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おっさんは聖女になりて異世界を憂う  作者: とくみつ ろゆき
人間の国編・教会を救いし聖女の憂い
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男性としての矜持と女帝



もしかしたら倫理で引っかかるかもです、消しちゃう可能性もあります

嫁が用事を済ませて戻って来てから3人で宿屋の食堂に向かい、晩御飯を食べている


「早かったね、もう少しかかるかと思った」

「ん~全速までは出していないにしてもこの辺りはモンスターとかほとんど出ないし余裕だったよ~」

「そっか、じゃあ食後に移動できるように先に戻って支度するね」

「了解~」


嫁と花影を残しておっさんは宿屋の部屋に戻る

宿屋の隅にある小型テーブルを少し動かしてチョークの様な物で白い魔方陣を書き込んでいく


『彼方から 此方へ あるべきものを あるべき場所まで 運ぶ縁を 紡ぐ力を』


おっさんが詠唱を終えると魔方陣は淡い光を一瞬ぱっと放ってから宿屋の床に同化した

今施したのは帰還の魔方陣である、任意の指定ポイントに置かれた帰還石のある場所へ魔方陣から一瞬で移動できるものである、嫁には悪かったが森の前にコテジを設置してもらって来たのだ


おっさんはすぐに転移魔方陣の上に乗りその姿が掻き消える、次の瞬間には嫁が設置したであろうコテジの母屋の寝室に場所は移っていた


「女神がまた五月蠅いんだろうけど・・」


おっさんは独り言をつぶやいてからコテジから外に出て前回同様に【破邪顕正】を使って結界を張っていく

その作業を終えて寝室に戻り、再び同じように床に転移の魔方陣を描き発動していく


「ふぅ、これで準備はいいかなぁ」


おっさんは確認するように寝室を見回してから、あ!と思い出したように浴室に向かい水を張り劣化した日の魔石を放り込む

言わずもがな風呂に入る予定なのだった


「よし、今度こそよし」


いつになく慎重で、少し挙動不審なおっさんはアロマキャンドルを寝室の窓際に設置して転移後真っ暗なのを防ごうと考えた

設置し終えて、少しベッドの上でぶつぶつ独り言をいってから転移の魔方陣へ乗り宿屋へと戻る

既に食事を終えてベッドの上に腰掛けている嫁、椅子に座って落ち着かない様子の花影、二人の顔が同時に上がったのを見つめながらおっさんは移動を促す


「準備が整ったから、コテジに移動するよ」

「はーい」

「はい?」

「花影さんは着替えは持ってる?その服だけ?」

「えっと急なことで、公爵家に戻る時間もありませんでしたので・・」

「まぁ【浄化】もあるし、今日の所はいいかな、行こう」


3人が魔方陣の上に乗ると姿は掻き消え、コテジの寝室に景色は移った


「ここは?それに先ほどの魔方陣・・まさか・・」

「帰還用の転移の魔方陣だよぉ、一生懸命走ってこれ設置してたんだぁ」


ドヤ顔の嫁を見ながらおっさんは核心へと駒を進めていく


「じゃあ一生懸命頑張ったセシルの背中を流してあげようか」

「つっ!と、と、殿方と入浴するのですか?」

「うん、私も入るから一緒に流しっこしましょう」

「お風呂~お風呂~♪」


恐らく嫁は何も思考していないだろうなと安易に想像がつく、しかしこの儀式は今後もこの世界で生活を続けていくためには嫁には必要な事だろうとおっさんは覚悟を決めて前段階へと踏み出す


脱衣所でスパパっと服を脱いでいち早く入浴する嫁、おっさんは少し怯えた表情の花影の肩に手を当てて


「一緒に行きましょう」

「は、ハイ」


脱衣所でおっさんと花影はゆっくりと衣類を脱いでいく、会話は無く布が擦れる音だけが響き、二人の肢体があらわになっていく

白い白い肌のリア、トランジスタグラマーな彼女の体と、スレンダーな花影の少し黒みがかって艶のある肌が触れ合い後ろにピタッと張り付いて肩から顔を出すような形でリアは促す


「タオルで隠しててもいいですよ、お湯に入るときには外してください」

「こ、心得ました」


胸で花影を押すようにしながら浴室へ入っていく二人

VRMMOでの設計のため3~4人は同時に入浴できる湯舟と洗い場が備えてある、嫁は〇王のように仁王立ちで待ち構えていた


「待っていたぞケ」

「花風さんはお風呂は慣れてますか?」


食い気味に台詞を流していくリア、この国は貴族階級は入浴習慣があるようだが花影さんはどうかわからないので尋ねる


「あ、公爵家で宿舎に小さな物がありましたので、頂いてました」

「ふむふむ、では、セシルを洗ってあげましょう、まずは後ろから」


すかさず風呂用の椅子を準備して背を向ける嫁


「ハイ・・では・・」


ゴシゴシ・・ゴシゴシ・・


「うん、一度背中を流します」

「そうしたら今度は前に回って・・・」


嫁は腰にタオルを巻いて座っている、跪くようにしゃがんで、腕、首元から胸を順に洗い本丸の洗浄に入ろうかという所


「こ、ここから先はッ・・その・・ご自分でもッ・・」


真っ赤に固まっている花影を見かねておっさんは交代を促す


「それじゃあ奉仕にならないですよ、変わりましょう」


おもむろにタオルをぺいっと払いのけ露になる嫁の下半身、おっさんは、おっさんとして、おっさんなりに必死に耐えた、耐えたのだが・・・

ふらりと気絶したかのように嫁の胸に頭を凭れて動かなくなった・・・


「旦那様?」


嫁は不安そうに声をかける、次の瞬間には胸にあてたバスタオルをハラっと外してリアが頭を上げる


「全く、(あるじ)は良いとこでブラックアウトとは・・おかげで久々に出られたから良いってことにしておこうかのぉ」

「ま、ま、まさか女帝さん?」

「そうよ、久しいなぁ嫁、結婚直後に会ったぶりかのぉ?」

「ハヒ」

「そう怯える出ないわ、これから伽の手解きをたっぷりしてやるから、そなたは楽しむがよい」


そう言うと徐に備え付けのボディソープで泡をみっちり立てて前から体で嫁を洗っていく


「花風といたか、おぬしも反対側から同じようにせい!はようせんか」

「ハ、ハイっ」


花風も反論できない空気に負けてタオルを外し女帝の真似をしていく

洗いを終えて、3人で入浴し、乾いたタオルのままで三人はベッドに向かう


「夜は長い、覚悟するといいぞ、あくまでもこれも(あるじ)の望み」


バッとタオルを外した女帝は嫁を押し倒す

花影は手で顔を覆いながら中指と薬指の間から行為を目を見開いでみていた


「奉仕とはッ、こぉ、ンンッ、するのだぞ花影っ・・」

「は、はいっ」


女帝と花影と3回ずつくらい相手をさせられつつも、征服感ってこんな感じなんだなぁ、と、新たな目覚めを実感する嫁だった








事が済み嫁が真ん中で女帝が右、花影が左で横になって余韻に浸っていると女帝が語りだす


(あるじ)はな、例え男のなりであっても嫁の裸は娼婦には見せられんと吠えたのよ」

「あの人がそんなことを?」

「おうよ、それで風呂でのあの様よ、笑ってやってくれい」

「そういうことだったんですねぇ、笑えません」

「あやつは男の思考、男の矜持を持ったままで、お前を受け入れようとしておった、まぁ失敗したがの」


カラカラと笑う女帝


「それで私に奉仕を教えるに至ったわけですか?」


花影はセシルとリアが夫婦であるということは知っていたが、性別が反転していることは知らなかったため納得の表情をしている


「おうよ、毎回気絶して、毎回わしが出て相手するのも申し訳ないとか言いよっての」

「そうなんですね、セシルさんは本当に大事にされてるんですねぇ」

「えへへ」

「私もリアさん、いえ、旦那さんの事が好きになっちゃいましたよ」

「そうか、わしは女同士でも全く構わんぞ?ほれ」


おもむろに嫁越しに花影の形の良いお尻に触れる女帝、嫁がストップをかけようとした時・・



「ZZZZZZ」

「寝ちゃってる?」

「精神的な疲労からでしょうか?」

「寝顔は大人しくて美少女なんだけどなぁ・・激しいったらありゃしない」

「その点については完全に同意です、その、次はお手柔らかにお願いします」

「了解、今更だけど私でよかったの?」

「ええ、何だかすごく今心地よいです」

「そっか、ならよかった」


二人も体力を使ったせいかその後すぐに溶けるように眠りに落ちていくのであった







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