14day6
隠しシェルターを離れ、梯子がある10階を目指す。
「パパまた階段なの」
「ああ」
電気が止まっているので、エレベーターは使えないので我慢するしかない。ひとまず地下から1階を目指す。
「あなた何か聞こえない」
「いや何も、と言うか紗枝さっきまで話してなかったけど」
「あなた以外と話すのは嫌なの」
「そっか、で菜々美は何か聞こえる」
「ううん聞こえないよパパ」
「それならいいんだけど」
だが紗枝が何か聞こえたと言うのだ、階段で危険に巻き込まれるより、1階の広い空間で巻き込まれた方が幾分か助かる可能性もあるだろう、だから少し早足になる。すぐに1階にたどり着く。
「あなたあれ」
「嘘だろ」
紗枝は本当にその音を聞いていたようだった、なぜかは知らないが誰もそばにいないのにシャッターが少しずつ開いていく、そして外にはゾンビがいるのだろう、呻き声が聞こえる。そしてシャッターが開いている場所と地下への階段のちょうど中間辺り、上へと続く階段がある。
「走れっ」
だからシャッターが開ききりゾンビが入ってくる前に上へと逃げるしかない。シャッターが開ききると同じくらいで、階段にたどり着く。ゾンビが雪崩れ込んでくる。階段を1段飛ばしでかけ上がる。
「パパ早いよ」
当たり前かもしれないが菜々美が遅れる。その事に気づかないほど焦っていた。
「菜々美ガンバれ」
「うん」
立ち止まり、菜々美を励ます。下からはゾンビの呻き声が聞こえる、ついてきているのだ。
「はぁはぁやっと追い付いたよ」
「なら」
「あなた私がやる」
菜々美を背負おうとしたのだが、紗枝が割り込み彼女背負う。
「行こう」
「ああ」
紗枝を先頭に階段をかけ上がる。
「紗枝大丈夫」
「ええあなた大丈夫よ」
相変わらずゾンビの足は遅く、簡単に引き離せる。目的地の10階にたどり着く。
「はしごわたれ、早く」
紗枝は菜々美を背負ったまま、はしごをわたる。そうしている間もゾンビが迫ってくる。
「あなた」
ゾンビが階段付近から現れた頃に紗枝が渡りきったようだ。だから僕もはしごをわたる。怖がる余裕はない。踏み外さないよう気を付けながら、できる限り急いで。そしてすぐに渡りきる。
「紗枝はしごを」
「ええ」
2人がかりではしごを引き寄せる。病院の窓にはゾンビが見える、逃げ切れたのだ。




