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4day4

 スーパーに向けての足取りは軽い、荷物が軽いのが1番の要因かもしれないが。少し離れたところに止めたので2分くらいは歩く必要がある。

「せめて食料、余裕があれば調理器具だな」

「うん」

 今さらだが調理器具がないことに気づく。今までは火がないからどうにかなっていたのだが、これからは火がある。つまり調理が可能になるのだから、必要になるのだがすっかり忘れていた。

「そう言えば主食どうするの」

「紗枝は何がいい」

「私はなんでもいいよ」

「何でもいいか」

 何でもいいのが1番面倒なのだが、重要なことだから真面目に考える。簡単に分けるなら米かパンか麺、なのだが米と麺は保存が効きやすいが調理に水を大量に使い、パンは保存が効かない。また小麦粉などを使い1から作ると言う方法もなくはないが、これは時間がかかる。

「……餅」

「お餅ねわかった頑張って探すよ」

 これなら保存も聞くはずだし、調理もあぶればいいので簡単だと思う。だが。

「置いてあるかな」

「なくても見つけるよ」

「いやあるものとるだけでいいよ、っとあれか」

 スーパーの駐車場に入る。

「井上ゾンビが」

 スーパーからゾンビが結構な数が出てきている、多分バイクの音を聞き付けた為だろう。

「走る事がなくてよかった」

 この世界でのゾンビは走ることはなく歩くだけだ。その分耐久力が高いのかもしれないが、比較したことないのでわからない。だがあれをどうにかしないとスーパーには入れない。なんとかスーパー近くまでは向かえるかも知れないが、あれだけガラスが割れているのだ、足元にガラス片が落ちている事が考えられ、それを踏んでしまうとどうしても音をたててしまう、そしたら襲われるだけだ。リュックからスマホを1台取り出す。その時数えてみたのだが残りは9台あった。それを起動し多少操作した上で、そのスマホの番号を覚える。

「井上何してるの」

「囮にする」

 そしてそれを僕たちからもスーパーの正面からも遠い地点に放り投げる。そしてその放り投げたスマホに電話を掛ける。最大ボリュームにした着信音が鳴り響く。

「よし行こう」

「うん」

 投げたスマホを中心に円を書くように大回りで足音をたてないようにゆっくりとスーパーに向かった。

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