プロローグ
新連載です、よろしくお願いします。
書きたかった悪役令嬢物です、楽しんでいただけると嬉しいです。
私は今年で25歳になるOLで、都内の企業で働いている。
趣味は読書とゲームで、読書といっても漫画やラノベや携帯で読むネット小説だけど。休日は疲れを取るための口実で、のんびりと趣味に没頭する1日を楽しんでいる。
仕事にやり甲斐は見つからないが、困らない程度にはやる気はあり。趣味を生きがいに日々平凡に生きてきた。
そんなある日の帰宅時間、帰ったら読みかけのラノベを読もうと思いつつ帰宅の路についた日。
いつもの様に混み合う駅に向かう階段を降りている時、後ろから走ってくる音がした為横にズレようとした瞬間後ろから強い力で当たられた感触が襲ってきた。
どうやら降りてくる人の鞄とぶつかったのか、衝撃を感じた横を向きながら私の身体は宙に浮いた。そのまま落ちる衝撃を受けつつ、残りの階段を転がりながら落ちていった。
辺りは騒然として、人の叫ぶ声を遠くに聞きながら私の一生は幕を閉じた。
そして気がつくと幼い少女になっていた…。
これって異世界転生?って慌てたけど、小説で読んだように異世界転生ってあるんだとしみじみと思い鏡に映った新しい自分の姿を見た。
クリクリとしてちょっと吊り気味な青い目に、金色の美しいブロンドの髪の毛は緩くカーブをえがいている。可愛いというよりツンとした吊り目のせいでキツく見える顔をしていて、将来はクール系な美人になるんではという容姿をしている。
転生を自覚したのは少し前だが、前世の記憶もあるが今世の記憶もある。
ここはリュシオン王国、魔法が本当に存在する世界である。
前世では2次元でしか有り得なかった魔法が存在しているのだ!前世の幼い頃は某見習い魔女っ子が活躍するアニメを見ていて、私も魔女見習いになりたくて呪文を唱えていた。前世でも夢見ていた魔法に、今世では魔法を使える喜びに浮かれてしまう。
今世の記憶では、まだ年齢の関係で魔法を習えていないけど。次の誕生日を迎えたら神殿に行って、属性を調べたら魔法について習う事が出来る。
あっ、遅くなりましたが私の今世の名前はシャルロット・ウィステアと申します。
リュシオン王国のウィステア公爵家の長女で、今年9歳で上に兄が1人います。
自分で自己紹介してみたけど、なんの作品に転生したのか考えるが思いつかなくて困っている。折角こうして転生したなら、前世の記憶を有効活用してチートをしたいじゃないですか。
そういう理由でさっきから鏡の前に座って考えているんだけど、全く検討がつかなくて首を傾げているのが現状な訳で。
色々読み漁っていたからどの作品なのか、せめて何かヒント欲しくって今世の記憶を思い出しているんです。
しばらく考えたけど思いつかない、図書室にでも後で行こうかと思い部屋から出る。
廊下を歩いていくとすれ違うメイドさんが、慌てて横に避けてお辞儀をしてくる。余りの怯えられっぷりにおかしいなと思いつつ、記憶の中を思い出すが思いあたらない。
「あのー…」
「すみません、何か気に触る事をしましたでしょうか。」
ただ声をかけた若いメイドさんに、凄い勢いで謝られてしまいました…。私(今世)何をしてきた?変な記憶は無いのだけど…
「なんでもないの、行っていいわ。」
お辞儀しながらメイドさんは逃げて行った、解せぬ…そこまで避けられる私(今世)どんな人間なんだ。図書室に行く気も失せてしまったので、Uターンして大人しく部屋に戻る。
部屋に戻ってまた鏡の前に座り込み考える、公爵令嬢で吊り目でメイドさんに怯えられている私…。
ちょっと待って私、もしかして悪役令嬢に転生しているの!?
確かにこの吊り上がった目で、見ようによっては意地悪そうな顔をしているかもしれないけど。公爵令嬢なのは仕方ないじゃない!今まで普通に生活していたと思っていたけど、もしかしてメイドさん達に怯えられているって事は、立場の弱い者に意地悪してたって事なの?
なんか考えれば考えるほど、悪役令嬢に転生したと思えてきた。
こうなったら悪役令嬢に転生したなら、前世の記憶を活用して破滅ルートへのフラグをへし折ってやる!…て思っても、結局どの作品か分からない!
とりあえずだけど、今後の目標!
破滅ルートのありそうな、怪しげな人物には近づかない!
破滅ルートにいかない様に、ワガママ厳禁で人には優しくする!
破滅ルートにもしいった時の保険で、身を守る手段を磨く!
以上、破滅対策三原則を心にこれからを生き抜くぞ!
誤字脱字変換ミスがありましたら、ご連絡よろしくお願いします。