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幼少期3

お兄様とまったり過ごす午後、至福の時間をあれから過ごしている。


って、これじゃ以前と一緒だ!


あれからお兄様と過ごさないと、綺麗な顔をフルフルとさせて泣きそうな顔をする様になった。自分の顔を上手く使って誤魔化されている気もしないでは無いが、私(今世)の根本となっているシャルロットの部分がそれを喜んでいるのだから仕方ない。


もうすぐお兄様も学院に入る事になるし、それまではこの生活も悪くないのかもしれない。


この世界における学院は、貴族の子供は12歳になると全寮制の魔法学校に皆入学する。強い魔力を持つ貴族の子供達が、魔法で問題を起こさない為の措置とも言える。


たまに魔力の強い庶民が入る事もあると聞くから、乙女ゲームも転生先の有力候補に入れなくては。


週末にはお兄様も帰ってくると言っていたが、離れる事に変わりはないので寂しくなると感じている。


そして私ももう直ぐ、楽しみにしているイベントがある!

それは教会で行われる、10歳になると受けれる魔力測定が近いのだ。

お兄様も10歳になった時に教会で、強い木属性だと判明したのだ。

そうして教会で魔力測定をした後、各家庭で学院で学べる様に魔力の使い方を教えてから入学となる。

最初っから学院で基礎を学んだ方が良いのではという意見もあるが、魔力測定後の嬉しさで子供が暴走する可能性があるからだ。

昔学院に入学時魔力測定を行っていたそうだが、測定後にどこまでできるのかを試した子供が魔力暴走を起こして、大勢の子供を巻き込んだ凄惨な事件が起こってしまった。それから測定を早めて、子供が魔法を使う事に慣れてから入学という流れになっているみたいだ。

確かに念願の魔法を使えるようになったら、嬉しくて色々やってみたくなるのも分かると言えば分かるのよね。


お兄様が魔法制御を習っているところを何度か見学させて貰ったけど、キラキラと光る魔力が綺麗で手を叩いて興奮してしまった。


私(前世)は魔法に憧れていた、憧れの魔法がもう直ぐ使えるようになるのだから、機嫌もうなぎ登りにグングン上がりまくっている。

家族で属性遺伝は無く、魔力量も個人の器によるのだ。生まれた時に加護をさずける精霊の能力に左右されるからであると、魔法について書かれている本に載っていた。

ただし例外で王家は光の属性を代々継承していて、王位継承権は強い魔力を持つものが優位とされている。

どの様な手段で代々光属性を引き継ぐのかは分からないけど、初代国王が光の精霊に祝福されて建国された国だと伝わっているので、なにか秘匿された秘策があるのだろう。


そして学院に入学すると、加護を授けた精霊との繋がりを深めていく授業を受けるようになるのだ。(これはお兄様が読んでいた学院パンフレットに書いてあった。)

上手く行けば加護が強い人の中には、守護を授けた精霊を顕現させれる人もでてくるという。

お兄様は強い木属性を持っているから、顕現させれるのではと期待している。そしたら精霊を見せて欲しいと伝えた所、お兄様も私の為に頑張って魔法を学ぶと約束してくれた。


もしかしたら私も転生チートで、強い魔力を持っているのかもしれない。


悪役令嬢回避三原則にもあげたが、自分の身を守る手段としても魔法を極める事は有意義だと思うし。決して、私が魔法を極めたいからだけでは無いと言っておく。



誕生日を迎え楽しみに待ちに待った、教会で魔力測定当日を迎えた。昨日は家族に盛大に祝ってもらって、朝からご機嫌である。


教会にはお父様とお母様に加えて、お兄様もついてきてくれた。お兄様もついてきて一家総出で行く事になったのは、お兄様が1番に祝いたいと言い張った結果だった。

そこまで私を考えてくれているのが、嬉しかったりする。


教会に向かう道中、皆で乗り込んだ馬車の中で、私が何の属性を持っているのか話しながら移動をした。


この国で1番多いのが土属性だと言われている、反対に少ないのは王家にしか現れない光と闇属性だと言われている。

闇属性と聞くと悪いイメージがわくが、この国で闇魔法は憧れの的だったりする。属性にまつわる色がある、水だと青や火だと赤色みたいに。闇属性だと黒色と言われている。

黒色とは色々な色が混ざっての黒色であるから、闇属性は多属性を意味する。

複数の精霊に祝福されないと生まれない闇属性は、国の保護対象とも言えるのかもしれない。

教会に辿り着き、お兄様と手を繋ぎ両親の後ろをついて歩く。


しばらく歩いて大きな扉をくぐり抜けたら、光に溢れた空間に出た。

辺りに木が茂り、小さな池の中心にある小島に浮かぶ水晶。そこに光が射し込んでいて、とても幻想的な空間になっている。


「シャル、落ちないように気をつけて行っておいで。」


お兄様や両親に見送られ、小島に渡る橋を歩いて水晶の前に立つ。

神官から水晶に触るように言われ、緊張で震える手を水晶に伸ばす。私にはどんな加護があるのか、ドキドキしながら指先に冷たい水晶の感覚が。

………

……………


水晶はなんの反応も返さない、おかしいと思い手のひらでピタピタと水晶を触りまくるがなんの異変も起こらない。

後ろに居る両親には水晶が見えていないのか、神官が額に浮かんだ汗を拭きつつ両親に告げた。


「誠に申し訳ございませんが、ご令嬢は精霊の加護を授かっていないと判断されます。」


ちょっと待って、私魔力ゼロって事なの!?

誤字脱字変換ミスがありましたら、ご連絡よろしくお願いします。

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