25 いいこと思いついた
新たに新設された遊戯室にレオナルドとウィリアムを招き入れる。
ずっと、ショタとか生意気な子供とか言ってたら、流石に自己紹介されたわ。
『ウィリアム! ウィリアム・クロムウェル! 覚えとけ。俺の名前はショタじゃない。分かったか?』
と、相変わらず生意気な物言いだったけど、まだ家族とメイドさん達が周りで威圧していたらしく。
『う、ウィリアム・クロムウェルです。へへへ……。以後お見知りおきを………』
と、不器用な愛想笑いでペコペコしだした。
最初から、そうしておけば良かったものを。顔だけは良いかませ犬キャラ。強いものに巻かれる。と頭の片隅にメモっておく。
そんなショタっ子二人とお姉様とお兄様の五人でやる訳だけど。
何のゲームをしようかなと考えながら、窓の外を見る。ウィル坊の親がぐっちゃっぐちゃの庭でしょんぼりしながら体育座りしている。
その横にある椅子とテーブルで優雅にお茶を飲むお母様。
ひどい絵面だなぁと思って眺めていると、不意にアイデアが閃いた。
勝者と敗者が明確になって、ギャンブル性も高く依存性も高いゲーム。
「そうよ! ポーカーだわ!」
ビクッとするウィリアムと、「ポーカー?」と首を傾げる三人。
「いいこと閃きましたわ。残った賊を炙り出す良い方法が」