11day3
コンテナが開く日が30日であると言うことが判明した。
「それで井上どうするの」
「まあ時間もあるみたいだし、それまではここでのんびり過ごそうか」
「うん、やった井上と2人きりの家だ」
あのタイマーを信じるなら、最終日近くまではここで過ごせるだろう。
「けど井上、こいつら出られないようにしたらずっといられるんじゃない」
「うん、そうなんだけど、いくら頑丈にしたって爆弾で吹っ飛ばされたら意味ないよ」
「ならさ、コンテナ事捨てちゃうのは」
「その前に、どうやってコンテナ動かすのさ」
「無理だよね」
もしこのコンテナ船がちゃんとした港に止まっていればクレーンなんかがあったのかもしれないが、そんな都合のいいものは近くになさそうだった。
「ならあの部屋に閉じ籠ってるとか」
「それもいいかも知れないね、けど近くなってみないとなんとも言えない」
今の状態であれば立て籠りでもいいが、なにか変化が起こるかもしれないので断言はできなかった。
「そっか、残念」
「そう言えばこの辺りに個人用シェルターってあるのかな」
ふと疑問に思い調べる。近くにあれば問題を運んできてしまうからだ。幸運な事に近くには無さそうだった。
「井上はシェルターに行きたかったの」
「いや、できる限り問題から離れたいだけだけど」
装備もなにもないなら行くが、今は変に問題に近づくより自分でどうにかした方がいいと判断する。
「そっか、それで今からどうするの」
「この船の探索してみようか」
「うん」
「その前に荷物おいてこようか」
荷物はそれほど入ってはいないのだが、できる限り軽い方がいいだろう。
「井上重いの」
「いや、重くはないけどさ、軽い方が楽だし」
「なんだ、そうなんだ」
そうして甲板から、部屋へと戻るために、元来た道を戻る。
「なにか落ちてないかな」
そう呟いてみるが、何回か通った道なので落ちているわけがなかった。部屋へと続くハッチを開ける。
「井上、開けっぱなしの方がいいんじゃない」
「なにもないならそうかもね」
ハッチが開ききる。そこには前見た通り何も変わらないロビーの様なところと、少女の死体。うつ伏せに倒れている。
「えっ」
それは見た覚えがなかった。その死体は血がついていない。
「井上、あれ動いてない」
紗枝がそういうので近づいてみる。ちゃんと呼吸をしている。それは死体ではなかった。
「おい大丈夫か」
体をおこし顔を覗き込む。少女は少しやつれていた。少女の目が少しだけ開かれる。
「…………ぱ………………………パパ」
そうかすれた声でいった。




