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女装趣味の私が王子様の婚約者なんて無理です  作者: 玉名 くじら
第4章

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10 今日は無礼講


           *      


 パーティー会場に着くと、日が落ちたためか、大分過ごしやすくなっている。

 庭には、沢山の料理とお菓子と飲み物がテーブルに並べてあった。

 「クリス様が作ったのはどれですか?」

 「んー、大体あの辺とあの辺かなぁ…」

 「じゃ、ちょっと食べきってきますね」

 返事する間もなく、真っ先に食べに行くメアリー。やっぱりメアリーはこうでなくっちゃ。


 「まだまだ子供ですね」

 黄金色の液体の入ったシャンパングラスを持ったロザリーが、メアリーを揶揄する。

 風に揺れてパンツ丸見えな所を除けば、大人な女性に見える。

 というか、いつそのグラスとったのよ。


 「クリス様も子供ですから、どうぞこちらのジュースを」

 「いや、私もそれがいいんだけど」

 「まだ早いですよ。どうぞ」

 オレンジジュースの入ったグラスを無理やりに渡される。まぁいいけどさ。

 アリスとメタモもそれぞれジュースの入ったグラスを持ってチビチビ舐めるように飲んでいた。本当に猫みたいだな。


 そういえばお姉様は…………、いたわ。いつの間にあんなに料理を山盛りしたんだろう。ここに来てまだ三分も経ってないわよ。リスみたいな顔して…。

 呆れながら見ていると、私の前に誰かが立っているのに気がついた。

 見上げると、瞳をハートマークにして、両手を両頬に当て、奇声を発するアンさん以下生徒会メンバー。


 「きゃぁああああああああっ! なーんてかわいいのぉっ! ぐへへへへへっ……。ちっちゃい子が三人も」

 「アン、落ち着きなさい。幾らなんでもはっちゃけすぎよ」

 「そうだぞ。理性を抑えないと楽しめないぞ」

 「………………」

 暴走状態のアンさん。そのアンさんの手綱を握るキャロルさん。変態発言のクライブさん。無言のロブさん……。


 ん? ロブさんもドレス着てるってことは、ロブさん女性だったのか。

 よく見ると、胸のあたりにささやかな膨らみとかあるけど、パッドかな。

 「ちょっと、クリスきゅん! 私を見てよぉおおおおっ!」

 この人はもうダメだな。少し、サービスしようか。

 軽くウインクしながら投げキッスしてあげた。

 「「「「「「!!!!!!!」」」」」」

 「クリスきゅんが私に…わだじにぃいいいいっ」

 そのまま狂った笑顔のまま鼻血を吹き出し倒れてしまった。

 その様子を見ながら、カーテシーをする。


 「この子恐ろしいわ…」

 「お、俺にもやってくれないか」

 「……………よき……」

 「なぁっ! クリス私にもして! というかしなさい!」

 「そうよ。ほらほらっ!」

 「どうぞ、ゆっくりしていってください。ほらロザリー…」

 踵を返し、この場を去ろうとロザリーに声をかけるが…。


 「そうですね……。ほーら……」

 言われて勘違いしたロザリーがスカートをたくし上げ、自慢のパンツを見せびらかす。

 「ちょっ!」

 「なんてもの見せんのよ! 目が腐るわ。バカ!」

 「大人のには興味ないんだが…」

 「………ごくり………」

 「バカ! ロザリーのバカ!」

 「いや、これはこれで……」

 ロザリーがバカやってる間に離れましょ。

 アリスと違ってメタモはお姉様よりの思考してるのね。


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