プロローグ
俺の名は新太 優正
ちょっとだけブサイクで、ホントにちょっっとだけ太っているおっさん。
32歳無職生活をエンジョイ中であったが、罵詈雑言に家の物を破壊しまくるなどなど、いろ〜んなことをやらかしてしまい、さすがに家族も痺れを切らし、家を追い出され真夜中にこのくそ田舎とも言えない、ほどほどの田舎をぶらぶらと歩いている、しかもあいにくの雨である。
さきほどまで超人気実況者の動画にくそ信者どもが論破できないような、完璧なアンチコメントをするという、とぉっても有意義な時間を過ごしていたというのに。
「........何やってんだ俺」
長い間自分の部屋に籠ってパソコンばかり見ていたというのに、突然外の空気を吸わされ、外の景色を見せられたのだ、急に我に返るのも無理はないというものだ。
「昔は俺だって........」ここ数年の出来事で誇れるものが何もない大人は、みんな昔のことを語りだす。
そんなませたガキみたいなことを学生の頃はよく言っていた。自分がそういう大人になるとも知らずに。
いや、よく言っていた、というよりはよく考えていた、のほうが正しいかな...
それに、語れる相手なんて俺にはいないし。
「........はぁ」
一体どこで間違えたのだろう。
小学生の頃は...まあ、わりと普通だったな。
中学時代、授業中に何の意味もない妄想ばかりしていたからかな。
適当に高校に入学して、やりたくもないことをやらされて、嫌気がさして不登校になったから?
いや、不登校になったのは中学・高校で、クラスの奴らからいじめられたのが原因だが...
今思えば後悔ばかりだ。
なんであの時行動しなかったのか
なぜあの時あんなことをしたのか
言い訳ばかりの人生で...
逃げてばかりの人生で...
「...........はぁ」
また、ため息をついた。
これからどうしよう.....
働くのか?この俺が。
いやいや、こんなぼろぼろの恰好したやつが採用されるわけがないだろ。
.....じゃあどうするんだ?
「.......」
雨の音だけが鳴り続けていた、、、はずだった
突如、雷が落ちた。
優正に、落ちたのだ。
新太 優正は、雷に打たれ死亡した。