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女装趣味の私が王子様の婚約者なんて無理です  作者: 玉名 くじら
第6章

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07 学園へ行こう④

 

 王都の駅へ到着。

 いつ来ても相変わらず大きい駅だと思う。駅のホームが全て屋内になっているので、雨や雪が降っていても問題ない。強いていえば、広すぎることくらいだろう。

 五つも路線が増えたからか乗降客の数も多い。はぐれないようにしないとね。

 でもまぁ、みんな慣れているのかはぐれることもなく改札口を出た。


 駅から学園までは無料の送迎馬車が往復しているらしいので、それに乗り学園へ向かう。こんなサービスを無料でするなんて気前がいいわね。私達の他にもみんなそれを利用しているけど、何人かは戸惑っている。まぁそうよね。

 その様子を見て、馬車の中で気になった事を口にする。

 「そういえばさ、あんなに入学者が多かったら寮とか足りないんじゃないかしら?」

 「あぁ、大丈夫よ」

 「何でソフィアが分かるの?」

 「三年くらい前かな? そこの学長の人が入学生が多くて寮が足りなくなるかもって、工事の依頼をうちにしてきたからね」

 なるほど。だったら大丈夫そうね。先を見越して工事しているだろうしね。そもそもの話、その時は寮が足りない筈なのに何でそんなに受け入れたのかしらね?

 「それでさぁ、私もお父様やお兄様に付いて行ったんだけど、メチャクチャ広かったのよ」

 「どうせ校舎の辺りしか見てないんでしょ?」

 「そう思うでしょ? 一応、寮の建設予定地とか見た後に、他にも必要な施設とかあるから建てて欲しいって言われて見積もり兼ねて見て回ったんたんだけど、広すぎて広すぎて、とても一日二日では見て回れなかったわよ」

 「その言いっぷりは全部見てきたんだ」

 「お陰で足がパンパンになるわ、腰は痛くなるわ。心臓は痛いわで散々だったわ」

 普段から運動しないからそうなるのよ。

 「なんやかんやあってちゃんと寮を建てたわよ」

 「へぇ…」

 「それでも敷地のほんの一部よ。あんな広大な土地どうするのかしらね?」

 「乗馬とか、剣術の訓練場とかないの?」

 「あったけど、手つかずの土地ばっかりよ」

 そこでずっと黙って話を聞いていたお姉様が口を開いた。

 「あそこは王家の私有地の一部を学園にしているだけだからね」

 「どうりであんな広い訳だわ」

 お姉様曰く、王城から北部の辺りは王家の私有地なんだそうだ。

 東側の一部は騎士団が。西側の一部に学園があるんだそうだ。大体の広さをお姉様が教えてくれた。王城の敷地自体広いのにさらに土地があるなんて王都って結構大きいのね。

 「あと半分もあるのね。そうなると………大体東京ドーム150個分ってとこかしらね」

 よく東京ドームで大きさ換算するけど、あれ分かりづらいのよね。まぁ、ライブで行ったことあるから分かるけど、確かに広いっちゃあ広いけどピンとこないわね。あと、アリーナ席もスタンド席も椅子の狭さどうにかならないのかしらね?

 「「「「とうきょうどーむ?」」」」」

 ほら、ソフィアが変な寸尺使うからみんな首を傾げているじゃない。転生者のマーガレットでさえ、ピンときていない。アレで分かる人殆どいないわよ。

 「ソフィア、それ分かりづらいから」

 「マジで? じゃあセントラルパーク二個分って言ったら分かる?」

 「それなら何とか…」

 広いんだか広くないんだか、逆にピンとこなくなったわ。でも、お城の敷地除いてそれなら広いわね。防衛も兼ねてるんでしょうけど。

 その後、馬車が学園に着くまで、ソフィアは東京ドームの説明をどうしたものかと考えあぐねていた。


 結局ソフィアから説明がないまま学園に到着した。みんなの心の中には『東京ドーム』と『セントラルパーク』が何なのか分からず、謎として残ったのだった。


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