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22day3

 足取りは重くもなく軽くもなく、気分も慌てているわけでもないが落ち着いているわけでもなく、体力は満タンでもなくからでもない、微妙な状態で進む。だがそんな状態でも休むことはない。

「くそっまたゾンビが」

 ホテルに近づくにつれゾンビの数が増えていく。そいつらはどこかに移動するわけではなくそこらをうろついている。この辺りには音をたてる存在、要するに人間だが、それがいないのだろう。それこそ僕と紗枝、それにやつくらいしかこの辺りにいないと考えられた。

「まぁけどそっち方がいいか」

 だがその方が不意にゾンビに襲われずにすむと考える。

「間に合うのか」

 ゾンビに移動を邪魔され、時間が不安になっていく。

「大丈夫、大丈夫、深呼吸だ深呼吸」

 そう自分自身に言い聞かせる。不安が和らいでいく。

「大丈夫、大丈夫」

 足が早足になっていき、慎重さが失われているような気がするが気にしてはいられない。少しずつ足が早く動くようになる、音が少しずつ大きくなる。

「いや落ち着け、落ち着け、落ち着け。落ち着け」

 足を遅くする、気持ちを落ち着ける。だが少しでも気を抜くと足が早くなってしまう、それほどまでに焦っていた。だから何度も何度も、何度も、何度も、何度も、何度も気持ちを落ち着ける。

「それでも走っちゃうんだよな」

 10回も気持ちを落ち着けてみたところで数えるのを諦め、そこからまた何度もした地点で落ち着けることを諦め、走ることにする。

「襲われたときは、襲われたときだ、武器だってあるんだ」

 そういうことにする、バールをしまい、ショットガンを構える。いつでも撃てるようにする。

「ホテルは見える」

 目的地は見えていた、だから安心して突っ走れる。さすがに全力疾走はムリだが、音を気にせず移動する。

「紗枝待ってろよ」

 紗枝のために、それだけを支えにして今度は走り始めた。

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