11day2
コンテナを調べにいくことを決めたので、爆破された操舵室を離れる。
「そう言えば紗枝、見つかったのってこれだけ」
「うんそれだけだったよ井上」
予備のマガジンなどは見つからなかったようだ、と言うかこの箱状に変形する銃に合うマガジンが何であるかわからない為に、見つけても試してみてからでないと使えないのだが。
「もう少しちゃんと探してみる」
「いやいいよ、他の所に落ちてるかもしれないし」
「見つけたら井上に渡すね」
そんな話をしながらコンテナへと向かっていく。誰もいなさそうなので、ほとんど警戒することなく、移動した為に、上ったときよりも早くコンテナのところに戻ることができた。コンテナはきちんと4段6列で並べられており、3列目と4列目が通路として使えるようであった。
「これ何が入ってると思う井上」
「さぁ、けど役立つものだといいよね」
そう言って1つ1つコンテナを調べていくが、どれもこれも電子ロックがかかっていた。
「井上壊してみたらどうかな」
「壊せるかな」
そう言って1つのコンテナの電子ロックに近づいて、調べてみる。と言っても解体なんかはできないのでじっと見てみるだけであるが。だがそれだけでわかることがある。電子ロックのしたにC4と書かれた何かがくっついていた。
「紗枝やめよう」
「井上が言うならやめるけど、何かしたの」
「爆弾がくっついてる」
詳しくはないのでこのC4がどれだけの威力があるか分からないが、さわらない方がいいだろう。
「爆弾、解体とかできないの」
「無理だよ、紗枝は」
「井上がやれって言うならやるけど」
出来そうになかった。
「無理ならやらなくていいよ」
「ごめんね井上」
「いや、できた方が驚いてたよ」
と言うわけでコンテナを開けられそうになかった。
「けど井上耳とか近づけたらなかに何があるか分からないかな」
「分かる訳無さそうだけど」
だけど試しにとばかりに耳をコンテナに押し付けてみる。微かだが呻き声が聞こえる。
「紗枝聞こえた」
「うん」
「これ全部同じだったりするかな」
「井上試してみる」
他のにも耳を押し付ける、すべて呻き声だ。
「ゾンビ入りのコンテナか」
「みたいだね井上」
「開けなくてよかったよ」
「けど井上、コンテナの中に入ってるなら危険ないんじゃないの」
そうなのだ、ゾンビ入りのコンテナは爆弾付き電子ロックがかかっており、開けられるわけが。そこまで考えてひとつの嫌な考えが思い付いてしまう。
「タイマーで開いたりしないかな」
「えっ」
電子ロックに近づき、モニターを見てみる。
「後18日か」
そこには18day12hと表示されていた。




