21day4
運転席に斎藤が、助手席に少女、後ろに僕たちが乗り込む。
「それじゃあいくか」
そういうと走り出す。
「そう言えばこいつはどこで」
「軍事基地で十数台見つけてな、救助部隊に支給されてる。あっラジオかけるぞ」
車に備え付けられてあるラジオがかかる。
「さぁリスナーの諸君聞いてくれてるかい俺は要塞と化した軍事施設から放送中だ、生き残りたい諸君は北の街を目指してくれ、もし目指せない人がいれば連絡をくれれば救助部隊が救助に向かうぜ。さて音楽の時間だ」
音楽が流れる。
「と言うわけで救助しに来たわけだ」
「そうか」
ふと外を眺める、前に拠点にしていたホテルが見える。
「そう言えば前の拠点は」
「持ち出せるだけの物資を運び出して放棄だな、まあ少しは残ってるらしいが寄る理由はないよな」
「そうだな」
「それでその少女は」
「菜々美のこと」
「そっその菜々美ちゃんのこと」
「いや」
「パパはパパだよ」
「南の街で合流した」
「…………なるほどな」
多分だが理解してもらえたようだ。
「そう言えばその少女は」
「あなた」
「救助隊は2人以上が決まりだから、あの時のメンバーで別れたらこうなった」
あの時とはラジオ局に突入したときだろう。
「そう言うこと、あの時はあんまり役に立たなかったけどね」
「つまり役に立った方と立たなかった方で別れたって訳だ」
「自分で言うなよ」
「はっはっはっ」
斎藤が笑う、と同時に止まる。
「うっおい急に」
「すまん、ガス欠だ」
これもまたガス欠のようだ。
「ガソリン持ってたりしないか」
「持ってたらバイクに乗ってきてるよ」
「そうだよな」
「………………はぁ」
ため息ひとつして車から降りる。
「ここからは歩きか」
「あなたそうみたいだね」
「悪かったな」
と電子音、電話の鳴る音だ。
「齋藤」
僕たちではないので彼らしかいない、そう思い尋ねる。
「いや違うぞ」
「あなたあそこから」
少しはなれたところから音が聞こえている、だから紗枝が取りに。爆発。
「えっ」
紗枝が下に落ちていく。
「紗枝っ」
駆け寄るが間に合うわけもなく。
「おい井上無理だ」
「紗枝ええぇぇぇぇぇ」
手を伸ばすが届かなかった。




