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4day6

 外に向けて歩き出す、細心の注意を払いながら。問題が起きないことを祈る。通ってきた通りの道なので、ある程度の場所は把握してるから楽なものだった。外にはすぐにたどり着く。

「外だ」

「食べ物手に入ったけど、これからどうするの井上」

「休めるところを探そう、けどその前にバイクのところに向かおう」

 スーパーから出たとは言っても駐車場にもゾンビがいるのだ、安全とは言い切れない。だが明るいと言うのは気持ちを落ち着かせる。

「うん分かった」

 外でも静かに進む。だがスーパーの中と比べゾンビとの距離がある為に少し急ぎ目だ。

「井上」

「何」

「ゾンビって怖くないよね」

「いや怖いよ、囲まれたら終わりだし、血からも強そうだし」

「けどこうやって静かに歩いたりしたら」

「不意にあったりするかもしれないし、そしたらどうしようもないよ」

 そんな感じで小声で話ながら進む。そうしているうちに駐車場から出れた。一息つく。

「よし食べ物も手に入ったから移動しようか」

「うん」

 と言ってもパスタと塩コショウだけなので食べられなくはないだろうが、美味しいとは言えそうにないものになりそうだ。なので余裕があれば他の材料も見つけておきたい。バイクの元に向かう。

「あれ、井上人影が」

 少し歩いたところで紗枝が何かに気づき、そう言ったため目を凝らす。確かに誰かいる。こちらに気づく様子がないので近付いて行くとゾンビではなく、荷物を持たない男であると言うことがわかる。その男はバイクを動かそうとしているようだ。やっと男がこちらに気づく。

「誰だ」

 そう叫び、拳銃を持ちこちらに向ける。

「誰だって言われても、お前こそ誰なんだよ」

「俺を殺しに来たんだな、俺はこいつで逃げるんだ」

 錯乱しているのか、それともゾンビが怖くないのかまた叫ぶ。そして狂ったかのようにアクセルを回すのだが動くはずもない。

「何で動かないんだよ」

「鍵刺さってないだろう」

「ならあんた鍵持ってないか」

「持ってるわけないだろう」

 そう嘘をつく、襲われたくはなかった為だ。だがそう答えると男は嘲笑うように話す。

「そんなわけないだろう」

「お兄さん」

 後頭部に衝撃。そこで気づく、目の前の男に仲間がいてそれに後頭部を殴られたことを。

「井上」

 そうして、地面に叩きつけられると共に意識を失った。

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