21day1
「……………………………………………………………………あっ」
長い夢を見ていた気がする、僕の口から出たと思われる声が他人の物のように聞こえる。これは夢だ。
僕は外を見る、明るくもなく暗くもなく、外を見ただけでは時間は全くわからない。と言うかそもそも。
「何してたんだっけ」
記憶が曖昧だ、と言っても自分自身が誰かわからなかったりするわけではなく。ここ数分の記憶がない。見ていたはずの長い夢の思いでもない。
立ち上がろうとする。だが足がしびれている、その為に倒れそうになる。床に手を着く。
「んっ」
何かに触る、それは萎びたキャベツだ。
「あれなんでこんな所に」
なぜこんなものが落ちているかわからない。一体自分は何をしていたのかもわからない。お腹が鳴る。
「何か食べよう」
痺れもとれ、立ち上がる。
「あれ」
立ち上がった先は、台所のようで茶碗にご飯が盛られていた。だがそれは冷えてしまっている。首をかしげる。
「まあいいか」
冷えたご飯を生ゴミを捨てる三角コーナーに捨て、またご飯を炊くために炊飯器に近寄っていく。
そこで目が覚めた。
「はぁ」
体に気だるさが残る。
「あなたおはよう」
「ああおはよう」
外を見る、朝日が登り始め、だんだんと明るくなっていく。時間を知るものはないが、日の出の少し後で目が覚めたのだろう。それと辺りも確認するがゾンビはいなさそうであった。
「んっ、あっパパ、ママおはよう」
菜々美も起きる。
「よし、食事にしようか」
全員が起きたところで、食事をとる。と言っても大量にある固形食料であるので手早く食べ終わる。
「あっそうだ」
荷物をまとめる前に、助手席を覗き込む。
「おっあるある」
備え付けられている赤い筒、発煙筒を取り外す。1度しか使えないが、これさえあれば灯りにしたり、火をつけたりできるだろう。
「それでパパ今日はどこまでいくの」
「今日こそガソリンスタンドを目指そうか」
昨日達成できなかった目標を立て、荷物をまとめ、出発した。




