11day4
「ぱ………ぱ…………パパ」
「紗枝静かに」
紗枝が叫ぶ。
「うん、ってパパって何よ、えっ井上に娘がいたの、聞いてないよ、もしかして井上には私の知らない女がいるの、私邪魔なの」
「紗枝」
紗枝がデザートイーグルをウエストポーチから取り出す。
「ごめんね、井上、そんな大事なこと知らなくて、そうなら私なんて邪魔なだけだよね、今ここからいなく」
「紗枝、やめろ」
止めに走りたいのだが少女を支えているので動けない。
「い、いいの、井上が優しいのはしってる、けど今は止めないで」
デザートイーグルを紗枝は自分のこめかみに当てる。
「やめろよ」
「じゃあね、楽しかったよ、井上」
「おい」
「…………パパ…………うるさい……………その女の人誰」
紗枝を止めるにはここで間違えるわけにはいかなかった。
「ママだ」
「……………えっ……………………ママ……………だぁ」
そういうと少女は寝息を立てる、安心しているのか穏やかな寝息だ。
「ま、ま、ま、ママ、ママ、井上がパパで、私が、ママ」
紗枝の動きも止まっている。ついでに同じことを呟き続けている。
「ママ………ママ…………ママ……ママっ」
紗枝はなにかに気づいたようだ。
「つまり、その子のパパは井上で、その子のママは私、その子は私の娘で、井上と私は」
紗枝はデザートイーグルを投げ捨て、こちらに飛び付いてくる、僕は避けられず押し倒される。
「夫婦、井上はそう思ってくれてたんだ、私嬉しいよ」
「あっああ」
「本当ならその子も殺しちゃうところだったけど、井上と私の子なら構わないよ」
紗枝は物騒なことを言う。
「ひとまずこの子をベッドに寝かしてあげたいんだけど」
「ごめんなさいい、いえあなた、そうよねこんなところに寝かせてたらかわいそうだもんね」
そうして、その少女をつれて拠点としている部屋に戻り、ベッドに寝かす。
「それであなた、これからどうするの」
「あなたってまあいいや、この子が起きるまで待ってようか、どうせ時間はあるわけだし」
「うん、わかったよ、あなた」




