野球風景
「オーガ投手速い!時速230㎞の剛速球を投げ続けて息が全く切れていない!」
「オーガ選手は変化球が使えない代わりに非常に強い膂力がありますからね。」
魔人軍VS獣人軍
この試合の決め手は間違いなく相手の多様性への順応だろう。
「ここで獣人軍、オーガ選手を迎え撃つはシャコ選手!」
「視力とパンチに定評のあるシャコ選手。
一体如何やって打つのでしょうか?」
「オーガ選手投げた!シャコ選手、右手でバット中央を持ち、根元を殴りつけた!」
「視力とパンチ力を十二分に生かした打法ですね。」
放物線を描いてボールは場外に………
「これは大きい!ホームラ」「いえ、未だ早いです!あれを見て下さい!」
解説の指先には外野の骸骨!
「リッチー選手が魔法を唱えています。あれは!」
ボールの軌道がいきなり折れて地面に吸い込まれていく。
「リッチー選手の重力魔法です!これはアウトか?」
「未だ解りません!シャコ選手を!
捕球体制のリッチーの近くに走り込んで拳を構えたシャコ選手。一体何をするんだ?」
捕球寸前。
ゴッ
地面が拳で叩き割られた!
リッチー転倒。捕球に失敗。
この隙に一点先制。
この滅茶苦茶が異世界野球である。
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