表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女装趣味の私が王子様の婚約者なんて無理です  作者: 玉名 くじら
第7章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

434/546

01 プロローグ


 学園に入学して暫く経った。

 今思い起こせばいろんな事があったなと思う。

 まず、学園に入学して早々に、自演失踪事件や誘拐事件があった。

 レオナルドや四大公爵家のうち三人のご令嬢とマーガレット達が誘拐された。

 それで、エリーや他の王家の裏側を司る家の人達と一緒に救出に向かった。

 犯人達は、建設中の駅舎に監禁していたんだけど、救出時にちょっと壊しちゃったんだよね。

 まぁ建設中だし、施主のソフィアも直せばいいからとあっけらかんとした感じだった。いやぁ、弁償とか言われたらどうしようかと思ってたんだよね。

 

 それから暫くは何事もなく学園生活を満喫し、年を迎えた。

 まぁ、間にハロウィン(ただのコスプレパーティじゃなくて本格的なもの)やらクリスマス(私の誕生日兼クリス教の祝祭)やらバレンタイン(何故か私への愛の大きさを競うイベント)等で無理矢理イベントに参加させられたりして忙しかった。

 まぁ、冬休みもそんなに長い訳ではないので、今年は家には帰っていない。

 どうせ汽車で三時間の距離だしね。用があれば汽車に乗ればいいし。

 そう思っていたら、逆にお母様が元日に学園に来たりしてね。

 そういう文化無いと思ってたのに、お母様がみんなにお年玉配ったりね。

 まさかこんな大勢でルームシェアしてるなんて思わなかったのか、メイドさん達には財布から直で渡していた。

 二日くらい泊まっていたんだけど、寮に親が泊まってもいいものなんだろうか?

 二日目は、ソフィアのお母様であるスミカ様と何やら話し合っていた。

 ニッコニコして帰ってきたから、よっぽど話に花が咲いたんだろう。

 「ところで、クリスの寝るところがこんなに狭いのは問題だと思うんだけど?」

 「いやまぁ、メアリーの寝相が悪いので」    「あっ…じゃあ仕方ないわね。こればっかりは私ではどうにもならないわ。でも、ソファで寝るのはあまり良くないわよ。……そうね。この広さならあと一個ベッド置けるでしょ」

 「まぁ置かなくもないですね」

 「私がプレゼントで買ってあげるわね。…もう、こんななら早く言ってくれれば手配したのにぃ」

 結局部屋が狭いのでベッドはメイドさん三人で使っていて、私はソファで寝ていたんだけど、とうとうベッドを買わざる得なくなった。

 休み明けにお母様が手配したベッドが届くようだが、その前にいろいろ片付けないといけないわね。主に三人の私物を。

 まぁ、ベッド購入に関しては入学からいろいろあって忘れてたのよ。ソフィアもすっかり忘れてたし。

 ちなみにこの二日間は床に布団を敷いてお母様と一緒に寝たんだけど、メイドさん達が凄く恐縮していた。まぁ、そりゃそうだよね。

 逆にお母様は新鮮だったのかずっと興奮していた。


 あと、新年会と称して王城へ呼ばれてみんなとワイワイしたのもあったわ。

 それに、どこから情報知り得たのか知らないけど、振袖を着て行ったのよね。

 振袖なんて前世ぶりだわ。

 私は久しぶりだけど、ソフィアやマーガレットは着慣れてないのか、手こずっていた。

 ヨメナさんが、着物に凄く興味津々だったり、お姉様が早速改造しようとしたりいろいろあったわ。

 「それ着るの初めてのはずよね?」

 「そう…でしたっけ? うふふ」

 「だって、この前港に来た貿易商から買ったのよ?」

 「なんでですかねー」

 「私だって着るのに苦労したのに…」

 お母様から疑惑の目を向けられたわ。

 しかし、着物ってのはいいね。胸が真っ平な方が着やすいし、見た目もいい。だから前世で女装してた時はよくお世話になったわ。


 あと、ひな祭りもしたいとソフィアが言っていたけど、私の思うひな祭りとソフィアの考えるひな祭りは違うんでしょうね。

 きっと私が十二単着て飾られるんだと思う。だって、ソフィアがお母様から十二単とか束帯とか渡されていたしね。

 しかし、十二単かぁ…。流石にあれは前世では手に入らなかったわ。流石に高いんだもの。持ってる着物を十一枚重ねて来た事があるけど、肩とか上がらないんだよね。もしかして本物はもう少し動きやすいんだろうか? 機会があったら着てみようかな。

 そして、王都にいるんだからと、王城の中庭の寄せ植えと、騎士団の訓練に参加させられたりと色々引っ張りだこだった。一時期週末はずっと王城に行ってたわ。

 あの時一緒に働いてた人にも会って懐かしい気分になったなぁ。口調とかは相変わらずだったけど…。

 思い出したら結構いろんなイベントやってたのね。思い出すとキリがない。

 逆に裏の仕事は冬の間は暇なようで殆ど無かった。

 そんなこんなであっという間に三月。

 ちなみに春休みは無い。長期連休は夏に二ヶ月くらいあるのと、年末年始に十日くらいかな。

 そうそう。ある程度学園に慣れただろうという事で文化祭が近々あるんだそうだ。

 てっきり秋かなとか思ったけど、秋はバタバタしていて忙しかったし、あっという間に終わってしまったのよね。紅葉狩りとか行きたかったなぁ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ