おれのだから
「柚子は俺のだからさわんじゃねぇよ」
「拓登!!」
二人の顔が近づきもう少しで唇と唇が触れるという所で現実に戻った。
「俺の授業で寝るとはいい度胸だな?宇野」
「げ・・・鬼門先生」
「放課後職員室な。」
そうして教壇に戻っていった。
私の名前は宇野 柚子(うの ゆず)。
ピチピチの高校2年生だ。
鬼門(おにかど)とは私たちの日本史の先生。
大体日本史何て将来使わないし!
なんていう悪態をつきながら残りの時間を過ごした。
「柚子~、おつかれ」
「澪ちゃぁん・・・最悪だよぉ」
「まぁ仕方ないね」
ごもっともなことを言われ机の上で項垂れた。
「なにぃ?柚子ちゃん鬼門に呼び出しくらったの?」
ニヤニヤしながら近寄ってくる男は、平野 舜(ひらの しゅん)。
学校で有名なチャラ男だ。
「舜、」
「そんなに落ち込むなって。ほれっ」
舜がひだりにどく。