第3話(説明回)
〈転生者君へ
あなたの力は危険なので転生に関する説明の為に下記の連絡先に連絡をお願いします。
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PS.このめーるを開封後24時間以内に連絡がなければあなたに天罰が起きるかも?〉
・・・え!?危険って俺にそんな力が・・・マジで!?
っていうかPSでがっつり脅してあるんで連絡するしか無いんですが・・・怖えー!!
・・・いや。何もしない方が確実にヤバイんだ。説明受けるだけで殺される事は無いだろう・・・無いよね・・・
・・・よしっ!!やってやる!!ポチッとな!
プルルルルル・・・プルルルル・・・
《はい。こちら異世界転生課 課長の地を司る女神です。本日はご連絡ありがとうございます。異世界転生をされた方ですね。資料を用意しますので少々お待ち下さい。ごそごそ・・・》
・・・あれ?案外普通?
《お待たせいたしました。本日はあなたの転生に関しての事情説明を行わせていただきます。まず始めに転生予定だったのはあなたの目の前にいた女性です。》
まぁ、俺じゃない時点でそうだろうと思ってたけど。巻き込まれか。
《いいえ、あなたの場合あそこで死ぬ事になっていたと聞いていますので、ただの事故死になるはずでした。異世界転生予定にない場合はこちらの管轄でないのでこちらで転生はありません。》
え!?俺死に損ですか!?あの転生トラックに突っ込まれた被害者なのに・・・
《転生トラックなんてありません。あの女性の転生準備が整ったので、本来のあなたの事故に巻き込ませて転生させようとしただけです。》
本来の事故に巻き込ませてって・・・まぁ、納得出来た訳じゃ無いけど話を進めましょう。それなら何故俺はこっちで赤ん坊になっているですか?
《あの時の事を思い出して下さい。あの時足元が光っていませんでしたか?》
確かに光っている部分の端に足がのってたと思いますけど・・・
《そうです。その光は異世界召喚の光です。転生でなく転移の方ですが。あなたはそちらに巻き込まれたのです。》
なるほど、あの光はやっぱり召喚だったのか。
《はい。本来の召喚時期を一年間違えて召喚したようで担当者が大目玉をくらっていました。》
担当者って別の方何ですか?
《今回の担当は光の女神で、転移用のタイマーをすり替えられた事に気づかずに使用した事で、転移課 課長から補佐に落とされてましたね。》
すり替えられたって・・・犯人は!?
《光の女神に振られた光の男神です。巻き込まれた魂を勝手に転生させる様に術式を組んでいましたので発見が後手にまわりましたね。男神は既に処分されて他の罠も撤去したので問題は無くなりました。》
なるほど、転生した理由はわかりましたが、俺の力が危険というのは?
《今のあなたは体が全く出来ていません。その状態で魔力循環してたら今の体が破裂しますよ?あと半年は体の成長に努めなさい。体が成長すれば問題ありません。あなたのもうひとつの能力を積極的に使えばなお良いですね。》
もうひとつの能力!?そんなのがあるんですか!?
《無意識に使っていますよ?そうでなければあなたの母親が生きている筈がないですから。》
・・・わかりました。その能力と使い方は教えてもらえますか?
《大丈夫ですよ。あなたにはやってもらう事が有りますから、報酬の先渡しです。その能力はあなたの記憶から【緑の手】と名付けられていますね。効果は身体・精神回復効果+効果増大、生産行動効果増大、樹魔法効果増大などが入っていますね。条件は手で触って念じるだけでいいみたいですよ?》
思ったより簡単だった!?っていうか気づこうよ俺!!確かに母さん俺を抱いてる分だけ元気になってたけど!!無意識に気遣ってたのか・・・
《では、体をきちんと作っておいて下さい。今度はこちらから通話・・・いえ神託をしますので。》
ブツッ!
いやわざわざ言い換えなくても、神様なのはよくわかってますよ?俺の敬意が足りなかったか・・・
よし明日からは爺ちゃん婆ちゃんにごねてから外に連れてって貰おう!