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夜の王と契約魔法〜ルールで縛り、契約で奪う──契約魔法で成り上がる【無双×暗躍】譚〜  作者: 皆月いつか
第2章 夜の王 編

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第21話◆勇者と聖女


「────よう、色男!」


 アルヴァンが、勇者ネージュに接触する。


「やあ、アルヴァンじゃないか────

同じ学内にいるのに、なかなか話す機会がなくて寂しかったんだ。

話しかけてくれて嬉しいよ」


「いつぞやの学内大会で、勇者殿から魔獣の討伐でもご一緒に────と、お誘いをもらっていたのを思い出してな。

是非賜りたいから、都合のつく日程を教えてくれ」


「本当かい?

君とならきっと良いペアが組めると思っていたんだ。

そうだ……早速だけれど、今週末とかどうかな?」


「もちろん、こちらは多忙な勇者様に合わせるだけさ」


「実は最近、僕は既にペアで動くことが多くてね……

その場にもう一人居てもいいかな?

僕ら二人きりじゃなくなっちゃうんだけどさ」


「デートじゃねえんだ、別に構わねえよ。

『二人きり』とか、女を口説くときと話し方を分けてくれ。俺にそのはないぜ……?

せっかくだから、俺もツレを一人誘っていいか。

討伐に役立つとは思うんだけどな」


「────うん、もちろんさ。

ただ……何度か四人のパーティ形式を組んでみたんだけど、なかなかピンと来なくてね。

その人のことはよく分からないけれど、アルヴァンくんと同行できるのは嬉しいよ────」


 アルヴァンはともかく、もう一人というところに難色を示したのを、アルヴァンは察知した。

 弱いものと連む気はない、これはネージュへの誘いが多いことに起因している。

 友人からの軽い誘いもあれば、王国や聖教会からの断りづらい誘いもある。誘う方からすると一回だが、ネージュとするとひっきりなしに誘われていることになる。

 その一つひとつが実になるものなら良いが、どれもパッとしないものとなると、うんざりしてしまうことは誰にも責められない。


「じゃあ、そちらの相棒とすり合わせて時間や場所を指定してくれ。

無理言って悪いな、基本的にそっちの都合に合わせるぜ」


「わかった……お誘いありがとう!」


「楽しみにしてるぜ──────」



「────こんなもんでどうよ?」


「ああ……まあ……自然だったと思う────」


 俺は【マイ・ゴシップ・ライター】でネージュを覗いていた。

 取り巻きの女達がネージュから離れないから、なかなか思うように近づけず、苛立っていたアルヴァンも見えていた────が、そのことは伏せておこう。


「『まあ』ってなんだよ。

あの野郎、女侍らせてやりたい放題のくせに、爽やかぶりやがって……

ひとまずこれで、お前の書いたシナリオ通りに進んだってことでいいな?」


「そうだな。

向こうもペアで動くと踏んでいた。

勇者ネージュ、必ず落としてやる────」




 アルヴァンと、勇者ネージュの約束の日になる。


「やあ、アルヴァン。今日はよろしく!

こちらはイーナ、僕のパートナーだ。

よろしく頼むよ」


「イーナです。よろしくお願いします」


「知ってるよ。勇者様とお似合いの聖女様だろ。

俺はアルヴァンだ、よろしくな」


「アルヴァン、俺のことも紹介してくれ。

今日ご一緒させていただく、ハイディア・ソルティレージュです。

勇者ネージュさん、聖女イーナさんとご一緒できるなんて光栄です。

よろしくお願いします」


 猫を被った俺を、アルヴァンが鼻で笑う。


「イーナも君も、そんなに畏まらないで。

一緒に討伐に臨む仲間なんだ、遠慮なく名前を呼び捨てにしてくれ」


「オーケー、それではネージュ。

今日の動き方なんだが……」


「うん、本当は行方不明になっている、うちの学園の生徒を探せたらと思っていたんだけれどさ……」


「ねえ、ネージュ。それは…………」


「うん、わかってる。

散々探したんだが────いつまでも探していても仕方ないよな。


────今日はBランクのアスピスを討伐しようと思っている。

俊敏な蛇の魔物だ。毒があるけれど、解毒はイーナがいるから大丈夫。

君たちはハントの経験は?」


「俺はそこそこあるぜ。ハイディアは……」


「ついて行ったことくらいは────」


「うん。それじゃまずは肩慣らしだね。道中に出てくる魔獣を倒していくことにしようか。

辛くなったら遠慮なく言ってくれよ」


 ネージュは渋る様子は俺に見せずに、キラキラと自信ありげに微笑んだ。

◆御礼

読了ありがとうございます!

面白いと思っていただけたら、ぜひぜひブックマーク、リアクション、評価、感想/レビューをいただけたら、ものすごく励みになります。よろしくお願いいたします。


◆告知

『夜の王と契約魔法』はカクヨムコンテスト11にエントリーしています。(他プラットフォームにて失礼します)

https://kakuyomu.jp/works/822139839656378427

おかげさまで、新人作家の処女作であるにも関わらず、現在競合ひしめく「異世界冒険部門」で、100〜200位/1800作品と大健闘しております。

あなたの一票で、大きな支えを得られます。ログイン、フォロー/評価というお手間をかけてしまいますが、是非あなたの手で作品を育てていただけると、嬉しいです。何卒、よろしくお願いいたします!

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