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7day4

 ラジオ局の中に入る。

「しっ死体」

 入り口に食い千切られたような死体があった。

「こいつ見覚えがあるよな」

「……確かこいつ角田班にいたやつだったような」

「銃だけ貰ってこうか」

 そう言って近くに落ちていたMP5とそのマガジンを拾うのだが、弾は1発も入っていない。だが一応回収しておく。

「そう言えば、死体見つけたときはどうすればいいんだ」

「放置でいいだろう」

 サブマシンガン持ちがそう答える。

「分かったそれじゃあ奥に進もうか」

 そう言って歩き始める、先頭が僕と紗枝、間に拳銃持ちの2人が入り、最後がサブマシンガン持ちだ。中は暗いので全員がライトをつけて進む。ライトの光が5つもあるので、前に探索したときより気が楽だ。まずは階段を探し地下に向かう事にする。たぶんそこに発電機があるはずだ。

「ねぇ井上、何処からか血の臭いしない」

「ごめんわかんない」

 血の臭いはしないが、何かの視線を感じる。それはみんな感じているのか、足音をたてないようにゆっくりと進む。その為に階段にたどり着くまでにかなりの時間がかかってしまった。階段の前で一旦止まり、腰を下ろし体を休める。その間にスマホを取り出し、斎藤の番号に電話を掛ける。

「おう井上無事か」

「死体を見つけた」

「そうか、でいまどこ」

「階段前」

「そうか気を付けろよ」

 電話を切る、まだ斎藤たちは外にいるようだ。

「下に降りようか」

「分かったよ井上」

「まあそれしかないか」

 立ち上がり、階段を下り始める。地下で何かあったようだ。踊り場にまた死体が転がっている。これもまた食い千切られていた。血が飛び散っている。

「うっ」

 それも3人分だからかなりひどい。拳銃持ちの1人が、吐く。紗枝を除き似たり寄ったりだ。だが紗枝は関係ないかのごとく、荷物を漁る。

「井上銃あったよ」

 紗枝がMP5を3丁とマガジンを4本渡してくる、だがこれも弾切れだ。これも仕舞っておく。

「あとで…山分けだからな」

 吐いていた奴がそう言う。

「分かってる、けどなら持てよ」

 僕達以外リュック的なものを持ってきていない。

「7:3でいいから」

「まあいいけどさ」

 そんな話をして、気持ちを持ち直し、また歩き始める。そして最底階であると思われる地下2階へとたどり着く。そこにはまた死体が転がっていた。だがそれは人ではなく。

「犬」

「犬だね」

 犬の死体が大量に転がっていた。

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