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第37話 異世界で再びダンジョンへいこう②

第37話 異世界で再びダンジョンへいこう②

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コンコンコン




美里の部屋のドアがノックされたのは、朝日の昇りはじめる前である、ノックをすると直ぐに相手が声を掛ける間もなくドア係のロリガが扉を開けたのは、来訪者が同胞であるデスマーチ軍団(レギオン)のメンバーで後輩であるクロアであったからであった。




「おはようロリガ」

「んっ」

淡白な挨拶を行うと、クロアはロリガの頭を軽く撫でる、ロリガは目を閉じ少し嬉しそうにクロアの撫でる手を受け入れる。


クロアは部屋の奥、自らの主である美里薫の眠るベットを確認すると、その傍らに歩み寄るとベットの淵へと腰かけた。


自らの主人は今日、新しく仲間となったヴィルヘルミーナの実力を試すために早い時間からの迷宮(ダンジョン)探索を行う為、昨晩は久々に1人で就寝していた。


「カオル様、朝で御座います」

彼女は美里の耳元へ触れるほど近くに寄せると艶めかしく囁く。


彼の眠りが深い為か、一度の囁きでは目を覚まさず、3度の囁きで僅かに反応を見せる。


クロアは軽く美里の体を揺すると「ぬぁぁあ.....」と僅かに目覚めつつあるも目覚めない。



「カオル様、仕方ないですね」



クロアは美里の眠る寝袋の横を開けるとそっとその中へ手を伸ばす。


「今日もお元気そうでございますね♡」


【自主規制】


十分に元気(ボナー)になった美里の相棒(ジョニー)へ顔を知被けるとゆっくりと口を開く。


【自主規制】


【自主規制】


「うあぁ、クロアさん...お早うございます...こういうのいいっすね」

美里はまだ少し寝惚け眼であったが、心地よい覚醒が出来て来たのか、大きな欠伸とともに体を起こす。




ゴクン




「カオル様、おはようございます」

クロアは優しく微笑つつ美里の『魂の欠片』を飲み込むと用意していた濡れタオルで顔と体を拭き上げ、美里の装備の冒険の準備を始める。


「..........」

美里はクロエには特に指示をしているわけではない、なのにも関わらず朝から嫁の如く甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。

これは使役している事で主人に奉仕をしているのだろうか?それとも自我を持ち始めた事で御礼代わりの奉仕をしているのか、もしかすると自我が芽生え別の感情が美里の願望を考えてようと行動してくれているのだろうか?

素直に聞けばいいのだが、相手が人間らしさを持っていると不思議と遠慮する気持ちが芽生えてしまう。



唯一つ言えるのは、異世界の召喚魔法は控えめに言って最高です。



「クロアさん、ありがとう」

服を着せてもらうと、クロアに礼を言う。


「他のみんなは?」

ヘルガさん以外は皆様準備を始めております。


本日の探索は美里、エーリカ、オリガ、ヘリュ、クロア、クロエ、ヴィルヘルミーナ、ヘルガの8人での編成でクロはお留守番。

骸骨(スケルタル)死霊(レイス)達は不可視化した状態で周辺敬語を行うのだが、人のいない所で300以上の骸骨(スケルタル)死霊(レイス)を可視化させてヴィルヘルミーナがどんな顔をするのかと言う悪戯を考えている美里は、別の意味でわくわくしている。


「ヘルガは起きているの?」

「オリガさんが起しに行ってくれています」

ヘリュとクロアについては今後、ラヘイネンペラヘに待機しているリビングコープスの世話と指揮や管理を行い、偶たまにダンジョン探索や荷運びをしてもらう予定である。


エサイアスとしては24人と14匹に膨れ上がったリビングコープスを扱うのは正直辛いと愚痴っていた。


無理もない、立場が逆ならば美里だって御免被りたい。


しかし雑務などで隙に使ってくれて構わない事を伝えると態度は大分軟化してはいたが、悪い顔をしていたのであまり荒事に使わぬようお願いはしている。



「カオル様....じゃなくてカオル、おはよう」

少しするとヴィルヘルミーナが部屋へやって来た、どうやら彼女は真下の部屋に住んでいる為、美里が起きた様子を感じて上がって来たのだろう。

既に準備万端の所を見ると今日の冒険に気合が入りすぎて早く起きてしまったのかもしれない。



「「「カオル様おはようございます」」」

続いてエーリカ、オリガ、ヘリュが準備を終えてやって来た。

アンデット達はみな朝が強いんだね?と聞けば、基本的には寝ているわけではなくパソコンでいう待機状態スリープらしい。


「カオルお兄ちゃんおはようございます!」

次いでクロエが部屋に入ってくると手に持った荷物を置いて美里へ抱き着く。


「はい、クロエもおはようね」

挨拶を返すとクロエの頭を優しく撫でた。


それを見たクロアもとても優しい顔でクロエを見つめていた。彼女達が求めていた幸せを少しでも叶えてあげられているのだろうか?


「いいなぁ....」

ヴィルヘルミーナが小さく呟いたのは聞き逃さない、そして小さく尻尾を揺らしていた。見た目と違いクールビューティーでは無かったのだろうか?


「クロアもヴィーも今日はよろしくね」

不自然にならない様に2人にも軽い抱擁を行う。

愛情と言う物は常に消費されるものだ、だから消えてなくならない様に少しでも愛情が育つように、自分善がりにではなく相手が解るように示さなければいけない。


前世で愛情から遠ざかっていた美里だからこそ、今出来る事を疎かにすると、消えてしまう。

消えた物はもう二度と手に入らない事を知っているからこそ、異世界でしなければと考えているの行動なのだ。


不思議な物で何度か頑張れば出来るようになるものだ。




そして準備もそろった所で出発である。3階の住人はまだ寝ている時間の為、静かに階段を降りる。


どうやらタイミングよく2階の大家家族が起きる時間の様でアルマが朝食を買いに行く所だという、美里たちもいつもの屋台で朝食を買うため一緒に向かう事となる。


朝の空気は清々しい・・・と言いたいがインスラの扉を開けた途端に鼻を衝く臭いが何とも言えずテンションを下げる。

屋台が近づいた所で「今日はヘルガはいかないのかい?」と言う質問に一同がはじめてヘルガが居ない事に気づきオリガが「起して着替えもさせた筈なんですが」と言い残すと急ぎヘルガを起しに行く。


屋台で人数分の『モツパン』を購入していた所、クロ達の群れに囲まれてしまい、周囲が一瞬パニックになるも、クロエが犬達の指揮を執りお座りをさせると美里に『モツパン』を1個づつ与えて欲しいと伝える。

どうやらクロ達は美里達が屋台で食事するのを感じ取りおねだりに来たらしい。

犬の群れがクロエの命令に従い美里達の仲間と言う事が知れると、あれが噂の・・・・・・と言った感じに周囲が落ち着きを取り戻す。


そのタイミングでヘルガが慌てて追いつきカオルの背中をペチペチ叩くと置いて行かれた事を責め始めるが、起こしに行った時に寝惚けてオリガが「おかぁちゃん」と呼ばれたという報告がありみんなで大笑いしヘルガが赤面する事になる。


「ところでクロ達はどうしましょう?」

「「「あっ」」」

「命令はちゃんと聞くし戦闘力は結構強い筈だけど、群れでダンジョンに行けば遭遇した他のパーティーはパニック必至だよな」

ヘルガとヴィルヘルミーナに聞いてみるとテイマーと言った職業のダンジョンへ入る冒険者は見た事がないという。ただヴィルヘルミーナからはダンジョンでは運用が難しいため見る事がないが、獣耳族(じゅうじぞく)のフィールドの(ハント)では犬や狼や鷹を使った狩りも一般的だという。



「前回はクロも入場税取られたから入れるなら冒険者扱いになるんだと思うけど、14頭ってどうなんだろう?」

流石に美里でもこの数での迷宮(ダンジョン)探索(ダイブ)は異常と理解できる。


「クロは連れて行って後はアジトに戻そう、クロ以外犬達は今日はかえりなさい!」

美里の判断に13頭の犬のリビングコープス達はうなだれトボトボとアジトに帰ってゆく。


「本当にカオルの言うことを聞くんだな」

「アタシも初めて見た時は吃驚びっくりしたよ~、まぁ本当に驚いた時はこんなもんじゃないけどね....」

ヴィルヘルミーナの感嘆(かんたん)の声ににヘルガが苦笑いで答えると2人でクスクスと笑い始める。


仲良きことは美しき哉。


明るい雰囲気でダンジョン広場まで移動する間、昨晩決めたフォーメーションについて確認を取る。


まず前衛は先頭にクロとクロエ、すぐ後ろにエーリカとクロア、中衛には美里、ヘルガ、ヴィルヘルミーナ。

そして後衛にはヘリュとオリガである。


当然暗黙の了解で骸骨(スケルタル)死霊(レイス)が大量に配置されているのだが、ヴィーへのサプライズの為、今は秘密である。


ダンジョン中層には現在312体の骸骨(スケルタル)死霊(レイス)が居るため、ヴィルヘルミーナに中層からは見えない仲間が数体いるとだけ説明し他の冒険者が居ない場所へ移動してから紹介すると説明した。




少し緊張した面持ちではあるが歴戦の冒険者然としたヴィルヘルミーナも仲良くなってくると可愛い所も色々見えてくる、娼婦としての彼女はどんな感じだったのだろうか?


流石に慨嘆(がいたん)に耐え忍んでいた娼婦時代の話は聞きにくいが冒険者としての彼女はこれからたっぷり見れる、そしてヘルガの許可もあるのだ、今後が非常に楽しみである。





まだ朝焼け残る時間帯だと言うのにダンジョン地区まで近付けば、かなりの数の冒険者達の迷宮(ダンジョン)へ向かう姿が見られる。


「普段と様子が違うな、人が多すぎないか?」

ヴィルヘルミーナから彼女が知る普段の様子と違う事が伝えられると、ヘルガも人の流れもおかしいことにも気づく。

朝早い時間帯にもかかわらず広場から出てくる農研者が多いのだ。


「撤収するパーティーが多い....そうか、もしかすると都市軍の訓練があったのか?」ヴィルヘルミーナには思い当たることがあったらしく、予想では都市軍が昨晩あたりに帰還した為、入れ替わりで深夜から探索に入った冒険者がいたのではないかと言うのだ。


「そうなると、中層は人が溢れているかな?」

「どうだろうねダンジョンは大体半日位で怪物(モンスター)が数を戻し始めると言われてるからね。昨日の夜に軍が中層の中央通路を通過したなら、中層は逆に今頃から人は少なくなると思うよ。丁度今頃がモンスターが数量調整で中層中央通路に一斉に湧き出してくるからね、運が悪きゃあ怪物(モンスター)が一斉に湧いて囲まれちまうよ、何れにしろ撤収する冒険者が多いって言うのは迷宮(ダンジョン)に入るタイミングではないと判断されたって事だね」

美里の素朴な質問に、ヴィルヘルミーナから想定された状況が伝えられる。


「とりあえず、その辺の連中に聞いてみよう」

ヴィルヘルミーナが帰り際の冒険者へ声を掛けるとか行動力が半端ない。


どうやら彼女の想定通りらしく、それ以外にも問題が発生しているらしいと情報を得る。


「やっぱり都市軍の連中は昨日の夜遅くに迷宮(ダンジョン)から出て来たらしいんだけど、何か問題があったらしくて怪物(モンスター)が異常に沸いてるらしい。上層もかなり厄介な状況になってて危険すぎて入れないらしいよ」


ヴィルヘルミーナが肩を竦め、上層ですら警戒が必要な状態と言う情報を得たが、困った顔をしているのはヴィルヘルミーナとヘルガだけである。



「これは僥倖ですね」

「傍観者が居なければデスマーチ軍団(レギオン)は暴れたい放題ですね」

オリガが喜びを言葉にすれば、エーリカが主から与えられた軍団(レギオン)を指揮する事に興奮していた。


ヴィルヘルミーナは一瞬何を言っていたのかの判断がつかなかったが、カオルの従える『デスマーチ軍団(レギオン)』がそれほどの物なのかと察する。



「では、広場も見えてきましたので我が主より賜りました軍団(レギオン)祈祷(プレイア)を掛けましょう」

オリガは権能として得た固有技術(ユニークスキル)軍団(レギオン)祈祷(プレイア)を使用し、『魔力隠蔽(マジックコンサルメント)』と『魔力感知(マジックセンシング)』を掛けるとヴィルヘルミーナとヘルガが目を剥き驚嘆する。


『魔力隠蔽』に関しての実感はほとんど感じないが『魔力感知』を掛けた途端ギルド死霊秘法(ネクロノミコン)以外の人間の魔力が可視化されたのである。


目を凝らすと対象の体に薄らと光を纏い人により光の強さだったり体から発する光の範囲だったりが違う、これは魔力の質や量なのだろう。



実は美里も驚いていた。


死霊秘法(ネクロノミコン)を使い強力な軍団(レギオン)を作ることが出来ても、他の魔法が使えるわけでもなければ根本的には小心者の一般的な異世界人なのである、初めて見た可視化された魔力と言うのは本当に不思議な物に見えたのである。



対してヴィルヘルミーナも可視化された魔力に驚きつつも、獣耳族(じゅうじぞく)の鋭い感覚で視覚外の間隔で理解していた魔力が目で見えた事に驚いていた。


そして感じていたはずのギルド死霊秘法(ネクロノミコン)のメンバーの強大な魔力が全く感じなくなった事にも恐ろしさを感じていた。


「おもしろーい」

そこは経験の差もあるのであろうがヘルガは普通に喜んでいた。



迷宮(ダンジョン)門前の広場に到着すると、想像以上の数の冒険者がが待機していた。


中に入るのを躊躇している者もいれば、探査機に入った物の湧き出すモンスターに対処出来ずに撤退してきた者、そのモンスターの攻撃を凌げずに傷を負い動けなくなった者がいた。

そしてどうやら、迷宮(ダンジョン)内の危険度が高くなり中層の行政管理区、安全地帯(セーフゾーン)が放棄され駐屯兵と行政役人も地上へ退避。

逃げきれなかったかなりの数の冒険者が死んだのではないかたという話も聞こえてくる。


そんな状況に、皆が二の足を踏む状況になっているのだろう。



これだけの冒険者が集まっているのは、恐らく事前に情報を持っていた連中が都市軍の帰還時に怪物(モンスター)が殲滅され、再度湧(リポップ)し始めるまでの間に楽に稼ごうとした連中であろう。


「さて、俺たちは中層の安全地帯(セーフゾーン)までさっさと移動しちゃう?」

美里の指示にパーティーメンバーが頷き同意する。


「オリガ、安全地帯セーフゾーンに入ったら軍団(レギオン)の子たちを全部集めてもらっていいかな?」

「畏まりました主よ」

「エーリカ、そこから軍団(レギオン)の統率は全て任せるから頑張ってね!」

「承りました主様」

「俺はざっくりとした指示しか出せないから、運用はオリガと相談しつつ上手く頼むね」

「主様の御期待にお答えいたしましょう」

簡単な指示を終え装備の再確認を始めようとした時だった。


「待ちなさいクロエ!」

クロアの声にギルド死霊秘法(ネクロノミコン)のメンバー達が一斉にクロエを見ると、クロエがクロに駆ってダンジョンの入り口門近くのパーティーへ突進していた。

どうやら正確にはクロエは乗っていただけで、クロの独断専行の様であり、クロアの静止のこうにクロエ自身はどうしていいのか困り顔である。



「ちょ!」

然しクロの速度は速く、美里が気付いた時には既に目標のパーティーにたどり着いていた。


「ぎゃああああああ」

物凄い悲鳴が轟いたが、クロもクロエも何かしている様子はない。


よく見ると、あのパーティーはギルド魔石土竜(ませきもぐら)の連中のである。

彼らは前回のトラブル以降、美里達に対しての恐怖が植え付けられている。


何人か腰を抜かしている。


「可哀そうだから助けに行くか...」

早速のトラブルの連続に美里は既にお疲れである。





「カ...カオル様....これはご機嫌麗しゅう御座います」

「おはようございます。いや、様はやめて、外聞悪いし」

「それでは恐れ多くもカオル殿とお呼びいたします」

近付く美里に気付いたミーカが声を掛けると美里は気まずそうに挨拶しつつミーカ達の元に到着する。


他のパーティーの目が痛い、クロエがどんな悪さをしたのかと思えば、どうやら魔石土竜(ませきもぐら)のメンバーが食べていた干し肉を魔法で炙っていた匂いに興味があったのだろう。


クロもクロエも食事は必要ないのだが、おいしい物を食べるというのは娯楽になるらしい。


普段、知らない人を襲わない様に言い含めていたのだが、今回は見知ったミーカと魔石土竜(いじめられっこ)の幹部の姿が見えた為、分けてもらいに来たのだろう・・・と言うかすでに硬直している人から勝手に奪って食べてる。



「えっと...すいません、べ,,,弁償します,,,」

「いやいやいやいや構いませぬ!どうぞお召し上がりください」

ミーカは良いお爺ちゃんである、直接何かした訳ではなく部下の不始末を取ってくれているだけのお爺ちゃんを脅かしている様な構図に美里の良心がゴリゴリと削られていく。


「クロエ!クロ!お肉くれた人たちにちゃんとお礼を言いなさい!」

「お肉ありがとうございました」

「ワフッ」

クロもクロエも直ぐにミーカ達へ向き直り礼を言う、次は強奪する前にちゃんとお願いするように躾ねばなるまい。


「知らない人には構わない様に言ってあるんですけど、ミーカさん達とは仲良しだからと思って飛び込んじゃったみたいですいません」

美里は平身低頭で謝罪する


「仲良し...いやいや!仲良しですとも、我らは仲良しで御座いますから子供のオヤツ位は何時いつでもくれてやりますぞい」

ミーカは一瞬にして頭の中で計算し、美里の人間的な甘さと世間ずれを思看破し、ここは仲良しと言う立ち位置を確立する作戦に出た。


「のう皆!」

「「「ももも、もちろんですぅ~~~!」」」

ミーカは強引に皆に同意をさせる。



一瞬躊躇しつつもミーカは勇気を振り絞りクロエとクロの頭をなでる。


もちろんクロエとクロは何も考えていないしお肉に夢中で抵抗などしないし、なんなら次回からは姿を見たら食べ物をくれる相手と認識しロックオンしている。


この状況を見ていた他のパーティーのメンバーはクロエとクロに恐怖し翌日には誇張された伝説を都市中に広めてしまう事となる。



そうこうしているとギルド死霊秘法(ネクロノミコン)のメンバーも魔石土竜(ませきもぐら)の集合地点へ合流してきてしまう。こうなると魔石土竜(ませきもぐら)のメンバーは皆目を伏せる。


「確かミーカでしたね、少し話を聞きたいのだがよいな?」

エーリカの重く冷たい声が発せられる。


「エーリカ!ミーカさんかミーカ殿でしょ!」

美里が高圧的なエーリカを諫める。

こう言った処が日本人感覚が抜けていないのだ。


「我が主様、大変失礼いたしました。ではミーカ殿、少し話をいいか?」









「な...なんじゃろうか?」

ミーカは今日も漏らしてしまった・・・・・・・。


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