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命さんの弁明

 通されたのは緑が多く開放感あふれる大きな部屋だった。

 天井と向こう側の壁の全面に高機能ガラス遷移性建材が採用されていて、今は透過率が完全透過に設定されているようだ。午後の日差しがそのまま降り注いでいる。

 植え込みは南国風で空気もじんわりと暖かい。

 オフィスというより、温室だ。

 壁際のデスクの向こうで、みことさんが席を立って僕に会釈をした。

 青磁のような色合いのデスクはセミダブルのベッドを縦に5割伸ばしたくらいあって、上には小さな写真立てが一つだけ置かれている。

 命さんはデスクの右を回ってこちらに歩いてきた。

「どうぞ。そちらにおかけください」

 示された先に、棕櫚の陰に隠れるようにして、くすんだ緑色の小さなソファが二つ向かい合っている。

 僕は小さく頭を下げてからそちらのほうに歩こうとしてはっとした。

 ソファのその先の木陰に執事姿のアイナさんがいた。

「アイナさん?」

「先ほどは仲間がお世話をおかけいたしました」

 アイナさんは深々と頭を下げた。

「そのアイナは私専用です」

 命さんが楽しそうに、後を引き取る。

「あなたは面白い方ですね。アイナにさんづけするなんて」

「あ、いえ。つい、あまりに人間的ですので」

「人間的ですか。確かに。私も時々、『人間らしさとは何だろうか』と変な気分になることがあります」

 そう言って笑うと、ソファを改めて指した。

「どうぞ」

「ありがとうございます」

 僕が腰を下ろして、命さんが座ると、アイナさんがどこからともなくコーヒー取り出して給仕してくれた。

 どうやら、壁のどこかに隠し扉があるらしい。

「関連会社の農場の豆ですが、味には自信がありますので、どうぞ」

 命さんにそういわれては口をつけないわけにはいかない。

「いただきます」

 口元に運ぶと芳醇な香りがした。一口含むと透明感のある深い味わいが広がる。

「素晴らしいお味です」

「ありがとうございます。お口に合いまして光栄です」

 にこやかにうなづいた命さんだったが、急に居住まいを正した。

「このたびは、従妹が勝手をいたしまして大変ご迷惑をおかけしました。この時間まで各所にてお時間を費やす事態となりましたこと、誠に申し開きのしようもございません」

 お嬢様がそこまできちんと謝るとは思わなかったので、僕は慌てた。

「いえ、そんな。僕は何も。大丈夫ですから」

「お許しいただけますか?」

「それは、もう。許すも何も。私がついていながら要さんが事件に巻き込まれるようなことになりまして。それより、要さんは大丈夫なんですか?」

「要でしたら」

 顔を上げた命さんがデスクのほうを向くと、壁全面が窓だったうちの左半分がディスプレイに変化し、どこかの部屋を斜めに見下ろした映像が映った。

 こちらも光がいっぱいに差し込む明るい部屋で風にゆるゆるとカーテンが揺れている。子供向けの本が散らかっているところからして、子供部屋らしい。

 要さんは窓の前の大きめのソファに大の字になって、気持ちよさそうに寝ていた。

 傍らにはゆったりとした長ズボン姿の若い女性が見守るように付き添っている。

「あら、寝てしまっていたようです。こんな光景をお目にかけたと後で要が知ったら、怒るかもしれません」

「あの方が、要さんのお母さまですか?」

「あ、いえ。あれはうちで雇っている家庭教師です」

「家庭教師ですか?」

 小学生なのに家庭教師とはさすがだ。

「織幡学園系列の小学校に通わせているのですが、あまり毎日通っては、要にも学校にもセキュリティ面から問題があるとの分析結果があり、半分程度自宅からの授業参加にしております。相手に攻撃の確実性を与えないことで、攻撃を未然に防ぐのだそうです。ただ、それでは情緒面での発達が心配だ、と要の母親の一人が申しますので、要のお目付も兼ねて家庭教師をつけております」

 すごい話だ。学校に危害が及ぶから遠隔で授業に参加するなんて。

 いや、ちょっと待て。聞き捨てならない一言があった。

「母親の一人、ですか?」

「ええ、要が何も申しませんでしたか?要には母親が三人おります」

 母親って、そんなに何人も存在することが可能だろうか。

「そ、そうなんですか。全く、そのようなことは」

「要は自分の母について水谷さんにお話したいと、ずっと申しておりましたので、てっきりそのために伺ったのだと思っておりました。アイナ?」

 命さんのきつめの呼び声にアイナさんが恐縮して応じた。

「申し訳ございません。何があったのかとのお尋ねでしたので、そこまでのご報告はしておりませんでした」

「学習しておきなさい。普段の言動から予想されることが起きていないのも、事件です」

「承りました」

 この人、いったいどのレベルまでアイシリーズの製品品質を追求するつもりだろう。

 いや、そうじゃなくて。

「あの、母親が三人というのは、一体?」

「申し訳ございませんが、その先は要に直にお尋ねください。要のプライバシーですので。私としましては、また要に怒られる材料が出来てしまい、困惑しているところです」

「はあ。わかりました」

 僕は呆然としながら、要さんの部屋の映像の隣、窓の外に広がる空中庭園の向こうの樹々の間に、この角度からだと富士山がかすかに見えることに気づいて感心していた。

 さすがは、郊外ながら都内に広大な敷地を持つ筥松ホールディングス本社だけのことはある。


「今回ご迷惑をおかけするに至った経緯や、ことの一部始終など、お尋ねになりたいことがいくつもおありだと存じます。本件のお詫びといたしまして、私の判断で可能な限りにおきましては、いくつでもお答えいたしますので、何なりとご質問ください」

 へりくだった物言いだが、命さんはやはり堂々としていて、いつかの車の中の時と同じように、ちっとも卑屈に見えない。

 

「要さんには護衛の方などがついていませんでしたが?」

 まずはこれが気になった。

 有久保家が内外に敵が多いことはよく知られる事実だ。だからこそこれだけセキュリティに重点をおいているのだろう。なのに今日の件は、あまりにうかつすぎる。

「それに関しましては申し開きのしようもございません。これまでも要が勝手に抜け出そうとすることはあったのですが、ホームセキュリティシステムの範囲内で対応できておりまして、こちらに油断がありました。どうやらアイナに命じてダミー情報を流し、セキュリティが働いていない状態を作り出して抜け出してしまったようです」

「アイナさんって、そんなことまで」

 そんな知恵を働かせた要さんも要さんだが、有久保家を統括するようなセキュリティを容易に突破してしまうアイナさんもアイナさんだ。

「信頼レベルをホームセキュリティより上に設定しておりましたので、容易だったようです」

「ああ、なるほど」

 信頼レベルは複数のAIの判断がぶつかったときに優先順位を決定するための基準だ。信頼レベルが上のAIの判断が基本的に優先される。

「それは、良くなかったですね」

「お恥ずかしい限りです。要本人へ意見をする権限をアイナに付与したため、結果的にホームセキュリティを超えるレベルが設定されてしまったことに後で気が付きました」

 なんというか、お姫様の教育係を雇ったら門番より立場が上になってしまい、悪知恵を働かせた教育係にやすやすと門を突破されてしまうという物語を思い出す話だ。

「アイナさんの位置情報などで追跡はできなかったのですか?」

「あのアイナはステルスモードになっておりましたので」

 たしかに情報取得を匿名で行われては探索しようにもネットからデータが出てこない。

「公共機関の利用記録や監視カメラの映像などの情報は?」

 命さんは小さく笑った。

「私どもは警察ではありませんのでそのような情報源に勝手にアクセスはできません。ただ、傘下の交通機関の車内カメラに要が映っていたなどの情報は得ておりますが、それが判明したのも午後になってからです」

 金にものを言わせて思いのままにふるまうおとぎ話の富豪のようにはいかないのが現実らしい。もちろん、交通機関が傘下にあって、そのカメラ映像を半日で解析できるだけでもすごいことだ。


「アイナさんのことをお聞きしていいですか?」

 今日の事件のすべてはアイナさんが引き起こしている。

「もちろんです」

「アイシリーズの吉武は独立系だったのでは?」

「その情報は古いですね。吉武共電工業は3月30日に弊社に対して株式を発行し、弊社が筆頭株主になっております」

 そういわれても、非上場企業の株に関するニュースまでチェックしている人は少ないと思う。

 しかし、吉武買収の競争率はかなりのものだったのではないだろうか。金額も相当なものだったに違いない。

「買収の理由は?」

「惜しいし危ういと思ったからです。アイシーはすでに人間を上回る運動性能を持っておりました。連続稼働時間が24時間を超えることができれば人の代わりに働くことが可能と我々は判断したのです。しかし、あのままでは短時間に人を打ち負かすだけの存在で終わってしまう可能性がありました」

「人を打ち負かすというのは、スポーツで、ということですか?」

「いえ、戦争です」

 その言葉に、自動小銃を乱射しながらナイフをひらめかせて駆け回り瞬く間に敵部隊を全滅させるアイシーの姿が思い浮かんだ。

 確かにアイシーに武器を持たせたら人間が束になってかかっても勝てないだろう。

 全方位に複数のセンサーを備え、人を超える俊敏さと反射能力を持ち、電源が切れるまで疲れることなくトップスピードで走りづつける持久力をもつのだ。青年マンガのヒーローなんかを軽く超えている。

「実際、昨年末にアイミが披露されたあたりから吉武の周囲はかなり騒がしいことになっておりまして、アイシリーズを戦争の道具にしないという条件での買収の打診が吉武側から弊社に内々に来ておりました」

「なぜ御社に?」

「それは多分、過去にムナカタギルド関連のベンチャーを買収してきた実績を買われたのだと存じます」

 命さんはそういうが、この辺はムナカタギルドと有久保グループの関係の深さによるところがあるだろう。

 十数年前に、ある篤志家が困窮する若手研究者救済のためにと空きビルを使い、当初2年の期間限定で始めた研究者のたまり場のような仮の研究所。それがムナカタギルドの前身であるムナカタ研究ギルドだった。

 その活動に目をつけて出資した、ただ一つの企業が有久保グループの末席にあった有久保電子だったのは有名だ。

 この出資が成功だったことは、ムナカタギルドで開発された共鳴電導理論とそれを実現する有機素材についての各種特許の独占使用権を獲得できたという一例だけ見ても確かだ。高機能有機素材の分野で競争相手のない状態となった有久保電子はもちろんだが、もともと日本有数の企業グループだった有久保グループそのものが一気に日本経済のメインプレイヤーに躍り出るきっかけにもなった。

 そして、命さんの筥松ホールディングスは現在、ムナカタギルドと有久保グループをつなぐ立場にある。

 この、かつて大手電機メーカーの工場があった跡地に立つ筥松ホールディングスの社屋は、これまでに買われてきた数多くのベンチャーたちの研究所や試作工場が入る研究開発マンションとでもいうべき存在だ。

 これだけの背景があるから、そういった打診も寄せられたに違いない。

「それですぐにアイナの開発に?」

「ええ。吉武側には体格を大きくすることに反対がありましたが」

「反対ですか?」

「体格が変わるとバランスが崩れて運動性能が悪くなるというのです」

 確かにそれはありそうな話だ。

「それで実際は?」

「実は3月末までに、提携を見越して当社にサクラノシキブのバーチャルシステムと高速3Dプリンタを複数設置し、データのフィードバックから新機体のロールアウトまでを自動化したシステムを組んでおりました。提携が正式になってすぐの4月1日より、だいたい6日周期でアイナのリビジョン更新をしてきております。そしてリビジョン3、私どもはルミと呼んでいますが、そのルミでアイシーの運動性能を超えることが出来ました」

 なんともまあ、資本の暴力とでもいうべき高速開発だ。

 開発主体がAIなのだから、かけた金額がそのまま性能になるわけだ。

 ちなみに、関係のない話だが、以前、AIのシステムを電脳空間上に再現するバーチャルシステムを「権現」と言い換えたレポートがレビューで回ってきた事がある。あまりに本質をついていた言い換えだったので思わず笑って満点をつけた。

「運動性能が向上というのは?」

「文字通りです。状況判断能力の速度と精度があがったため、動きの無駄がなくなりました」

 アイシーにはあれでまだ無駄があったというのか。

「じゃあ、近々また卓球やサッカーの試合を行ったりされるのですか?」

「それが、開発に並行して有久保グループ内のクラブチームに内々で対戦相手をお願いしてきているのですが、その感触ではもはや試合にならないのではないかと危惧しております。ですので、公開で試合を行うのはむつかしいかもしれません」

「試合にならない、ですか?」

 有久保グループといえば傘下企業には全国大会を優勝を経験したクラブチームがいくつもあるはずだ。それらが全く手も足もでないというのだろうか。

「ええ、たとえば球技では、計算外の偶然でもない限り、相手に一ポイントも取られないところまでアイナの性能は行っています。面白かったのは野球で、27者連続ホームランで一回の表が終わらないまま実験が中止になりました。ピッチャーをどんなに変えてもストライクゾーン周辺に来るボールはすべてホームランにしてしまうのです」

 それは、対戦相手は面白いじゃ済まないだろう。いや、案外一周回って面白いというかもしれないか。

「こちらのアイナさんもルミですか?」

 僕は命さんの斜め後ろに立つ執事姿のアイナさんを見上げた。

「ええ、ベースはルミです。ルミは五十体作りました」

 短期間しか使わない試作機を一気に五十体なんて、どれだけの投資なんだろう。

「要さんは自分専用のアイナさんが長い間研修中だったと言っておいででした。途中でリビジョン更新があったはずですが、あれはルミですか?」

「あれももちろん、ルミです。見た目は全く変わりませんし記憶も継続していますので、要は気づいていないかもしれません。しかし、要に最初に会ったときと今のものとは機体が異なります」

 なんだか、切ない話だ。

 しかし、感傷にとらわれても仕方ない。質問を続ける。

「大変な投資をなさっておいでのようですが、それでも元が取れるということですか?」

 命さんは魅力的な笑顔を見せた。

「もちろんです。アイナは汎用品としての性能を上げるために生活支援型として開発しておりますが、警備や事務、工場作業などの用途であれば機能を抑えることが可能です。例えばルミの機体の製造原価はAIを除けば一体百万円ほどです。そして簡易機能版であれば、耐用年数を3年として週に5万円ほどのメンテナンスコストで運用が可能との試算も得ております、これに対し、すでにグループ内からその3倍の価格を出してもいいから大量注文をしたいとの要望が多数寄せられている状況です」

 たしかに、その額なら給与以外のコストまで考えると並みの人間を雇うより安価かもしれない。

 ましてやアイナ・ルミは並みの人間よりはるかに技能も運動能力も情報処理能力も上回り、不平も言わず、休憩も食事も必要としない(もちろん、メンテナンスやオーバーホールの時間は必要になるだろうが、人間の休息時間よりはるかに短いだろう)。

 この性能と価格がおおやけになれば、グループの内外と言わず、世界各国の企業が導入したがるはずだ。

 ただし。

「AIシステムはサクラノシキブの支配下のままですか?」

「ええ、そこは切り離せません。そして、もちろんサクラノシキブの販売は我々には出来ません」

 つまり頭脳部分の使用は吉武を通してムナカタギルドからのリース契約ということになる。リース料金は先のメンテナンスコストの中に入っているのだろう。

 リース形式による使用権のみの販売というのはムナカタギルドがAIをライセンスするときの仕様だ。

 AIプログラムの性能を決定づけるのは、多重学習で獲得した無数の数値の集合である基幹データだ。

 シキブシリーズの製品版では、この基幹データが通常は暗号化されて厳重な管理下に置かれている。ハッキングやリバースエンジニアリングなどで解析しようとするとそれらを巻き込みながら自滅的にシステムが消失し、その後バックアップから自動回復するという徹底ぶりだ。

 だから、リースを受ける側にとってシキブシリーズを利用した機器の頭脳部分は完全なブラックボックスとなる。

 しかも、作業内容から抽出された動作データを後日の改善に役立てるため、ムナカタギルドに送信することを求められる。

 もちろん、具体的なデータを送信するわけではないし、秘密保持規定もある。なによりシキブシリーズによせる国民の信頼はすでに絶大だ。

 しかし、これらを企業活動の主役として導入するとなると、二の足を踏む企業も少なくはないのではなかろうか。

 商売としてその辺の勝算はどうなのだろうかと思う。

「売れると?」

「ええ。量産計画を進行させております」

 命さんは自信たっぷりに答えた。


「最後にBSWについて教えてください」

 これが実は一番知りたいと思っていたことだ。都市伝説だと思っていたのが実在したのだから大発見だ。

 だが。

「それは、お答えできる範囲を超えます」

 あっさりかわされてしまった。

「何故ですか?」

「弊社の子会社が独自開発した機密でして、漏えいのリスクを考えるとヒントすらお教えできない状況です」

 都市伝説化してたのは、この秘密主義が原因だったのか。

 しかし、変だ。

「フェアリーにアンチBSW機能が搭載されているというのにですか?」

「あれは、……」

 と言いかけた命さんは珍しく言い淀んだ。

「何かあるんですか?」

 しばらくの間、命さんは、僕の質問を笑顔で受け流しながら視線をさまよわせていたが、ようやく思い切ったように僕の目を見た。

「正直に申し上げましょう。水谷さんのフェアリーは特別仕様となっております」

「え?」

 僕はあっけにとられた。バカのような顔をしていたかもしれない。

「申し訳ございません。先月のアップデートの際に水谷さんのフェアリー限定で少しばかり特別な機能を盛り込ませていただきました。BSW関連の機能はその一部です」

 いやいやいや。それって明らかに信義違反だ。

「なぜそんなことを?」

「前にも申し上げたかと存じますが、水谷さんのお母様のことで、うちの母がいろいろと気をもんでおります。そんな中で上京された水谷さんにもしものことがあって水谷さんのお母様が悲しむようなことがありますと取り返しがつきません。そこで失礼ながら余計なことをいたしました。重ね重ねの勝手で、誠に申し訳ございません」

 そう言われてしまうと、怒るわけにもいかない。

「他にも何かあるのですか?」

 僕は尋ねた。

「他にも、とは?」

「BSW関連を一部といわれましたので。他にも特別にしたことがあるのですよね?」

「ああ、それは」

 命さんは言葉を切って、僕の顔をうかがうようにしてから、言った。

「お母様のご意志を最大限に尊重するように、行動方針を修正しております」

 僕は、うぐっと変な声を出していた。そして納得もした。

 道理で、このところのエリスが僕に対して僭越に振る舞うわけである。

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