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書き手に届け!!~読み専の想い~

作者: 鳴瀬 斑鳩

 「どうか、その作品を進めてくれ!!」


 小説の連載作品は非常に大変な作業であることは重々承知している。

作者にもよるが5千文字程度でコンスタントにアップされる方や1万文字以上書いているにもかかわらず「今回は少なめです」と述べる猛者。それは書き手の感性によるところだろう。


 しかしその5千文字といえば原稿用紙にして12枚半、1万文字ともなれば最早百円均一の原稿用紙だと不足するような枚数となっているのだ。もしもこの文字数を課題として週内提出を求められたのなら社会人であれ学生であれ阿鼻叫喚の様相を呈すだろう。


 だが、あえて言わせていただこう。


「1万文字を超えても、せめて週間で更新して欲しい!」


 大変だなんだかんだという御託はいいのだ。この言葉ですら毎日更新してくれといいたいところを耐え忍んだとすら言いたいのだ。


 なろう読者というのは我儘だ。

 どの程度我儘かといえば大手週間少年漫画読者よりは我儘なのだ。


 数多ある作品。読みたいジャンルだけでも通常の大きさの漫画喫茶でもとても揃えられないようなタイトル数がならび、分間で新作が次々現れてくるのだ。その中から好きなものだけをついばみ、面白いものだけを拾っていく。少し面白い程度では最早ブックマークすら面倒で面白い作品をさがしに再び物語の海に潜っていくのである。


 そんな行為が当然となっているほどに、なろうの読者というのは我儘なのだ。



 だがそんな我儘傍若無人側から物申す


 大海のように押し寄せる作品群であろうと続きを熱望する!


『本当に面白い作品』など一握りなのだ。日に10本程度新規作品を見ても、週に1本『本物』に出会えたら、その週はラッキーだとすら言える。


 そこからが読み専の苦難の始まりなのだ。


 『本物』を確信する面白い作品の書き手さま

 この存在は俺のような読み専からすれば星のような存在だ。どこか遠くの惑星系を担う、どこか遠くの太陽のような存在ということである。


 しかしだ、本当に面白いものを書く書き手がプロかといえば、そうではない。


 なろうは作家となっているかたも非常に多い、月間・四半期・年間・総合獲得ポイントなどのランキングで上位に乗っている方では書籍化してないほうが少なくすら感じる。40万作品の上位300作品ともなれば当然ともいえるわけだが。


 だが大海から見つけた『本物』を確信した書き手さんは、書籍化狙いのプロ思考か?


 ここが俺はジレンマなのだ。面白いのだから一心不乱に作家を目指してガシガシ作品を上げて欲しいと応戦したいのだが、一心不乱タイプの人もいれば、読み専仲間かと思うほどフラついている人もいる。

 最大手週間少年漫画では、いつまで休載なんだコレとおもうような作品を時折見かける。なにをしているのかと思えばフラフラしているのだが、そうした作家が作る創作物が甘美なまでに面白いから困るのだ。


 ふらついて他のものを参考に勉強になっているのならまだしも、ぜんぜん独自性の塊という人ほど顕著に他の人のものを覗いているような傾向にある気すらする。


 聞いて欲しい


「自分の『 作 品 を 書 い て』くれ」


 面白い作品は週間でも週に3度あがったとして、どれもが1万文字を超えていたとしても熱中症手前でのむスポーツドリンクのようにすぐに飲んでしまうのだ。読み終えてしまい虚しさから他の面白いものをと作品群の大海に飛び込んでも、この渇きは癒えないのだ。




 読者を抱える書き手様こそに、どうか届けたい想い


「人のことは良いから、自分の作品を書いてください」


 読むことが生きがいになっている人間の切なる想いである。

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― 新着の感想 ―
[一言] 面白い作品を書く人ほどインプットに余念がないですからね。 一見矛盾した話のようですが、小説を書くためには小説を書いてる暇などないのですよ。 小説を書いている人の大変さを正確に計るなら、24時…
[一言] なろうに登録のある読み専さんは活動的な読み専だと思います。 続き書いてください。読み専にとっては切実です。作者さん読む物ください。待っているのです。 プロという訳ではないので書けなくなるこ…
[一言] 初めまして。 小説ではないのですが、以前、物語の講座みたいなのを受けたとき…… 「進まないなら散歩してきたら?」と、講師のかたがおっしゃっていたのをよく覚えていて。 たぶんですが、「これを…
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