。

しかし、アハトは虫系、特に芋虫などが大の苦手で見た瞬間に顔を青ざめ鳥肌を立てそして絶叫。


「死にさらせえぇぇぇぇー!往生せいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!」


懐から拳銃(チャカ)を出しウッティキャタピラに目掛け乱射。アハトの銃はコルトM1911 MK-Ⅳ 8連発銃で有る。8発撃ち終えると直ぐに新しいマガジンと交換しまた撃つ。そんな動作を10回程した後に手榴弾を続けざまに5回投擲する。ウッティキャタピラの居た辺りの場所は木は折れたり穴が開いたり・・土は幾つかの抉れた所が出来上がり、枯れた枝や草などが少し燃えている。

アハトの肩や上半身は興奮によって震えている。アハトの『ハァー、ハァー』と言う荒い息遣いと共に。


世界で1番安全な魔物とまで言われるウッティキャタピラに対し、向こう側のアーティファクトと言える銃などを使い完全なオーバーキル。そんなアハトに他のメンバーは目が点、フリーズ状態であった。



「アハトのあの銃は本物⁉︎だよね〜?まさかコッチの世界のレプリカじゃあないよね〜?」と誰かが言う。

パーティーの魔術師が答える。「魔力を全く感じ無かったから本物だろう・・・」


ロイが「まあアハトだからなぁ〜。何でもアリなんだけどさ・・・それにしたってアイツ冒険者にはマジ向いて無いワ!」


「「「「「まさに‼︎」」」」」


「色々と凄いんだけどね〜」


「Fランクにすらなれねぇーかも?」


「「「「「ある、ある!」」」」」


「じゃあ〜そんな残念冒険者に乾杯だぁー!」


「「「「「「乾杯‼︎」」」」」」









その頃、昼間の出来事を酒の肴にされているアハトは、興奮した身体と恐怖した心を癒すべく花街のお店にスキップしながら向かう途中でレイチェルちゃんとベティーちゃんに何故か遭遇し、色々説教されたり奢らされたりしていて、レイチェルちゃんに「嫉妬?」と思わず素で聞いてしまいぶん殴られていた。





お読み頂きありがとうございます。

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