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6話 終戦
まともに風刃をくらい倒れ込んでしまったが再び立たなくては……。
しかしまともに体が言うことを聞かない。よく見ると傷が塞がりきっていない。まさか限界か……?。
頭がふらついて何も考えられない。
まさかここで死ぬのか?
しかし、
「そこまでだ!」
そこに現れたのは願ってもみなかった援軍だった。
すると地面からにょきにょきと黒みがかった植物が生えてきて一斉にヘンデルに突撃する。
ヘンデルはかわすが植物は方向を変え、再び襲いかかりヘンデルは避けきれず地面に叩きつけられた。
「くそっ。次から次へと……」
ヘンデルは愚痴をこぼす。
すると、
「ここは退散させてもらう!」
ヘンデルは風を上手く利用し、家屋の屋上に上がり建物を器用に渡り逃げていった。
「……追わなくていいんですか?」
「ああここは彼の救助が優先だ。」
とても冷静な判断だ。
「そういやあんた名前は?」
ナサリーが聞く。
「……タクト、タクトって呼んでくれ。これからよろしくお願いします。」
俺、タクトは頭を下げた。
そして始まる俺の異世界ライフが。