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黒竜を駆る  作者: 烏川 ハル


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4/10

第4話

   

 近寄って見ると本当に大きい。トロールのような大型モンスターでも立ったまま入れるくらいだ。

 洞窟の中を照らしても、明るくなるのは入り口付近の岩肌だけ。魔導ランタンの光は奥まで届かず、はっきり視認できずとも、かなりの深さなのが理解できた。


 日の光が当たらぬ洞窟内に植物の自生は期待できない。でも小動物が住処(すみか)にしている可能性はあるし、奥まで追い詰めれば逃げられる心配がない分、外よりも狩りやすいはず。

 そう考えて、僕は洞窟に足を踏み入れた。


 土の大地だった森とは異なり、地面は固い岩盤。一歩また一歩、奥へと進むにつれて、乾いた足音が響き渡る。

 獲物となる小動物がいたとしても、これでは僕の接近を察知して、逃げたり隠れたり出来そうだ。しかし、せっかく入ったのだから奥まで確かめたいという好奇心もあり、そのまま進み続けると……。


 やがて、妙な気配を感じた。物音や匂いとは違う、殺気に似た気配だ。

 野生動物が発するにしては禍々しさが強い。モンスターかもしれない。

 洞窟の入り口では「トロールのような大型モンスターでも」と例えたが、そこまで手強(てごわ)いモンスターはいないだろう。サバイバル訓練の舞台になる程度には厳しい環境だとしても、『キャロリーナの森』は普通の森。モンスター退治を生業(なりわい)とする冒険者たちが行き交うようなダンジョンとは違うのだ。

 モンスターがいるとしても、せいぜい最下級のゴブリンやウィスプくらいのはず。それならば僕でも対処できる、いや、その程度も対処できないようでは先が思いやられる。なにしろ僕たちは後々、竜騎兵となって、他国の軍隊を相手に命懸けで戦うのだから。


 そんな決意をすればナイフを握る手には力が入り、歩くペースも自然に上がり、さらに洞窟の奥へ。

 すると、ようやく最深部が見えてきた。ただし魔導ランタンの(あか)りに照らし出されたのは、行き止まりの岩肌だけではなかった。

 その手前でうずくまる巨体。不気味な黒竜の姿もあったのだ。

   

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