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女装趣味の私が王子様の婚約者なんて無理です  作者: 玉名 くじら
第5章

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97 番外編24 バレンタイン


 「クリス、私の為にチョコ作って」

 「唐突に何?」

 「バレンタインよバレンタイン」

 「うちそういうのやってないから」

 「やりなさいよ」

 ソフィアがうちに来るなり、いきなりお菓子をねだってきた。まぁ、いつもの事なんだけどさ。

 やらなくてもチョコとかお菓子の売り上げいいからやる必要性を感じないのよね。

 それに、前世では母親除いて貰った事ないから、尚の事やりたくない。

 「いいじゃない。やりましょうよー」

 私をぐわんぐわんと音が鳴りそうなくらい揺さぶる。気分が悪い。

 「ソフィアお姉様、私が作ってあげるわよ」

 そう言ったのはソフィアが大好きなマーガレット。

 「いや…その…」

 急に言い淀むソフィアにシフォンさんが口を開く。

 「チョコが食べたいなら、ご好意に甘えたらいいんじゃないですか?」

 「や、違うの」

 あぁ分かったわ。ソフィアがこう言うって事は…。

 「ソフィア、チョコが作りたいのね」

 真っ赤になった顔でコクンと頷くソフィア。

 「素直に教えてって言えないソフィアお姉様可愛い」

 両頬に手を当て目をとろんとさせるマーガレット。

 「最初から正直に言えば良かったのでは?」

 「でも、そういう所が可愛いじゃないですかー」

 ステラさんとシフォンさんがニヤニヤしながら言っていた。

 「でもソフィア、あげる人なんているの?」

 「「「「「「……………………………」」」」」」

 「え…何?」

 「いくら何でも酷すぎます」

 「ここまで鈍感すぎると流石にウザいですね」

 「ソフィア様かわいそう」

 何で私が悪い事になってんのよ。

 「まぁいいわ。逆に燃えてきたわ」

 何燃えるって? そんなにチョコ作りたかったの?

 だったら早く出来るようにした方がいいわね。

 「じゃあ用意してくるわね」

 「はぁ…」

 そう言って部屋を出ようとしたんだけど、大きなため息をつかれた。何でよ。

 最近のソフィアは良く分からないわね。

 それにしても、ソフィアはホントにイベント大好きね。ハロウィンにクリスマス。果てはひな祭りに端午の節句と殆どソフィア発信だものね。まさかバレンタインもやるとは思わなかった。ホワイトデーもやった方がいいのかしらね?

 

 さて、恐らくだけど…。もっと人数が増えそうな気がするので多めに用意しておこう。ただでさえソフィアは料理を失敗させるからね。あくまで実験としてやらないと成功しないなんて難儀よねぇ。

 うちの調理場へ向かう途中珍しい組み合わせがやってきた。

 「あらぁクリスちゃんどこへ行くのかしらぁ?」

 「その感じだと何か作る予感がするわ。」

 エリーとキャロルさんが興味津々な感じで聞いてきた。

 キャロルさんに至っては、うちに来て半年。私がいろいろやっているのを知っているから、察しがいい。

 「はい。ソフィアがチョコを作りたいって言うので、準備を」

 「あらぁ。それってぇ、私も参加していい感じぃ?」

 「いいわよエリー。キャロルさんはどうします?」

 「モチのロンでやるわ。めっちゃ興味あるわ」

 「分かりました。じゃあ三十分後に調理場に来てください。あ、汚れてもいい格好でお願いします」

 「分かったわぁん」「分かったわ」

 これは、ベルさんのにも協力を仰がないといけないわね。


 そして、準備が整ったのだが、多くない? 結構うちの調理場広いと思うんだけど、ギッチギチに集まっている。

 ソフィアにマーガレットは勿論。さっき呼んだキャロルさんにエリー。

 従者のステラさん、シフォンさん、ガーベラさん、カモミールさんは分かる。

 しかし他の人は一体どこから聞きつけたんだろうね。うちのメイドさん達が所狭しと集まっている。

 「自分の愛を届けられると聞いて」「クリス様が愛の伝え方を教えてくれるときいて」「愛の作り方が知れると聞いて」「チョコを食べさせられたら愛が成就すると聞いて」「チョコが食べ放題だと聞いて」

 まぁ、間違っちゃいないけど…。

 たまたま来ていたテオドールたんはここに来てくれてありがたいわ。頑張るぞっていうポーズだけでお腹いっぱいよ。

 「バレンタインとは、ラバーがラバーにラブをマテリアライズしてギブするデイだと聞いたんだ」

 テオドールたんの唐突なルー語に私がびっくりよ。

 そして、一番の問題児はというと…。

 「な、なんですかクリス様?」

 メアリーが味見や試食を我慢できる訳がない。

 なんなら、完成しないまであるわ。

 「メアリーはハウス」

 「なっ! 犬じゃないんですけど!」

 我が家のペット枠だから間違っちゃいない。ちなみに本家本元のペットことヴェイロンは調理場の天井付近で興味津々と言った感じで浮いていた。

 「流石に多すぎるわね…」

 「そうね…」

 じゃあ何人か退室してもらおう。

 「はいはーい。うちのメイドさん達は後で教えるから退出してもらっていいかしら?」

 「「「「「「「「「えー」」」」」」」」」

 非難轟々の嵐だ。何人かはブーイングすらしている。誰だ?

 「まぁまぁ、教えない訳じゃないんだから。それにこんなにいたら作れないし、材料も足りないわよ?」

 ベルさんがうちのメイドさん達を窘めた。

 流石はベルさん。うちの料理番だからか、みんな素直に引き下がってくれた。あの人数だと何回かに分けてやらないとダメね。

 さて、作っていく訳だけど……。

 「メアリーは?」

 「え?」

 「作らないのにいてもしょうがなくない?」

 「いや…味見…」

 「不要だけど」

 「ぐぬぬ…あっ! ヴェイロンも味見したいですよね」

 「きゅー」

 普段仲悪いのにこういう時だけ結託するんじゃないわよ。

 「ちゃんとメアリーの分も作ってあげるから」

 「ならいいでしょう」

 「きゅう?」

 「はいはい。ヴェイロンの分も作るから」

 「きゅー!」

 ヴェイロンがメアリーを引っ張りながら調理場を出て行った。

 ドラゴンにチョコレートってあげて大丈夫なのかな? まぁ、普段からいろんなもの食べてるし多分大丈夫でしょ。

 そんな時不意に袖が引っ張られた。

 「何ソフィア……あ、マーガレット」

 「間違える要素ある?」

 いや、袖引っ張るのはソフィアの癖だからつい…。

 「で、何?」

 「あのドラゴン何?」

 あぁ、マーガレットは初めましてだっけ。

 何回か来てるはずなのに会った事ないのね。

 マーガレットの所のメイドさんもコクコク頷いていた。

 「あれはね、ソフィアの子よ」

 「え…ソフィアお姉様の子供…。もしかしてもう…」

 「ちょっと! それは語弊があるわよ! というか、まだしたことすらないのに!」

 「ソフィア様、その辺で」

 勢いに任せてとんでもない事を口走ろうとするソフィアをステラさんが止める。

 「あぁ良かったぁ。そうよね。ソフィアお姉様が私より先にする訳ないものね」

 「マーガレット…、あなたも変な事を口走るのはやめなさい」

 「あだっ!」

 マーガレットのメイドのガーベラさんが頭にチョップを入れて止めた。呼び捨てもそうだけど、止め方が凄い雑。

 「まぁいいや…。いつまで立っても進まないから始めるわよ」

 「「「「「はーい!」」」」」

 私とベルさんでそれぞれ材料と調理器具を配っていく。

 「ねぇねぇ、質問なんだけど」

 「何ですかキャロルさん?」

 「これって、愛する人に作るものじゃない?」

 「そうですね」

 「と言う事は、何入れてもいいのよね?」

 「はい?」

 「だからぁ、私の唾液とか血とか……愛液とか入れたら喜ばれるの?」

 「ダメダメ! 入れんな入れんな! そんなの入れないでよ! 絶対入れちゃダメよ………って、エリー早速入れようとしない! 汚いでしょ!」

 「「「「「えー………」」」」」

 こいつら何考えてんだ? そんなもの入れたって喜ぶ訳ないし、嬉しくなんてないに決まってるでしょ! どこからそういう変な知識仕入れてくるのかしら?

 「ルイスなら喜んでペロペロしながら食べてくれると思うんだけどなぁ…」

 うちのお兄様がそんな特殊性癖な訳ないでしょ。………ないよね?


 最後までオリジナリティを出したいとゴネるキャロルさんとエリーを何とか宥めて、()()のチョコ作りを開始した。

 何でこの二人呼んじゃったのよ…。


 何とかひと段落したところで、私とベルさんの二人でチョコ作りを教えていく。

 最初はどうなるかと思ったけど、何とかなっているわね。

 そう思っていたんだけど、この瞬間まで忘れていた。ソフィアが料理できない事を。

 色々あって忘れてたわ。ついさっきまで覚えていたのに、油断したわ。

 「えっ! えっ! ソフィア、なんか煙出てない?」

 「あら…ホントね。クリスーこれでいいのー?」

 「あっ!」

 ソフィアの方を見ると湯煎しているだけの筈のボウルから紫色の煙が噴き出していた。

 「ベルさん! 窓! 窓開けて! 今すぐ! 全部!」

 「はっ、はい!」

 急いで調理場の窓を開けて全開にする。

 そして、ソフィアの前にあるボウルをミトンで掴んで窓の外へ放り投げた。

 「あっぶなー…」

 「危機一髪でしたね…」

 「そうね。私も忘れてたわ」

 なぜかソフィアは料理をすると、通常の手順でやっても失敗するのよね。不思議よね。

 この様子をみんながぽかーんと見ていた。

 「大丈夫? 空気吸い込んでない?」

 「だ…大丈夫よ」「どうやったらああなるのよ」「ね…ねぇ…あれ何?」「やっぱり………」

 うん。みんな大丈夫そうね。

 「仕方ないわね。ソフィアは私が教えるからちゃんと言われた通りにやってね?」

 「う…うん」

 新しい材料と調理器具を用意する。これと言って違いはない。違うのは教え方よ。

 「では、実験を開始します」

 「!」

 「あぁなるほど…」「え…何?」「どう言う事?」「そういえばそうだったわね」「ご主人様が禁止を命じられたので忘れてました」

 覚えている人と初見の人と半々だ。

 その後はみんなが見守る中、()()しながらチョコレートを作っていった。

 溶融とか合成とか冷却とか、単語だけ聞いていたら料理しているとは思えない単語がどんどん出てくる。

 そして……。

 「出来た…出来たわクリス」

 「おめでとう。頑張ったわね」

 「うん!」

 見事生チョコが完成した。その一部始終を見ていたみんなが「おめでとう」と言いながら拍手していた。

 そして出来たチョコをラッピングして完成だ。

 いやぁ、無事に終わって良かったわ。被害も最小限に抑えられたし。

 後片付けをして調理場から出て行く時に、後ろから声をかけられた。

 「クリス」

 振り返るとテオドールたんが赤らめた顔で先程作ったチョコを両手で渡してきた。

 嬉しいな。テオドールたんが作ったものなら、何が入っていてもオッケーよ。

 「ありがとう」

 「えへへ…」

 はにかんだテオドールたんかわいい。抱きしめたいくらい。ホントに抱きしめようとしたところで、調理台の上にもう一つある事に気づいた。

 「あれ、それは?」

 「これはアーサーの分」

 「アーサーの?」

 「うん。何でか知らないけど出禁なんだって。入れないから門の前で終わるの待ってるんだ」

 そういえば、私にとんでもない事してくれたから、出禁にしたんだったわ。

 雪積もるこの寒空の下で態々待ってるんだ。ご苦労な事ね。尤も、出禁を解除してあげようなんて気は更々無いんだけどね。

 「じゃあ行ってくるね」

 ブンブンと手を振りながら小走りで去っていった。

 テオドールたんが悪い男の元へ行ってしまった。


 部屋へ戻るとソフィアがもじもじしながら待っていた。

 「どしたの?」

 「はいこれ」

 ソフィアが私にチョコを渡してきた。

 ……どういう事?

 そのままチョコを凝視したまま突っ立っていたら、ソフィアが恥ずかしそうに喋り出した。

 「や、ほら、いつもお世話になってるし?」

 何で疑問系?

 しかし、ソフィアのチョコかぁ…。

 私の目の前で作っていたけど、怖いなぁ。そうだ!

 「メアリー! ヴェイロン!」

 「はい! 何でしょう!」

 「きゅっ!」

 呼んだらすぐ来てくれるなんて忠実よね。

 「はい。チョコよ。味見にどうぞ」

 「わぁ。ありがとうございます」「きゅー」

 二人とも感激しながらチョコを頬張ろうとする。

 「ちょっとクリス! 何で先にあげちゃうのよ」

 口に放る手前で固まるメアリー。

 「……これは…、クリス様の……お手製では……ない?」

 「そうよ。私が作ったのよ!」

 「クリス様?」

 チョコを持ったまま、首だけをこちらに向けるメアリー。

 「だって、味見したいって言ったじゃない」

 「死にたくないんですけど」

 「死ぬ訳ないでしょ!!」

 ソフィアの料理の怖さはメアリーも知っているからね。

 しかし、知らないヴェイロンは、嬉しそうに頬張っている。

 「きゅーうー」

 「あら、美味しいの? じゃあ大丈夫ね」

 「ひっどい、クリス」

 「いや、流石に私も怖いし。でも美味しかったわよ」

 「そ。ならいいわ。今回は許してあげる」

 ちゃんと食べたら機嫌を直したソフィア。

 そういえばマーガレットとかどこ行ったのかしら?

 「ソフィアお姉様〜。新しく作ってきました。是非食べてください!!!」

 荒い息を吐きながら部屋へ飛び込んできたマーガレット。

 「後でいただくわね」

 「はい!」

 そこで私の方をチラッと見て呟く。

 「クリスの気持ちが分かった気がするわ」

 「あはは……」

 何とも気まずい雰囲気に苦笑いするしか無かった。


 「さて、これどうしようか」

 「どうしましょうかね?」

 ソフィアが錬成失敗したチョコレートだったもの。泡立て器とボウルも溶けて、一塊になっている。

 幸い、煙や湯気は出ておらず完全に冷え固まっている。

 なんというか金属のような怪しい紫混じりの銅色に輝いている。

 「これ触って大丈夫かな?」

 「やめておいた方が良くないですか?」

 「だよねぇ」

 ベルさんが持ってきたトングと大きめのボウルにそれを入れる。うん。冷めているからか溶けたりはしないようだ。

 「じゃあ、ソフィア送ってくついでに持ってくね」

 「気をつけてくださいね」

 「ははは。大丈夫よ。でも一応袋で包んでおきましょ」

 「ジュラルミンのケースに入れた方が良くないですか?」

 まぁ、危険物っぽそうだしそのくらいやった方がいいかな?


 ということで、アンバーレイク領にやってきた。

 まさか一緒に来るとは思わなかったソフィアが落ち着かない様子だったのは、マーガレットがずっと腕にしがみ付いていたからだろうか?

 「じゃあ私こっちに用あるから」

 「え?」

 「じゃあソフィアお姉様は私と一緒ですね」

 「え…待って…ちょっ!」

 仲が良くて何よりだわ。

 と言う事で、アンバーレイク家の変態三兄弟の所へ向かう。

 「ようこそクリス嬢。今日も可愛いですね」

 「えぇえぇ。出来れば髪の毛と体液を頂ければ幸いです」

 「……………………」

 真ん中のモップだけがいつも気持ち悪い事言うわね。そんなのあげる訳ないでしょ。

 ところで、左端のイケメンモブさんはともかく、スケキヨさんがめちゃくちゃ可愛くなっている。え? 何でドレス着ているの? 物凄く似合っているしお持ち帰りしたいくらいだわ。

 ……おっといけない、脱線しそうになったわ。ついつい目で追ってしまうわ。だって王城にいた時より可愛いんだもの。ずっと見ちゃうのは仕方ない事よね。

 「それでご用件は?」

 「今日はこれなんだけど」

 持ってきたジュラルミンのケースを開ける。

 「随分と厳重だね」

 「マスクやゴーグルは要らないと思うけど、手袋はした方がいいかも」

 「一体何を持ってきて………」

 中を見たシドさんが驚愕に目を見開く。

 「こ…これは……」

 「はい。ソフィアが料理したものです」

 「何をどうしたらこうなるんだい?」

 「謎ですよね」

 本当にどうしてこうなっちゃうんだろうね。世界七不思議の一つだわ。

 「分かった引き取ろう」

 「ありがとうございます」

 危険物を引き取ってもらって助かるわ。

 「ところでこれは一体何を作ろうとしたんだい?」

 「チョコレートですわ」

 「ほう…。もしかしてバレンタイン?」

 「えぇ」

 「……………………」

 「……………………?」

 暫し静寂が訪れる。

 「………あの…どうかしましたか?」

 「無いのかい?」

 「何をです?」

 「チョコレートだよチョコ! バレンタインならチョコレートを配るものだろう?」

 「あぁ…無いです」

 「何で!」「何ですと!」「……悲しい……」

 いや…何かあげたいって気持ちにならなくて…。

 「ぐぬぬ…。我々の魅力に気づかないとは…」

 「悲しいですな」

 「では、それはお渡ししますので、私は失礼しますね」

 がっくり項垂れるシドさんとムックさん。

 屋敷の出口までスケキヨさんが見送りに来てくれた。

 「……またね……」

 「はい。お見送りありがとうございます」

 「……ん……」

 「あ、これどうぞ。後で渡そうと思ったんですが、丁度良かったです」

 「…!……これは……」

 「バレンタインのチョコですよ。可愛い子にしかあげませんけど」

 「……あ、ありがと……」

 「いえいえ、では失礼しますね」

 そうしてアンバーレイク家を後にした。

 いやぁ、女装したスケキヨさんホントに可愛かったな。真っ赤な顔ではにかんだ表情はグッと来るものがあったわね。あ、あげた時にちょっと抱きしめれば良かったわね。残念。

 是非とも女装を止めないで続けて欲しいわね。


           *      


 それから暫くして―――――

 「こっ…これは!」

 「む。兄者どうかしましたかな?」

 「これは凄いぞ。革命的だ。ソフィアにもっと料理させた方がいい」

 「えぇ…。危なくないですかな?」

 「実験に危険はつきものだぞ」

 「そうですが…」

 「これを量産出来れば凄いことになるぞ!」

 その後、再建が順調にいっていたアンバーレイク家の研究所がまたぞろ吹っ飛んだのはまた別の話。

 


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