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法騎士シリカと第14小隊  作者: ざくろべぇ
第2章  彼女に集った七重奏~セプテット~
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第22話  ~タイリップ山地① 野盗団討伐任務~



「みんな揃っているな」


 日が昇って時間が経ち、朝食を終えた第14小隊の集うシリカの家の居間で、シリカが全員に語りかける。いつも以上にその目に真剣さを宿した彼女を見て、小隊に属する多くが緊張感を胸に抱く。唯一いつもと変わらぬ姿勢で場を見守っているのは、年長者であり自然体として冷静さを身に纏うすべを知るクロムのみだ。


 日頃欠席の目立つマグニスも、明らかに乗り気でない表情を浮かべながらもこの場にいる。今日が第14小隊にとって、重要な任務に就く大事な日であることを知っているからだ。


「タイリップ山道の野盗討伐任務を預かった。聖騎士グラファス様の率いる連隊の一部として、この第14小隊も参加することになった」


 2日前にシリカが、騎士団大隊を率いて赴いたタイリップ山道。その地に潜伏していると推察される野盗団の動向と、山を広く見渡したシリカ達が導き出した答え――その調査結果に基づいて、この日タイリップ山道の野盗狩りが決行されるのだ。






 話は昨夜の騎士館に遡る。タイリップ山道の調査隊の長にシリカを選んだその人物、ナトーム聖騎士は、シリカが調査の末に書き上げた報告書にひととおり目を通し、小さく笑った。


「なるほど……どおりでいくら揺さぶっても、連中は逃げなかったわけだ」


 タイリップ山道はエレム王都の北にして、魔法都市ダニームの南にあたる場所。2つの町のちょうど中間点にあたるこの場所は、古き時代には二つの町を行き来する者たちが必ず通っていた場所だった。しかし、それゆえに旅人を狙う野盗の出没も多い場所であり、山地という人影の潜みやすい環境も手伝って、旅人には危険な地とも言えた。


 時代が進み、エレム王都とダニームの間に海路が確立した昨今になってからは、旅人には愛されない山道となり、先人が山に拓いた立派な旅路も、もはや今は整備の整っていない獣道となり果ててしまっている。それゆえ、人里に居を構えないならず者達がその身を隠すには、ある意味絶好の隠れ蓑となり得るわけだ。


 タイリップ山道に野盗団が潜んでいるという仮説は、その実かなり前から立てられていたこと。騎士団の勇士達が何度も足を運び、仮説が確信に至るまでに、いくつも過程を踏んでいる。野盗団の目線から見ても、エレム王国がタイリップ山道の野盗団の存在に勘付いていることは見えていたはず。


 それでも野盗団は、未だにタイリップ山道周辺に拠点を構えている。エレム王国と魔法都市ダニームがその気になって兵力を集わせれば、山道付近に隠れた野盗団の一網打尽はさして難しくないことだ。それがわからぬほど連中も愚かでないはずなのに、未だに拠点を変えようとしない野盗団の動きは、エレムの騎士団やダニームの魔導士達にも、かえって不気味に映っていた。


「単刀直入に申し上げますと、大隊では兵力不足でしょう」


「だろうな。再編成が必要のようだ」


 シリカの口から紡がれる真剣な訴えに対し、ナトームは、知ってるよとばかりに余裕の表情で結論を返す。改めて報告書の一部を見返しながら鼻を鳴らして笑うナトームは、まるで何か良い情報を掴んだことを確信したかのように上機嫌で、シリカにはその考えが読みきれない表情だ。


「明日、野盗団の討伐を決行する。貴様や、貴様の率いる小隊の者達にも参戦して貰うぞ」


「明日ですか? しかし、兵力は……」


「もう頭数は揃えてある。元々、予定していたことだ」


 エレム王国騎士団の有力な者は、皆が皆、王都の周りで常々働いているとは限らない。意義深い任務で遠征している者も少なくない以上、今日明日で望む人材をすぐに揃えるというのは本来難しいことだ。


 作戦決行を周到な状況でしか打ち出さないナトーム聖騎士が、明日いきなり盤面を動かすということは、その日に向けて駒を既に用意していた証拠。恐らくシリカがタイリップ山道に赴いて、調査結果を持ち帰るよりも、ずっと前から。


「鋭気を養った上で明日を迎えろ。明日はタイリップ山道に潜むダニどもが、一人残らず騎士団によって葬られる日だ」


 野盗団をダニと明言した今のナトーム法騎士の瞳こそ、悪人の目つきと形容できるような暗い色を帯びている。それを目にした時のシリカの抱いた想いは、変わらぬ上司を改めて見た想いでいっぱいだった。






「作戦発案、ナトーム聖騎士かよ。ろくでもねー」


「法騎士ダイアン様も、多少草案に関与しているそうだ」


「ははは、最低な組み合わせだな」


 ナトームの名を聞いたマグニスがうえっと顔を歪め、その後ダイアン法騎士の名をシリカが出すと、クロムが両者の名前を合わせて導かれる答えにげらげらと笑う。


 ナトーム聖騎士に対してはあまり良い印象を抱いていないユースとアルミナだが、ダイアン法騎士がどんな人物かあまりよく知らないため、クロムの反応の意図は知りきれない。ガンマやキャルは人物像にはさほど興味がないのかシリカの話を聞くのみだが、ダイアン法騎士と会話を交わして当の人物の腹の内に触れたチータは、なんとなく察している。


 この任務は、冷徹な参謀達が組んだ作戦の上で動く、冷酷な任務であると。


「はー、まあやるしかないっすかねぇ。びっくりするぐらい乗り気しねえんだけど」


 任務の日になれば逃げずにこうして集合するものの、やる気なさげなマグニスの態度は一際目立つ。シリカがさほどそれを咎めないのは、やるべきことをやってくれるならそれで別にいいと割り切っているからだ。


 一兵たりとも、有力だと判断できる人物を欠かせない任務。今回受け取った任務は、殊更そういったものであるとシリカも確信している。場の緊張感をしなびさせかけたマグニスの言葉を押さえつけ、いかにこの任務が危険なものであるかを復唱する。


「お前達、絶対に油断するなよ。今回の相手は、単なる野盗団ではなく……」











 踏み込めば、広く拓かれた道が整備されていないことを物語るかのように、小石を多く抱える光景に延々出会えるタイリップ山道。ほぼ一本道で北と南を繋ぐその山道を少し横に逸れて森に至れば、木々の数々が旅人を迎え入れて離さない。その山道の入口の前に定刻に集った騎士達が、これから自分たちが踏み入れる戦場に対して強い緊迫感を抱いている。


 一人の聖騎士が千人を超える連隊の最前列で、落ち着いた眼差しで目の前のタイリップ山道の入口を見据えていた。この作戦の総指揮官としての責務を背負ったその人物は、その身に背負うはずの重責など、慣れているかの如く静かにたたずむのみ。


「いよいよですね」


 その聖騎士の隣で、少し緊張した声を放つのは、軽装の鎧を身につけて二本の長剣を背負う騎士。30歳で法騎士の地位に経ち、それから1年の時を経てなお輝かしい功績を重ねるその人物は、騎士団内でも"両剣のカリウス"と名高い、カリウス=フェール法騎士だ。若く英気に満ちたその顔立ちと、さらりと伸びた長い金髪、そして白銀の騎士鎧に小手とブーツという、輝かしくその身を包んだその姿は、騎士物語に描かれる立派な騎士様の偶像と、よく一致するものだと言えるだろう。


「…………」


 連隊の総隊長を務める聖騎士を挟んで、カリウスの反対側には、全身を甲冑に包む大男がたたずんでいた。鉄仮面に隠れたその奥からも漂うその厳格なオーラには、"鉄人ボルモード"と呼ばれて多くの騎士達に頼られるさまに、説得力を持たせるだけの迫力がある。その手に握られた、長い槍の先に斧部を携えたハルバードが、持ち主である法騎士ボルモード=トギールの戦意を象徴するかのように、ぎらりと光って太陽に映える。


 そして、法騎士カリウスと法騎士ボルモードの間に挟まれた、聖騎士の少し後ろに立つもう一人の法騎士。この連隊を構成する大隊の一つの隊長として、これから戦場に足を踏み出すシリカが、目の前にいる偉大な先人を前にして、敢えて何も語らず任務に集中していた。






「まさしく壮観だな。法騎士ボルモード様に、法騎士カリウス様。さらにそれらを率いる猛将、聖騎士グラファス様まで同時にお目にかかれるとは」


 驚嘆を表す言葉を並べながら、その表情はいつもどおりのあっけらかんとしたもので煙草をふかす騎士クロム。その隣では少騎士であるユースが、目の前の錚々たる顔ぶれに表情を固くしていた。


 法騎士という立場の人間は、少騎士にとっては手の届かないほど高みにいる人物だ。数多くの実績と成果を積み上げてその地位に立った者からは、言葉は語らずとも全身から風格が漂い、その地位高さを物語るというものである。長らく家族のように法騎士シリカと過ごしてきて、彼女のそばでは過度に緊張せずに済むようになっていたユースも、初めて見る法騎士様の前では、その背中から感じる偉大な上官のオーラに肩をすくませてしまう。


 そして、三人の法騎士が形作る三角形の中心に立つ一人の人物。着物と袴を纏い、足元は草履。一般に騎士と呼ばれる者の服装とは思えぬその腰に、鞘に収められた五尺の刀を下げた老兵は、白髪の色に反し長く伸びた黒い顎鬚が特徴的。しかし全身から放つその気迫の重さは、騎士団の中にあって特徴の強いその姿さえも意識させぬほどの、主張の強さ。


 "猛将グラファス"と呼ばれるその風格だけで見る者を圧倒する、今回総数1397人の騎士達の総指揮官を務め、同時のこの連隊の中にあって最強の兵とも呼べる存在、聖騎士グラファス=イーチファーグ。その人物は振り返り、その身を囲う三人の法騎士に向き直る。


「作戦は、理解しているな?」


 連隊の総隊長、聖騎士グラファスの言葉に三人の法騎士は皆同様に頷き、出撃直前のほぼ形式的な最終確認が行われる。この直後、総隊長グラファスから部下に授けられる指令が何なのかは、三人の法騎士にはもうわかっている。


「では、参ろうか」


 その一言を皮切りに、シリカが、カリウスが、ボルモードが、その武器を空に向けて高く掲げる。それぞれが率いる大隊に出撃の促すその号令に、千人を上回る騎士達が雄々しく叫び応じた。


 舞台は、タイリップ山道を中心としたこの山地。騎士団と野盗団の、全面対決が始まろうとしていた。











「……来ましたぜ、親分」


「あいつら、すげえ数ですぜ……ざっと見て、500人以上は間違いねえ……」


 タイリップ山地に潜む者が、野盗団の長たる者に駆け寄って小声で囁く。この山深くに多方から進軍する騎士達、その一部を見ただけで頭数の多さにおののいた野盗の下っ端は、かつてない危機感に身をすくませている。


 2日前と昨日、この山道に足を踏み入れた騎士団の兵数は300前後だったはずだ。あの時は何とか敵を撤退させることに成功した野盗団も、今回ばかりは上手くいくだろうかと不安を覚えている。やがて野盗団の偵察組がこぞって集合し、この山に踏み込んできた騎士達の総数が、千人を大きく上回るという事実を、野盗達が正しく認識する。


 どよめきが立ち起こる野盗団リーダーの周囲。その中心であぐらをかいて煙草を吸う人物が、敵の数を聞いてもまったく動揺していないのには、わけがある。


「はいはい、落ち着け野郎ども。まずは黙って、よーく聞きやがれ」


 満足したところで煙草を投げ捨て、はぁーっと煙を吐き出すと、野盗団のリーダーは座ったままで、部下達の不安そうな表情を下から舐めるように見上げる。薄汚い服装が目立つ野盗達の輪の中心でその男は、成金が望んで着そうな高級な生地のチョッキに、手触りの良い貴族向けのズボンを着用している。そんなお召し物も、野盗暮らしの中ですっかり色褪せ、傷だらけになっていることから、結局は自尊心に基づく着こなしであることは明らかだ。顔立ちも30代半ば、真っ当に働いて得た金でその衣服を買ったわけでないのが一目でわかるほどに小汚く悪辣な顔つきで、傍から見れば着られる服の方が、持ち主に恵まれなかったことを哀れに感じられるほどである。


「確かに俺達は総勢239人。向こうは千人超えにして、さらに今回は騎士団の有力な上層騎士どもも数人混じってくるだろう。昨日あたりこの山道を訪れた、あの女騎士レベルのな」


 女騎士とはすなわちシリカのことだ。それを聞いた部下達は、多方向から彼女に銃弾を撃ち込んだにも関わらず、彼女が銃弾すべてをその剣で捌いて落としたことを思い出し、なおも不安に駆られることになる。


 そんな部下達の表情を見ても、野盗団のリーダーの余裕面が崩れることはない。


「ここはタイリップ山地だぜ。温室育ちの騎士様とやらが知るような、お行儀のいい戦場じゃねえ。俺達がここを城とし、拠点としてきた理由はどこにある?」


 それだけ言い捨てると、野盗団のリーダーは新しい煙草を一本取り出して火をつける。


「兵の個々の能力だけでどうこうできるもんじゃねえのが野戦ってもんだぜ。俺がお前達に教えてきた戦い方で、お前ら何人の正義の味方様を返り討ちにしてきたんだよ」


 間を時々おきながら、じっくりと部下達の不安を和らげ、自信を増長させるための言葉を連ねる。負ける未来など全く想像していないようなリーダーの表情は、不安を抱く野盗達には実に頼もしく映り、胸の内にある懸念も希望へと変わっていく。


 その後、しばらく思いつくままに部下達を鼓舞する言葉を並べる野盗団のリーダー。そしてその言葉の最後に、決定的な一言を放って締め括る。


「いざとなりゃあ、東にある沼地に向かって逃げろ。ありったけの騎士どもをおびき寄せてな」


 この言葉の意味するところは、野盗団の全員がよく知っている。そしてそれは、圧倒的に不利な戦局であろうとも、一瞬でひっくり返し得るであろう切り札を示唆する、野盗団の合言葉。


「なあに、恐れることはねえ。お高く気取った騎士どもに、血の味を思い知らせるまでよ」


 野盗団のリーダー、その名をラルガーブと名乗る人物は、暗い森の中で部下達に囲まれる中心で、にたりと不気味な笑みを浮かべた。











 法騎士シリカが率いる大隊は、283名の兵を率いる集団だ。その顔ぶれは、先日この山道に調査するにあたって同行したメンバーと殆ど変わりないが、数が随分減っているのは、その日に数名の負傷者が出て、この戦場に並べなかったからだ。


 総勢327名の大隊を率いた事実から差し引いて、40名以上の負傷者を出しながらも、死傷者なく撤退を選んだシリカの判断は、あの日起こった想定外の出来事まで加味すれば賢明と言えるだろう。結果として非常に有力な情報は持ち帰ったし、騎士団内においてシリカに対する評価に大きな傷を残すものではなかったが、シリカ当人としては実に悔やまれる結果だった。彼らの痛みが無駄なものにならぬためにも、今回の任務で何としても結果を導き出すことに対し、シリカの想いの強さは並々ならぬものだ。


 553人の大隊を率いるボルモード法騎士や、479人の大隊を率いるカリウス法騎士、あるいは82人の部下を引き連れて総指揮官として動くグラファス法騎士が貢献者となり、この任務に決着をつける形でも、何でもいい。必要なのは勝利という事実と、死傷者を限りなく少ない上で戦を終え、皆を安寧の広がった世界に導くことのみであると、シリカは強く信じていた。


「ユース、ここでお別れだな。帰ったら、第14小隊でのお前の暮らしとか、色々聞かせてくれ」


「……わかった、約束する」


 シリカの指示に基づいて、第14小隊の8人が集う輪のそばを歩いていた、25人の小隊が離れていく。その際ユースに声をかけてきた少年の名はアイゼンといい、かつてユースが見習い騎士だった頃、同じ指導者のもと、共に長い時間を過ごしてきた友人であった。


 一足先にユースより早く、半年前に少騎士の殻を破り騎士の名を持つようになった友人。彼もまだまだ未熟な自らを戒めつつ、今はユースと違う隊で、未来に向けて切磋琢磨する騎士団の若い芽だ。


「ユース、集中しろ」


「……わかっています」


 友人を気にかけるユースの姿を咎めるシリカではない。されど、人のことを心配していられるような甘い状況ではないのだ。目の前に立ちそびえる木々の陰の、どこに野盗が潜んでいるかもわからないこの状況、ユースの方こそ気を抜けば、自らの落命によって友人との再会を果たせなくなり得る。


 シリカは常に騎士剣を持った手を下げたままながらも、いつどんな瞬間にでもその武器を、自らの望むとおりに操り、敵の牙を捌く準備は整えている。その彼女を先頭に進む第14小隊の8人が、森林を進む中、徐々に場の空気に紛れて殺気の匂いが漂い始めた。


「……キャル」


「はい」


 シリカの言葉を聞き受けたキャルが、その手に握った弓の弦を素早く引き絞る。そして彼女の瞳が見定めた対象に向けて、一切の躊躇いを感じさせない速さで矢を放った。


 木々の間を光のように矢が駆け抜けたその直後、野太い声を裏返したような悲鳴が森林に響いた。その時何が起こったのかを、卓越した視力でしっかりと見届けていたキャルの目は、遠方の木の陰で銃を握った人影の手を、自らの放った弓が射抜いたことをしっかり視認していた。


「……前方右に3人、正面に2人。そのうち1人は今撃ち抜きました」


 小さな上背でユースに可愛らしい笑顔を見せていた少女の瞳が、あの時の彼女からはまるで想像もできないような、獲物を冷静に見定める狩猟者の色に染まっている。彼女に触発されたかのように、アルミナもその目を射手のそれに変え、銃口を前方に向ける。


「隠れたわね。今の一撃でちょっとだけ逃げ腰が入ったかしら」


 銃口の遙か先にあった人影が、木の陰に隠れたことを見たアルミナが、肝の据わった声で言い放つ。敵も最初から、この窮地に油断などしていないだろう。その相手に先手を打つことが出来たと、暗に強調した声だ。


「行くぞ!」


 シリカの号令を受け、第14小隊の仲間達がそれぞれの動きを足に伝える。一ヵ所に固まっていた彼ら彼女らは、つかず離れず味方を視野に入れられる範疇の中にありながら、距離をとってそれぞれが一気に前進した。


 騎士団と、タイリップ山地に潜む野盗団の決戦の火蓋が切って落とされた。長い一日が始まる。

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