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馬鹿男の場合「1」
コレは、ある愚か者達の物語です。
生きていても、良いことねーな。
本心から、そう思っていた。筈だった。
何であんな事考えたんだろうう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
二〇〇八年 十二月 二十四日
俺は相当思いつめていた。でなきゃあんな事やら無かったのに。
そう、俺は、自殺しようとしていた。
学校の屋上で。相当な高さが在り、落ちたら即死だ。
遺書も書いた。
つまらない世の中に嫌気が差していた。
退屈が嫌いだったから。
でも、あの世なんて、現世の退屈なんてメじゃない。
何もない無の世界・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しかも俺には、更なる後悔があった。いますぐ懺悔して、
許しを請いたい。
もっとも、この世界に神なんていやしないだろう。
アイツに会うまでは、そう思っていた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そう、
あの男に会うまでは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・