プロローグ 2day1
何となく始めてみましたこれからよろしくお願いします
本日は3話更新です
目を覚ます。社会人としての生活習慣なのかどんなに疲れていても、余裕を持ち出社できる6時には目が覚めるようになってしまっている。そこが例え見知らぬ部屋であってもだ。見知らぬ部屋を我が物顔でうろつき、冷蔵庫を見つける。そしてそれを許可もとらずに開け中身をあさり食べられそうなものを探す。見つけたのはパンと卵だ。それらをこれまた勝手に調理し炒り卵とトーストを作る。そしてさらに勝手にコーヒーメイカーを操作してコーヒーを作る。
「あれ、いい臭いがする」
1人の女が現れる、女といってもどちらかと言えば少女と言った方がいいが。
「コーヒーでいい」
「井上が入れたのだったら何でもいい」
そう彼女は、井上つまり僕に言うと居間にあるテーブルに着く。ついたとたんにリモコンを使いテレビをつける。だが砂嵐を写すだけだ。だが彼女はすぐに入力を切り替えるとBDを見出す。コーヒーができる。
「飯できたぞ」
「わかった」
その声を聞くと彼女はすぐに飛んできて、運ぶのを手伝ってくれる。僕も料理を運び、テーブルに着く。
「「いただきます」」
味付けは塩のみなのだが、朝なのでこれくらいがちょうどいいだろう。彼女もすごく美味しそうに食べる。ためしに美味しいかと尋ねてみる。
「美味しいよ、井上が作ってくれたものは三ツ星料理よりも美味しい」
「三ツ星料理食べたことあるの」
「ないよ、けど絶対に井上の料理の方が美味しい」
そんな話をしながら食べるのだがすぐに食べ終わる。
「洗い物は私がする」
そう言うと同時に全部の食器を持ちキッチンに向かう。水音。洗っているようだ。それを聞きながら、流れているBDのなんかの映画を見る。興味はないから眺めているだけだが。
「井上洗い終わったよ、ついでにもう1杯コーヒーも」
「ありがとう」
「えへへ、どういたしまして」
そう言うと彼女も座り、一緒になって映画を見る。早く起きたが、特に急ぐ用事もない。もらったコーヒーに砂糖を多目に入れる。
「ねぇ井上」
「何」
「忘れ物」
そう言うと黒いあり得ないものを渡してくる。
「枕元においてあったよその拳銃」
そう拳銃。
「グロック19だっけ」
拳銃が当たり前のように出てくる、世界。
「夢じゃなかったのか」
微かに聞こえる呻き声、鳴り響くサイレン銃声。スライドの下がったままになっているそれを受け取りながら、昨日の事を思い出していた。