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第28話 異世界でダンジョンへ行こう⑨

第28話  異世界でダンジョンへ行こう⑨ END

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魔石土竜(ませきもぐら)の撤収を確認するとダンジョン広場で一旦休憩をとり、血盟(クラン)デスマーチ軍団(レギオン)骸骨(スケルタル)死霊(レイス)達をどうするかを相談することにした。


既に骸骨(スケルタル)死霊(レイス)の一部は今日ダンジョンから生き残った魔石土竜(ませきもぐら)のメンバー全員に1体づつ監視させ、万が一秘密の漏洩や背信行為が疑われた場合は即時対処する事になる。


オリガが全て吸収してしまうという案もあったがこの際に試したい考えもが出来た。


検討した結果、残った死霊(レイス)はダンジョン内中層へ配置した。

霊体(アストラル)を構成する魔力(マナ)が結晶化する程大量に内包している迷宮(ダンジョン)内に霊体(アストラル)怪物(モンスター)である骸骨(スケルタル)死霊(レイス)を放置した場合にはどのような変化が起こるのかの実験である。

中層であれば骸骨(スケルタル)死霊(レイス)を脅かすような敵が居ない事が解っている。


中層のモンスターでは霊体(アストラル)骸骨(スケルタル)死霊(レイス)は傷つける事が出来ず、逆にモンスターを一方的に蹂躙する事出来るし怪物(モンスター)が無尽蔵に湧き出しても安全は確保されている。


そもそも不可視化した死霊(レイス)をモンスター達を発見できる怪物(モンスター)がいるかは不明だが。


不安が有るとすれば都市軍兵の訓練中であるという事だ。


都市軍兵の中にはティオドゥラを初めとした強い力を持つエルフや魔力探知に長けた魔術師が多く参加している可能性もある、可能な限り接触は避けさせたい。


万が一それらに発見された場合、中層に新く強力な怪物(モンスター)が発生したと騒ぎになり、最悪の場合は討伐対象に可能性がある。今の所は都市軍のみならずこれ以上に人間との問題は抱えたくはない。


基本的には骸骨(スケルタル)死霊(レイス)達は常時不可視化し、中層の枝道の中でも最も深く危険な、ミーカ達精鋭が探索していた最深部を中心に配置する事とした。

また、骸骨(スケルタル)死霊(レイス)達からのモンスターの任意討伐を許可しており戦闘経験が繁栄されるのかも確認したかった、もし人間など冒険者や都市軍兵より攻撃を受けた場合は直ぐに逃走し逃げきれない場合のみ反撃を許可をした。


ただしその場合は目撃者全員を始末しなければならない為、極力避けたい。



「なんだか、もの凄く疲れた、物凄く眠い」

美里が座ったままぐったりしてしまう。


「大丈夫?初めてのダンジョンだもんね、予想外の事もあったし大変だったね一人で歩ける?」ヘルガたんが優し可愛い。


「大丈夫、駄目だったら途中でおんぶしてね」

「まかして!」

ヘルガが皮の防具に包まれた薄い胸を強く叩く。


「すげえ喉渇いた、腹も減った、とりあえず屋台空いてるかな?」

「なら急ぎましょう、そろそろ店仕舞いが始まる時間だから」

ヘルガが腕を組み、抱き着くのではなく体を支えてくれるように屋台へ向かう


帰り路で食事を調達しそのままインスラへ戻ると美里の部屋で簡単な反省会を行いこの夜は解散となった。

オリガに今夜中にエサイアスへ4日後に魔石土竜との会合の為の場所を借りたいという事と仲裁人をお願いしたいという事を連絡するように指示する。


その後はヘルガと2人きりになり、ヘルガのラブラブイチャイチャが始まってしまった。

美里は疲労の為か体に力が入らず、正直今夜は無理と断りたかったが、ヘルガがやる気満々なのである色々と辛い思いもさせたのだので男として断るわけにはいかない。

イチャイチャはヘルガの不安の裏返しなのでないかと感じている美里としては、情緒不安定気味なヘルガを拒むことに気が引けた。







実は先日、深夜に1階にある排便壺(トイレ)を使いに行った時に大家の娘アルアと少し話をしていた、その内容は意外な物でヘルガは男が嫌いでSEXも気持ち悪いだけで心底嫌っていたという話なのだ。


ヘルガは小さい頃から男から酷い目にしかあった事が無いらしく、男の存在を気持ち悪いだけだと嫌悪をしていたと言う。

それが男を連れ込んで今まで見たことが無いような甘えっぷり、これには周囲のみんなが驚いているという。

見た所金がありそうだから将来を見越して近づいたのかと聞いたが、最初はそうだったらしいが女として凄く大事にされたとかもう惚気る惚気るとウンザリ顔だったが、聞いたことのないヘルガの嬌声にみな納得したという。


優しい、金がある、魔法も使える、清潔そして女として初めて快楽を教えてくれた、そしてもしかすると今のドン底の人生から救ってくれるかもしれないのだ、何が有っても逃がしたくない相手になってしまっただろうし、これ以上に条件のいい男は永遠に現れるわけがないのだ。


そして彼女は続けた、「ちゃんと飯を食わせて、威張らない、そのうえSEXが最高な男なんか絶対にがしたくないよ、一度アタシにも教えてくれないか?」と。


排便中に話しかけて来たのでなければ、あのまま夜の講義を始めていたかもしれない。


しかし、そうなればクロアやクロエの出現はヘルガにとって過剰に不安を与えたのかもしれない、アルマの手をはたき落としたのは冗談ではなく本気の行動だったのであろう。

もし俺が他の女に奪われると考えてしまっていたら嫌いな性交を駆使してでも美里を繋ぎ留めたいのだ。







出会った時のヘルガは仲間を失い、経済的な問題で悪所で娼婦となり、生きるために嫌悪対象の男を相手にしなければならなかった、それは絶望のドン底であったろう。


ここ数日一緒に居て判ったのだが、ヘルガは元日本人の陰キャ美里薫にとっては物凄い美人にも見えても、この世界では一般的に整っているだけの顔で、背も高く男性的な顔付は女性的に魅力が少ないのかもしれない。


そんな絶望に近い状況で希望が現れた。


彼女(ヘルガ)の目の前に美里薫が強烈なインパクトで登場したのだ、顔や身長はともかく金持ちで優しい、こんな救いのない世界では正に神にも見えたのかもしれない。


もしかすると唯の依存なのかもしれない、例えば他の転生者でも良かっただろう。

しかし人の出会いにそんなことは関係ないのだ、実際に出会ったのは美里であり、今は美里もヘルガの事が気に入ってしまってるのだ。

愛の形や深さなんて目に見える形でも数字でで確認できる訳でもない、今その瞬間に惚れてるかどうか、それだけでいい、たっぷり依存させてヘルガ幸せにして自分も幸せになろうと決めたのだ。



しかし疲れてたせいなのか体が上手く動かない、美里の美里たる美里は常在戦場の雄姿を示す、男には戦わなければならない時が有るのだ。


「したこと...ないけど、その口でしてもいい?カオルがしてくれたみたいに」

真っ赤な顔して声を震わせたヘルガたんマジ可愛い!


そこで美里の理性は吹き飛び残る力を振り絞りヘルガに襲い掛かる、しかし、美里は善戦することも出来ずに理性がブッ飛んだ狂戦士(ベルセルク)ヘルガたんにねじ伏せられると朝までロディオ大会が催されたとは誰が予想出来たであろうか。


途中から意識の失った美里はオリガとロリガから真相を聞くとヘルガが純粋に快楽に我を忘れていたと言う、覚えちゃったんだねヘルガたん。






ヘルガたんビーストモード覚醒。

ヘルガたん、コスプレさせて、してみたい。

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