第6話
「あなたが数年来、命を狙われていたことはご存知ですね」
知ってる
「それはすべてこの天使の仕業です」
はあ?なんで天使が?
「天使はあなたの命を奪い、あちらの世界に転生させようとしています」
ああ、そういうことかって素直に受け入れることはできないが話は最後まで聞こう
「そして私はその天使の企みからあなたを守っています」
なるほど
「天使は、受肉しないとこの世界では自由に動くことができません。それでだれか他人の精神に働きかけてあなたの命を狙っていたのです。何年もしつこく攻撃をしてきましたが、私の力で防ぐことができました」
うん、ありがとう
「そしてとうとう手詰まりになって、天使は最後の手段を取ったのです」
それが受肉と
「そうです。受肉すれば直接あなたを手にかけることができます」
てことは、俺の寝込みを襲おうとして真夜中に現れたってわけか
「はい。天使がすんなり完全受肉を果たしていたら、あなたの命はすでに奪われていたことでしょう」
この天使があぶないやつだってことは何となくわかった
それでこれからどうすりゃいいんだ?
「そうですね、とりあえず・・・」
『バアーーンッ』突然部屋のドアが開いた
「おにいちゃん!!ぬいぐるみがしゃべってるっ!」