13day4
中に入っていくと男が2人焚き火で明かりをつけていた。なので隠れながら近づくと、その2人の会話が聞こえてきた。
「たき火熱くね」
「しかたねぇだろ電気が使えねぇだからよ」
「はぁ仕方ねぇか」
「耐えろよ俺だってやってらんねぇだから」
「はぁあぁそれにしてもよあいつ遅くね」
「だよな、まああれじゃねさっき銃声したから女殺しちまって戻るに戻れねぇじゃね」
「はぁまじかよ、久々の獲物だったのによ」
「ならよマジで殺してたらあいつ殺さね、問題ばっかり起こすしよ」
「それもいいな」
そして2人の笑い声が響く、最悪な会話だった。
「あなたあいつら殺さない」
「紗枝落ち着いて」
小声でさえが物騒な提案をしてくる、だがそれに乗るわけにはいかない、あいつらが何人いるか分からないためだ。
「けどあいつら、井上を殺そうとしてるんだよ、なら殺してもいいでしょ」
「そうかもしれないけど、数わかんないんだから立ち向かう訳にはいかないよ」
「………あなたがそういうなら」
紗枝が落ち着く、今にも飛び出そうだったのでほっとする。
「ひとまず逃げよう」
そう言うことで、その場で引き換えそうと後ろにさが。
「そこにいるのは誰だ」
たき火のそばにいる2人とは違う声が響く。
「えっ」
「はっはっはっ久々の獲物だぜ」
「殺せ殺せ」
「紗枝、逃げるぞ」
「うん」
出口に向かい駆け出す、菜々美が走っても遅れるかもしれないので抱きかかえ走る。
「いいなぁ」
「今そんな場合じゃない」
「逃がすかよ」
「あなた」
紗枝が僕を横に押す、急だったので体勢を崩す。1発の銃声。
「あなたごめん」
「いやいい」
倒れ混みながら物陰に隠れる。
「はぁはぁはぁ」
後ろから撃たれかけた、紗枝が押してくれなかったら誰かが撃たれていただろう。
「なにはずしてるんだよ」
「わりぃ」
「次はお」
また銃声、今度は紗枝の方からだ。
「井上を殺そうとしたんだよね」
再度銃声。
「紗枝弾を無駄に使うな、逃げられればいい」
「うん」
「くそっ、人集めてこい、息のよすぎる獲物だ」
生きている人間同士で銃撃戦が始まる。




